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心臓だけを狙っている (32)
2015.06.17 Wed
「あのなぁ、萌えとかそんなんは、マンガの中だけでいいんだよ! 現実のものとすんなっ!」
「何それ。ナチュラルに腕グイとかされてる人に言われたくありませんー!」
「!」
そういえば、まだ湊に腕を掴まれたままだった…!
しかも、隼人も気が付いて、どうにかなってしまいそうなくらいドキドキしていた湊からの腕グイに、さっきまであんなに焦った様子だった翔真も気付いていたらしい。
指摘されて、隼人はどうしていいか分からず、つい湊の顔を見てしまった…………が。
「腕グイ…?」
やった張本人である湊は、そもそも腕グイの意味が分かっていなかったのか、小首を傾げている。
「あっ、すいません、隼人くん! 痛かったですか!?」
もちろん、そういうことではない。
しかし、未だに自分が隼人の腕を掴んでいることに今さら気が付いた湊は、誰もの想像どおり勘違いして、隼人が痛がって自分のほうを向いたと思ったらしく、慌ててパッと手を離した。
「痛くないって、大丈夫。ホント、お前は…」
隼人をこんなにもドキドキさせておきながら、それは計算でも何でもなく、やった本人ですら何のことか分かっていないなんて。
それでこそ湊なのだが、よくもまぁこれだけ無自覚に、隼人のことを振り回してくれるものだ。
「すみません…。俺、いっつも隼人くんのこと怒らせてるから、また何かしたのかな、て思って…」
「違うって。そんなの気にすんなよ」
シュンとする湊の頭を、隼人は慰めるようにポンポンと叩く。
もともとは隼人のほうが凹みまくっていたくせに、一体いつの間に立場が逆転したのだろう。
――――それよりも。
最初の壁ドンは翔真に無理やりやらせたことだけれど、その後の腕グイに続き、自然な流れで頭ポンポンとか。
やったほうも無意識なら、やられたほうも、その行為に引くことなく普通に受け入れていているあたり、もう付き合ってる2人なんじゃないの? バカップルなんじゃないの? と言ってやりたい。
(俺の存在忘れてんじゃねぇよ…)
本人たちにいちゃついている自覚がないところがタチ悪い…と、翔真は心の中で毒突いて、そっとその場を離れるのだった。
モテテクはやはり、狙ってやるより、やるほうも無意識くらいの自然なほうがいいらしい。
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「何それ。ナチュラルに腕グイとかされてる人に言われたくありませんー!」
「!」
そういえば、まだ湊に腕を掴まれたままだった…!
しかも、隼人も気が付いて、どうにかなってしまいそうなくらいドキドキしていた湊からの腕グイに、さっきまであんなに焦った様子だった翔真も気付いていたらしい。
指摘されて、隼人はどうしていいか分からず、つい湊の顔を見てしまった…………が。
「腕グイ…?」
やった張本人である湊は、そもそも腕グイの意味が分かっていなかったのか、小首を傾げている。
「あっ、すいません、隼人くん! 痛かったですか!?」
もちろん、そういうことではない。
しかし、未だに自分が隼人の腕を掴んでいることに今さら気が付いた湊は、誰もの想像どおり勘違いして、隼人が痛がって自分のほうを向いたと思ったらしく、慌ててパッと手を離した。
「痛くないって、大丈夫。ホント、お前は…」
隼人をこんなにもドキドキさせておきながら、それは計算でも何でもなく、やった本人ですら何のことか分かっていないなんて。
それでこそ湊なのだが、よくもまぁこれだけ無自覚に、隼人のことを振り回してくれるものだ。
「すみません…。俺、いっつも隼人くんのこと怒らせてるから、また何かしたのかな、て思って…」
「違うって。そんなの気にすんなよ」
シュンとする湊の頭を、隼人は慰めるようにポンポンと叩く。
もともとは隼人のほうが凹みまくっていたくせに、一体いつの間に立場が逆転したのだろう。
――――それよりも。
最初の壁ドンは翔真に無理やりやらせたことだけれど、その後の腕グイに続き、自然な流れで頭ポンポンとか。
やったほうも無意識なら、やられたほうも、その行為に引くことなく普通に受け入れていているあたり、もう付き合ってる2人なんじゃないの? バカップルなんじゃないの? と言ってやりたい。
(俺の存在忘れてんじゃねぇよ…)
本人たちにいちゃついている自覚がないところがタチ悪い…と、翔真は心の中で毒突いて、そっとその場を離れるのだった。
モテテクはやはり、狙ってやるより、やるほうも無意識くらいの自然なほうがいいらしい。
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