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心臓だけを狙っている (28)
2015.06.13 Sat
「…んだよ、その顔」
申し訳ないと思って譲は謝ったのに、朋文が変な顔をしているから、ついムッとしそうになったけれど、そういうわけにはいかない。朋文を殴り飛ばしたことに関しては、全面的に譲が悪いのだ。
「いや、だって、急に謝るから」
「そりゃ謝るだろ。殴ったのは俺が悪かったし…。まぁ、お前が悪いんだけどな、もとは」
「えー、何で俺が悪いのぉ~?」
素直に謝ったのが照れ臭かったのか、最後にはそう言って、譲はプイと顔を背けた。
そんな譲がかわいくて、朋文は頬を緩ませる……と、その次にはすぐに、腹にパンチが飛んでくるわけでが。でも、全然痛くないので、単なる照れ隠しだろう。
「ゴメンね、譲」
朋文は、そんな譲がいとおしくて、そっと腕を回す。
壁ドンと言うほどではないけれど、カウンターとの間に譲を閉じ込めた。
「…何謝ってんだ?」
「だって、譲が、『お前が悪い』て言うから」
「つか、何して…、も…早く片付けろよっ…」
そう言いながらも、譲は先ほどのように朋文を殴り飛ばすことはなく、もがいてその腕から抜け出すと、頬をほんの少しだけ赤らめて、今度こそ後片付けへと向かう――――その瞬間。
「ッ…!」
あり得ないものを視界に入れ、譲は絶叫することも出来ずに、ビクリと固まった。
「譲? どうし………………亜沙美ちゃん、何してるの…?」
譲の動きを不審に思って声を掛けようとした朋文は、奥の控え室からわずかに顔を覗かせて、微笑みながらこちらを見つめている亜沙美の姿を見つけた。恐らく譲は、それを見つけて固まったのだろう。
「お2人とも、どうぞ、お構いなく…」
一体いつからそうしていたのか、そして、亜沙美にお構いなく何をしろというのか。
朋文が対応に困っていると、目の前の譲の後ろ姿、肩がわなわなと震えているのに気が付いた。あ、ヤバい。譲の怒りが沸点に近い。
「、、、、お前ら~~~~~っっ!!!」
「えっ、えーっ! 今度こそ俺絶対悪くないっ!!!」
「うふふ…、萌え…」
こうして、1人の男の怒りを頂点にまで達せさせた壁ドンからの一連の流れは、1人の女の萌えを心行くまで満たすのだった。
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申し訳ないと思って譲は謝ったのに、朋文が変な顔をしているから、ついムッとしそうになったけれど、そういうわけにはいかない。朋文を殴り飛ばしたことに関しては、全面的に譲が悪いのだ。
「いや、だって、急に謝るから」
「そりゃ謝るだろ。殴ったのは俺が悪かったし…。まぁ、お前が悪いんだけどな、もとは」
「えー、何で俺が悪いのぉ~?」
素直に謝ったのが照れ臭かったのか、最後にはそう言って、譲はプイと顔を背けた。
そんな譲がかわいくて、朋文は頬を緩ませる……と、その次にはすぐに、腹にパンチが飛んでくるわけでが。でも、全然痛くないので、単なる照れ隠しだろう。
「ゴメンね、譲」
朋文は、そんな譲がいとおしくて、そっと腕を回す。
壁ドンと言うほどではないけれど、カウンターとの間に譲を閉じ込めた。
「…何謝ってんだ?」
「だって、譲が、『お前が悪い』て言うから」
「つか、何して…、も…早く片付けろよっ…」
そう言いながらも、譲は先ほどのように朋文を殴り飛ばすことはなく、もがいてその腕から抜け出すと、頬をほんの少しだけ赤らめて、今度こそ後片付けへと向かう――――その瞬間。
「ッ…!」
あり得ないものを視界に入れ、譲は絶叫することも出来ずに、ビクリと固まった。
「譲? どうし………………亜沙美ちゃん、何してるの…?」
譲の動きを不審に思って声を掛けようとした朋文は、奥の控え室からわずかに顔を覗かせて、微笑みながらこちらを見つめている亜沙美の姿を見つけた。恐らく譲は、それを見つけて固まったのだろう。
「お2人とも、どうぞ、お構いなく…」
一体いつからそうしていたのか、そして、亜沙美にお構いなく何をしろというのか。
朋文が対応に困っていると、目の前の譲の後ろ姿、肩がわなわなと震えているのに気が付いた。あ、ヤバい。譲の怒りが沸点に近い。
「、、、、お前ら~~~~~っっ!!!」
「えっ、えーっ! 今度こそ俺絶対悪くないっ!!!」
「うふふ…、萌え…」
こうして、1人の男の怒りを頂点にまで達せさせた壁ドンからの一連の流れは、1人の女の萌えを心行くまで満たすのだった。
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