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心臓だけを狙っている (18)
2015.06.03 Wed
ようやく諦めたか…と、郁雅がホッとしたのも束の間、蒼一郎がまた斜め上を行く提案をしてきたので、声を大きくせざるを得なかった。
そんな、すごい名案を思い付いた! みたいな顔をされても…………一体、何が分かったというのだ、本当に…。
「してよぉ~壁ドン、俺もドキドキしたい~!」
「お前、ホンッ…………トに、バカだな」
「そんなに溜めて言う? イクちゃん…」
こんなことに付き合わされて、挙げ句に恋人である真大の怒りも買って…………翔真に同情を禁じ得ない。
郁雅は何度目になるか分からない溜め息をついてから、腰を下ろしてテレビのリモコンを手にした。
「ちょぉ~イク~」
反対方向を向いている郁雅の前にわざわざ回り込んで、蒼一郎はユサユサと肩を揺さぶって来る。
別にそんなにテレビが見たいわけではないが、そうされるとテレビは点かないし…………鬱陶しい…。
「イク~」
「あぁ~もうっ!」
「うわっ」
「ちょっ危ねっ」
しつこい蒼一郎を振り払えば、しゃがんでいただけの蒼一郎はバランスを崩し、それだけならまだしも、郁雅の腕に掴まったりするものだから、結局郁雅もろとも床に倒れるはめに。
「お前なぁ…」
引っ繰り返った蒼一郎の上に倒れ込みそうになったのを、郁雅は蒼一郎の両脇に手を突いて何とか堪えた。
そのまま上に乗ってしまえば、さすがに蒼一郎も重いし痛いだろうから、郁雅がそうしたのは、正しい判断だったに違いない。いや、もっと言えば、この体勢になったのは、そういう意味でしかなかったのだ。
「イク…」
「え? 何? どっかぶった?」
実を言えば、郁雅も膝をぶつけて、ちょっと痛かったのだが、仰向けに倒れた蒼一郎のほうが、頭を打ったかもしれない可能性もあったわけで、名前を呼ばれて郁雅はちょっと焦った。
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そんな、すごい名案を思い付いた! みたいな顔をされても…………一体、何が分かったというのだ、本当に…。
「してよぉ~壁ドン、俺もドキドキしたい~!」
「お前、ホンッ…………トに、バカだな」
「そんなに溜めて言う? イクちゃん…」
こんなことに付き合わされて、挙げ句に恋人である真大の怒りも買って…………翔真に同情を禁じ得ない。
郁雅は何度目になるか分からない溜め息をついてから、腰を下ろしてテレビのリモコンを手にした。
「ちょぉ~イク~」
反対方向を向いている郁雅の前にわざわざ回り込んで、蒼一郎はユサユサと肩を揺さぶって来る。
別にそんなにテレビが見たいわけではないが、そうされるとテレビは点かないし…………鬱陶しい…。
「イク~」
「あぁ~もうっ!」
「うわっ」
「ちょっ危ねっ」
しつこい蒼一郎を振り払えば、しゃがんでいただけの蒼一郎はバランスを崩し、それだけならまだしも、郁雅の腕に掴まったりするものだから、結局郁雅もろとも床に倒れるはめに。
「お前なぁ…」
引っ繰り返った蒼一郎の上に倒れ込みそうになったのを、郁雅は蒼一郎の両脇に手を突いて何とか堪えた。
そのまま上に乗ってしまえば、さすがに蒼一郎も重いし痛いだろうから、郁雅がそうしたのは、正しい判断だったに違いない。いや、もっと言えば、この体勢になったのは、そういう意味でしかなかったのだ。
「イク…」
「え? 何? どっかぶった?」
実を言えば、郁雅も膝をぶつけて、ちょっと痛かったのだが、仰向けに倒れた蒼一郎のほうが、頭を打ったかもしれない可能性もあったわけで、名前を呼ばれて郁雅はちょっと焦った。
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