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恋の女神は微笑まない (228)
2014.12.30 Tue
chihiro
家まで送ってもらう間に、大和からいろいろと衝撃的な事実を聞かされ、千尋はすっかり動揺していた。
大和も千尋の話を聞いて驚いていたから、千尋のためにいろいろと考えてくれていた大和に対して、千尋はその思いを勘違いしていただけでなく、全然まったくダメだったのだろう。
こんなひどい千尋のことなんて、もう本当に嫌気が差してしまっただろうと思ったのに、それでも大和は、『別に嫌いにはなってないけど…』なんて言うし。
…なのに大和は、千尋と縒りを戻したいわけではないらしい。
2人は別れていて、けれど、大和は千尋のことを嫌いになったわけではなくて、今こうして謝ったり気持ちの誤解を解いたりはしたけれど、2人の関係が元に戻るわけではない。
変なの…と思ったけれど、縒りを戻したいわけではないと言う大和に、それは嫌だと言ったら、大和とやり直したい、つまりは大和と付き合いたいみたいだから、言葉に詰まってしまった。
大和と付き合いたくないわけじゃないけど…………いや、付き合いたいわけでもないような気はするけれど…。
「はい、とうちゃーく」
「えっ」
どんな言葉を返したらいいか悩んでいたら、いつの間にか自分の家に到着していた。
さっきまで、終電を逃して、寒くて、早く家に帰りたいと思っていたのに、実際に家に着いたら、嬉しいわけではない、何とも言えない気持ちになった。
「ゴメンね、ちーちゃん」
車を停めた大和がまた謝って来たので、先ほどまでの動揺もあってか、千尋は、それが何に対する謝罪なのか分からなかった。
…こういうところがダメなんだろうな、て思う。自分を鈍感な人間だとは思わないけれど、大和のこととなると、その気持ちとか考えていることをすぐに察してあげられない。
「何でまた謝るの?」
さっきは結局、千尋に謝らせてくれなかったのに。
どうせもうこれで最後なんだし、もともと千尋は大和に嫌われたと思っていて、これ以上嫌われたって構わないとも思っていたんだから、呆れられてもいい、聞き返す。
「ん? いや、こんな時間になっちゃって」
「あぁ、そのこと…。別に……終電逃した時点で、こういう時間になるのはしょうがないし…、大和くんのせいじゃない」
大和からの連絡で終電を逃したようなものだけれど、それは別に大和の責任ではなく、千尋が悪いんだから、大和が謝ることではない。
それよりも、大和のほうこそ、こんな時間になってしまって、いいのだろうか。千尋を迎えに来るか送るとか、そんなことをしなかったら、今もちゃんと自分の家にいれたはずなのに。
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家まで送ってもらう間に、大和からいろいろと衝撃的な事実を聞かされ、千尋はすっかり動揺していた。
大和も千尋の話を聞いて驚いていたから、千尋のためにいろいろと考えてくれていた大和に対して、千尋はその思いを勘違いしていただけでなく、全然まったくダメだったのだろう。
こんなひどい千尋のことなんて、もう本当に嫌気が差してしまっただろうと思ったのに、それでも大和は、『別に嫌いにはなってないけど…』なんて言うし。
…なのに大和は、千尋と縒りを戻したいわけではないらしい。
2人は別れていて、けれど、大和は千尋のことを嫌いになったわけではなくて、今こうして謝ったり気持ちの誤解を解いたりはしたけれど、2人の関係が元に戻るわけではない。
変なの…と思ったけれど、縒りを戻したいわけではないと言う大和に、それは嫌だと言ったら、大和とやり直したい、つまりは大和と付き合いたいみたいだから、言葉に詰まってしまった。
大和と付き合いたくないわけじゃないけど…………いや、付き合いたいわけでもないような気はするけれど…。
「はい、とうちゃーく」
「えっ」
どんな言葉を返したらいいか悩んでいたら、いつの間にか自分の家に到着していた。
さっきまで、終電を逃して、寒くて、早く家に帰りたいと思っていたのに、実際に家に着いたら、嬉しいわけではない、何とも言えない気持ちになった。
「ゴメンね、ちーちゃん」
車を停めた大和がまた謝って来たので、先ほどまでの動揺もあってか、千尋は、それが何に対する謝罪なのか分からなかった。
…こういうところがダメなんだろうな、て思う。自分を鈍感な人間だとは思わないけれど、大和のこととなると、その気持ちとか考えていることをすぐに察してあげられない。
「何でまた謝るの?」
さっきは結局、千尋に謝らせてくれなかったのに。
どうせもうこれで最後なんだし、もともと千尋は大和に嫌われたと思っていて、これ以上嫌われたって構わないとも思っていたんだから、呆れられてもいい、聞き返す。
「ん? いや、こんな時間になっちゃって」
「あぁ、そのこと…。別に……終電逃した時点で、こういう時間になるのはしょうがないし…、大和くんのせいじゃない」
大和からの連絡で終電を逃したようなものだけれど、それは別に大和の責任ではなく、千尋が悪いんだから、大和が謝ることではない。
それよりも、大和のほうこそ、こんな時間になってしまって、いいのだろうか。千尋を迎えに来るか送るとか、そんなことをしなかったら、今もちゃんと自分の家にいれたはずなのに。
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