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恋の女神は微笑まない (212)
2014.12.13 Sat
あぁ~~~~…、大和が何を考えているのか、さっぱり分からない。
もしかしたら、電話やメールで何か言うくらいでは気が済まないくらい、怒り狂っているのだろうか。だから、琉にも詳しく言わなかったのかもしれない。
そうなると、人から文句を言われるのは、決して気分のいいものではないけれど、ここは大人しく従っておいたほうがいいだろう。…千尋は大和に対して、そうされるくらいのことはしているのだから。
「はぁ…」
千尋は何度目かの溜め息をついて、スマホの電源を入れる。
自ら殴られに行くような行為、気が重い以外の何でもないが、大人になると、こういうことだってあるのだろう。まだまだ子どもの遥希に、今度教えてやろう。
画面に大和の電話番号が表示させるが、なかなか踏ん切りがつかずにもだもだしていたら、再び画面が暗くなってしまった。これでは先ほどの繰り返しだ。
「あぅ…、…………うぇっ!?」
決心が付けられず、やはり電話をするのはやめようか…と、千尋が挫けそうになっていたら、逆に千尋のスマホに電話が掛かってきた――――大和から。
「え、え、え、何でっ!?」
千尋がいつまでも返事をしなかったから、業を煮やして掛けてきたんだろうか。最初はメッセージだったのに、今度は電話なんて、相当怒って…………いや、さっき千尋が電話した履歴が残っていたからか。
どちらにしてももう逃げられない…と、千尋は覚悟を決めて、電話に出た。
「もしも…」
『もしもし、ちーちゃん、ゴメンっ!』
「…………」
文句を言いたがっている相手から電話が掛かってくれば、まずは怒られるか、怒鳴られるか、何かしらのそういうことを覚悟していたのに、開口一番に謝られたのものだから、思考回路が機能停止に陥って、千尋は二の句が継げなくなってしまった。
『ゴメン、電話出れなくて!』
「…………」
『ちーちゃん、ゴメンね、まさか電話くれると思わなくて…………ちーちゃん?』
あまりに黙り込んでいる千尋を不審に思ったのか、大和が窺うように声を掛けてくる。
「えっと…」
あれ? 怒ってない?
どうも大和の様子が、千尋の想像していたものと、違う。
いきなり怒鳴らないまでも、千尋が掛けた電話に出られなかったことについて謝られるとは、まったく思いも寄らなかった。
back next
もしかしたら、電話やメールで何か言うくらいでは気が済まないくらい、怒り狂っているのだろうか。だから、琉にも詳しく言わなかったのかもしれない。
そうなると、人から文句を言われるのは、決して気分のいいものではないけれど、ここは大人しく従っておいたほうがいいだろう。…千尋は大和に対して、そうされるくらいのことはしているのだから。
「はぁ…」
千尋は何度目かの溜め息をついて、スマホの電源を入れる。
自ら殴られに行くような行為、気が重い以外の何でもないが、大人になると、こういうことだってあるのだろう。まだまだ子どもの遥希に、今度教えてやろう。
画面に大和の電話番号が表示させるが、なかなか踏ん切りがつかずにもだもだしていたら、再び画面が暗くなってしまった。これでは先ほどの繰り返しだ。
「あぅ…、…………うぇっ!?」
決心が付けられず、やはり電話をするのはやめようか…と、千尋が挫けそうになっていたら、逆に千尋のスマホに電話が掛かってきた――――大和から。
「え、え、え、何でっ!?」
千尋がいつまでも返事をしなかったから、業を煮やして掛けてきたんだろうか。最初はメッセージだったのに、今度は電話なんて、相当怒って…………いや、さっき千尋が電話した履歴が残っていたからか。
どちらにしてももう逃げられない…と、千尋は覚悟を決めて、電話に出た。
「もしも…」
『もしもし、ちーちゃん、ゴメンっ!』
「…………」
文句を言いたがっている相手から電話が掛かってくれば、まずは怒られるか、怒鳴られるか、何かしらのそういうことを覚悟していたのに、開口一番に謝られたのものだから、思考回路が機能停止に陥って、千尋は二の句が継げなくなってしまった。
『ゴメン、電話出れなくて!』
「…………」
『ちーちゃん、ゴメンね、まさか電話くれると思わなくて…………ちーちゃん?』
あまりに黙り込んでいる千尋を不審に思ったのか、大和が窺うように声を掛けてくる。
「えっと…」
あれ? 怒ってない?
どうも大和の様子が、千尋の想像していたものと、違う。
いきなり怒鳴らないまでも、千尋が掛けた電話に出られなかったことについて謝られるとは、まったく思いも寄らなかった。
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