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恋の女神は微笑まない (186)
2014.11.17 Mon
「で、何?」
「いや…、その、MCで言ってたアレ…」
大和が尋ねると、南條はおずおずと話を切り出してきた。
しかし、社長室の一件なら先ほどすべて話したから、それ以上の言うことはないのだが…。
「あのとき言ってた『大切な人』て…………千尋のことなんだろ?」
「…」
「もう何回も聞いて、そのたびに否定…てか、はぐらかされて来たから、今さら聞くのも何なんだけどさ、」
そういえば南條にはずっと、千尋とは何でもないと答え続けてきたんだったっけ。
というか、今まで誰かと付き合ったところで、いちいち南條に報告したことはなかったし、逆に南條からも何か聞かれたこともなかったから、否定も何もなかっただけのことなんだけど。
なのに、千尋のときに限って、南條がいろいろと聞いて来るから、つい、はぐらかすような真似をしていた。
「そーだよ」
それは千尋が男であり、しかも南條の知っている相手だからというのが大いなる理由なのだが、別れた今となっては、あえて隠す意味もないので、大和はあっさりと認めた。
先ほど事務所で、その『大切な人』とは、一応付き合っていたけれどもう別れた、とも言ってしまっているし。
「じゃあ…、やっぱり千尋と付き合ってたのか」
「お試しでね」
「は?」
「お試しのお付き合い。つか、もう別れちゃったし、その辺はまぁいいじゃん」
今さら、お試しのお付き合いをすることになった経緯を話すのも面倒くさいし、千尋と過ごした時間を思い出すのも切ないので、悪いがそこは省略させてもらう。
「別れちゃったし……て、でも、謝るつもりなんだろ?」
「別れたって、謝るくらいは出来るだろ?」
まぁ…、千尋が大和の話に聞く耳を持ってくれたらの話だけれど。
社長にも琉にも、ちゃんと謝る、とは言ったから、ちゃんとするつもりではいるけれど、まさかここで南條にまで、そのことを誓わなければならないだろうか。
「そうだけど………………まぁ、社長も止めなかったし、一ノ瀬がそこまで千尋のことを思ってるなら、俺がどうこういう問題じゃないけど…」
「は?」
南條が何かブツブツ言っているが、何のことだかよく分からない。
もしかして、千尋のことが『一般人女性』として週刊誌に載ったとき、写真の人物は男であり、大和とは何もない、ということで処理したことを言っているのだろうか。
確かに、大和がお試しとはいえ千尋と付き合っていたとなれば、あの記事だって、まんざら嘘とも言い切れないから、心配性の南條がまた悩み出すのも無理はない。
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「いや…、その、MCで言ってたアレ…」
大和が尋ねると、南條はおずおずと話を切り出してきた。
しかし、社長室の一件なら先ほどすべて話したから、それ以上の言うことはないのだが…。
「あのとき言ってた『大切な人』て…………千尋のことなんだろ?」
「…」
「もう何回も聞いて、そのたびに否定…てか、はぐらかされて来たから、今さら聞くのも何なんだけどさ、」
そういえば南條にはずっと、千尋とは何でもないと答え続けてきたんだったっけ。
というか、今まで誰かと付き合ったところで、いちいち南條に報告したことはなかったし、逆に南條からも何か聞かれたこともなかったから、否定も何もなかっただけのことなんだけど。
なのに、千尋のときに限って、南條がいろいろと聞いて来るから、つい、はぐらかすような真似をしていた。
「そーだよ」
それは千尋が男であり、しかも南條の知っている相手だからというのが大いなる理由なのだが、別れた今となっては、あえて隠す意味もないので、大和はあっさりと認めた。
先ほど事務所で、その『大切な人』とは、一応付き合っていたけれどもう別れた、とも言ってしまっているし。
「じゃあ…、やっぱり千尋と付き合ってたのか」
「お試しでね」
「は?」
「お試しのお付き合い。つか、もう別れちゃったし、その辺はまぁいいじゃん」
今さら、お試しのお付き合いをすることになった経緯を話すのも面倒くさいし、千尋と過ごした時間を思い出すのも切ないので、悪いがそこは省略させてもらう。
「別れちゃったし……て、でも、謝るつもりなんだろ?」
「別れたって、謝るくらいは出来るだろ?」
まぁ…、千尋が大和の話に聞く耳を持ってくれたらの話だけれど。
社長にも琉にも、ちゃんと謝る、とは言ったから、ちゃんとするつもりではいるけれど、まさかここで南條にまで、そのことを誓わなければならないだろうか。
「そうだけど………………まぁ、社長も止めなかったし、一ノ瀬がそこまで千尋のことを思ってるなら、俺がどうこういう問題じゃないけど…」
「は?」
南條が何かブツブツ言っているが、何のことだかよく分からない。
もしかして、千尋のことが『一般人女性』として週刊誌に載ったとき、写真の人物は男であり、大和とは何もない、ということで処理したことを言っているのだろうか。
確かに、大和がお試しとはいえ千尋と付き合っていたとなれば、あの記事だって、まんざら嘘とも言い切れないから、心配性の南條がまた悩み出すのも無理はない。
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