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恋の女神は微笑まない (179)
2014.11.10 Mon
(考えすぎかなぁ…)
思っていたようなことがまったく怒らなかったので、かえって疑心暗鬼になっているような気が…。
だって、コンサートであんなことを言って、さらにはマスコミもこんなに騒がせたら、普通、これだけじゃあ済まないはずだ。特別な処分がないとしても、怒られるくらいはする。
なのに、『話は分かった』て…。
「大和!」
「一ノ瀬!」
大和が社長室を出ると、向こうから琉と南條が駆け寄って来た。さすがに社長室の前で盗み聞きするわけにもいかないので、離れた場所で待っていたらしい。
琉も相当心配そうだが、南條は今にも死にそうな顔をしている。
普通なら、マネージャーたる南條は、抱えているタレントよりも先に処分の内容を聞くはずだから、そういうこともなく、しかも直接社長室に呼ばれたともなれば、心配が極限に達するのも無理からぬことか。
ただでさえ南條は、心配性の性格だから。
「で、話は? 何て言われたんだ?」
焦りながらも気を抜かず、南條は声を潜めて大和に尋ねて来た。
廊下には自分たち3人しかいないから、声さえ小さくすれば、わざわざ頭を寄せ合わなくてもいい気はするのだが、なぜか南條が大和と琉の肩に手を回すものだから、円陣を組むような形になってしまった。
「何て、て……事実確認? されただけだけど」
「……………………。事実確認?」
「その…大切な人を傷付けた、ていうのはホントのことなのか、とか。その人と付き合ってんのか、とか」
「何て答えたんだっ…?」
「一応付き合ってたけど別れた、て言ったよ。てか、何で南條にまで打ち明けてんだ、俺」
コンサートであんなことをした直後に社長室に呼ばれて、まさか社長に嘘をつくわけにはいかないので、そこは正直に答えたけれど、つい南條にまで、別れたことを言ってしまった。
南條には嘘をつこうと思っていたとかそういうわけではなくて、付き合っただの別れただのを、いちいち南條に話すつもりがないから。しかも、相手は千尋だし。
「で?」
「で? …て、何が?」
「だから、その後だよ。何言われたんだ?」
「その後? その後は……話は分かった、とか」
「は?」
大和は、社長に言われたとおりのことを言ったまでなのだが、案の定、南條は予想どおりの反応をし、琉もまた怪訝そうな顔をしている。
そりゃそうだろう、大和だって同じ反応をした(社長相手に)。
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思っていたようなことがまったく怒らなかったので、かえって疑心暗鬼になっているような気が…。
だって、コンサートであんなことを言って、さらにはマスコミもこんなに騒がせたら、普通、これだけじゃあ済まないはずだ。特別な処分がないとしても、怒られるくらいはする。
なのに、『話は分かった』て…。
「大和!」
「一ノ瀬!」
大和が社長室を出ると、向こうから琉と南條が駆け寄って来た。さすがに社長室の前で盗み聞きするわけにもいかないので、離れた場所で待っていたらしい。
琉も相当心配そうだが、南條は今にも死にそうな顔をしている。
普通なら、マネージャーたる南條は、抱えているタレントよりも先に処分の内容を聞くはずだから、そういうこともなく、しかも直接社長室に呼ばれたともなれば、心配が極限に達するのも無理からぬことか。
ただでさえ南條は、心配性の性格だから。
「で、話は? 何て言われたんだ?」
焦りながらも気を抜かず、南條は声を潜めて大和に尋ねて来た。
廊下には自分たち3人しかいないから、声さえ小さくすれば、わざわざ頭を寄せ合わなくてもいい気はするのだが、なぜか南條が大和と琉の肩に手を回すものだから、円陣を組むような形になってしまった。
「何て、て……事実確認? されただけだけど」
「……………………。事実確認?」
「その…大切な人を傷付けた、ていうのはホントのことなのか、とか。その人と付き合ってんのか、とか」
「何て答えたんだっ…?」
「一応付き合ってたけど別れた、て言ったよ。てか、何で南條にまで打ち明けてんだ、俺」
コンサートであんなことをした直後に社長室に呼ばれて、まさか社長に嘘をつくわけにはいかないので、そこは正直に答えたけれど、つい南條にまで、別れたことを言ってしまった。
南條には嘘をつこうと思っていたとかそういうわけではなくて、付き合っただの別れただのを、いちいち南條に話すつもりがないから。しかも、相手は千尋だし。
「で?」
「で? …て、何が?」
「だから、その後だよ。何言われたんだ?」
「その後? その後は……話は分かった、とか」
「は?」
大和は、社長に言われたとおりのことを言ったまでなのだが、案の定、南條は予想どおりの反応をし、琉もまた怪訝そうな顔をしている。
そりゃそうだろう、大和だって同じ反応をした(社長相手に)。
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