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23. ねぇ。ちゃんと聞いて! 俺の話を! (Please hear me!) (前編)
2008.08.28 Thu
何でもなかったことになんか、出来るのかな?
***
哲也が出ていくって言い出してからも、別に俺らの状況は何も変わらなくて。
朝一緒に家を出て、仕事が終わって帰って来たらメシ食う。
哲也は服のデザインをがんばってるし、俺は時々持ち帰りで残業したり、そうじゃないときは邪魔にならないようにテレビを見たり。
俺もそうだけど、哲也自身も、自分がここを出てくって話題には触れないようにしてて、だから表面的には今までと何も変わってない。
別に哲也が荷物を纏めてる風もなくて、何だか本当に、哲也はここを出ていこうとしてるのかな、とか思えてくる。
でも時々哲也は遅く帰って来て、こんなとき、その哲也のことを好きだと言ったヤツと一緒なのかな、なんて思う。
こうやってるうちに、哲也の気持ちはどんどんソイツのほうに傾いてくのかなぁ…。
「貴久、さぁ」
「ん?」
いつもみたくテーブルに紙を広げてるけど、今日は全然手が動いてない。煮詰まってんのかなぁ、なんて思ってたら、哲也が声を掛けてきた。
「どうした?」
「俺、ここ出てくって言ったとき、貴久、俺の好きにすればいい、みたいなこと言ったじゃん?」
「…………うん」
「もう……前みたいには、止めてくれないんだね」
「え?」
哲也を見れば、けれど下を向いたまま、真っ白な紙を見つめてる。
「哲也?」
「もし貴久が止めてくれたら、断ろうと思ってたんけど………………明日、出てくな?」
「……え…」
―――――…………
頭ん中、真っ白になって。
何が何だか、わけ分かんない。
ただ、哲也が明日にはここからいなくなってしまう、そうしようとしてることだけは、事実で。
「お前が……自分を好きでいてくれるヤツの側にいたいって言ったんだぞ」
バクバクと、心臓がうるさく鳴ってて。
頭ん中、グチャグチャで、わけ分かんなくなってんのに。
なぜか口からは、やけに冷静に言葉を吐き出してる。
「…ッ、そりゃそうだよ。好きとも嫌いとも思われてない相手と一緒にいるより、そのほうがいいに決まってんじゃんっ!」
「、それ、俺のこと言ってんのか?」
「他に誰がいんだよ! この鈍感!」
「何だと!?」
思わずテーブルを拳で殴る。
売り言葉に買い言葉。
お前に鈍感なんて言われたくないわ! って、頭に血が上った。
「鈍感だから鈍感だって言ってんだよ! 俺の気持ちなんか全然知らないくせに!!」
「なら―――――……お前は、俺の何知ってんだよ!」
好きとも嫌いとも思ってない?
そんなどうでもいいような感情で、ずっと一緒にいたと思ってんのか?
***
哲也が出ていくって言い出してからも、別に俺らの状況は何も変わらなくて。
朝一緒に家を出て、仕事が終わって帰って来たらメシ食う。
哲也は服のデザインをがんばってるし、俺は時々持ち帰りで残業したり、そうじゃないときは邪魔にならないようにテレビを見たり。
俺もそうだけど、哲也自身も、自分がここを出てくって話題には触れないようにしてて、だから表面的には今までと何も変わってない。
別に哲也が荷物を纏めてる風もなくて、何だか本当に、哲也はここを出ていこうとしてるのかな、とか思えてくる。
でも時々哲也は遅く帰って来て、こんなとき、その哲也のことを好きだと言ったヤツと一緒なのかな、なんて思う。
こうやってるうちに、哲也の気持ちはどんどんソイツのほうに傾いてくのかなぁ…。
「貴久、さぁ」
「ん?」
いつもみたくテーブルに紙を広げてるけど、今日は全然手が動いてない。煮詰まってんのかなぁ、なんて思ってたら、哲也が声を掛けてきた。
「どうした?」
「俺、ここ出てくって言ったとき、貴久、俺の好きにすればいい、みたいなこと言ったじゃん?」
「…………うん」
「もう……前みたいには、止めてくれないんだね」
「え?」
哲也を見れば、けれど下を向いたまま、真っ白な紙を見つめてる。
「哲也?」
「もし貴久が止めてくれたら、断ろうと思ってたんけど………………明日、出てくな?」
「……え…」
―――――…………
頭ん中、真っ白になって。
何が何だか、わけ分かんない。
ただ、哲也が明日にはここからいなくなってしまう、そうしようとしてることだけは、事実で。
「お前が……自分を好きでいてくれるヤツの側にいたいって言ったんだぞ」
バクバクと、心臓がうるさく鳴ってて。
頭ん中、グチャグチャで、わけ分かんなくなってんのに。
なぜか口からは、やけに冷静に言葉を吐き出してる。
「…ッ、そりゃそうだよ。好きとも嫌いとも思われてない相手と一緒にいるより、そのほうがいいに決まってんじゃんっ!」
「、それ、俺のこと言ってんのか?」
「他に誰がいんだよ! この鈍感!」
「何だと!?」
思わずテーブルを拳で殴る。
売り言葉に買い言葉。
お前に鈍感なんて言われたくないわ! って、頭に血が上った。
「鈍感だから鈍感だって言ってんだよ! 俺の気持ちなんか全然知らないくせに!!」
「なら―――――……お前は、俺の何知ってんだよ!」
好きとも嫌いとも思ってない?
そんなどうでもいいような感情で、ずっと一緒にいたと思ってんのか?
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COMMENT-FORM
大野こうこ ⇒
柚子季 杏 ⇒
うわっ(パート2www)
ガンバレ貴久~~!!
ホント、鈍感同士でじれったい~~(焦れ)
でもそこがたまりませんw
明日の更新楽しみにしてます♪
ガンバレ貴久~~!!
ホント、鈍感同士でじれったい~~(焦れ)
でもそこがたまりませんw
明日の更新楽しみにしてます♪
如月久美子 ⇒ >大野こうこさん
鈍感 対 鈍感!!!
確かに~~~~!!!!!
どうもなかなか進展しないと思ったら、そういうことだったのか…。
これでようやく少しは進展する……かな???
コメント有り難うございました!
確かに~~~~!!!!!
どうもなかなか進展しないと思ったら、そういうことだったのか…。
これでようやく少しは進展する……かな???
コメント有り難うございました!
如月久美子 ⇒ >柚子季 杏さん
何をお互いモタモタしてるんだと。
書いてる本人が一番思っておりますが(苦笑)
何せ、鈍感 対 鈍感なんで(^^;
何とか少しは進展する……かな?? という感じですが。
コメント有り難うございました!!
書いてる本人が一番思っておりますが(苦笑)
何せ、鈍感 対 鈍感なんで(^^;
何とか少しは進展する……かな?? という感じですが。
コメント有り難うございました!!