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恋の女神は微笑まない (146)
2014.10.06 Mon
chihiro & haruki
「ねぇ、ちーちゃん…」
ファミレスでノンアルコールの食事を終えた後、千尋の家に来た遥希は、出された缶チューハイに口を付ける前に、千尋に話し掛けた。
例の週刊誌のことや、その後に千尋が言ったことについて、遥希はずっと聞きたかったんだけれど、駅と同じくらい混雑していても誰も他の人を聞いていないであろうファミレスでも、やっぱりそれは躊躇われて、たわいない話をするにとどまっていたのだ。
けれど、もう遥希と千尋しかいない千尋の家なので、もういいだろう。
「なーにー?」
グテッと床に寝そべって、時々体を起こしてはビールを飲むという、超絶だらしないことを始めた千尋が、遥希のほうを向く。
「…そんなことしてて、零さないでね?」
「んー」
本当はそんなことを言うために千尋に声を掛けたわけではないのだが、あまりのことに、思わず遥希はそう言ってしまった。
千尋は、『余計なお世話!』と気を悪くすることもなかったが、かといって遥希の言うことを素直に聞く気もないのか、変わらずゴロゴロしている。
「てか、ちーちゃん、さっきの…」
「さっき? いつのさっき?」
「…………駅のさっき」
千尋に起き上がる気がなさそうなので、遥希のほうが、千尋の横に寝転んでみる。
すると千尋は、『何?』とでも言いたげに眉を寄せたが、遥希を邪険に扱うことはしなかった。
「あの週刊誌の…、あの写ってたのって、ちーちゃん……だよね?」
「まーね」
遥希もあの記事を見たとき、写真に写っているのが千尋だと思ったのだが、記事では大和と一緒にいるのが『一般人女性』となっていたから、大変困惑していたのだ。
遥希だってそうだけれど、女性に間違われていい気はしないから、千尋に確認して、もし違っていたら、また機嫌を損ねてしまう…と、ドキドキしながら尋ねたのに、千尋はあっさりとそれを認めた。
「で…、あれ見て、琉と別れるとか考えなくていいとか、それって…」
「どうせハルちゃんのことだから、もしあれが自分と水落だったら…とか考えるでしょ? どうせ。もしそんなことになったら、水落に迷惑が掛かるから、やっぱり水落とはお付き合い続けられない…とか考えちゃうんでしょ? どうせ」
「それは…」
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「ねぇ、ちーちゃん…」
ファミレスでノンアルコールの食事を終えた後、千尋の家に来た遥希は、出された缶チューハイに口を付ける前に、千尋に話し掛けた。
例の週刊誌のことや、その後に千尋が言ったことについて、遥希はずっと聞きたかったんだけれど、駅と同じくらい混雑していても誰も他の人を聞いていないであろうファミレスでも、やっぱりそれは躊躇われて、たわいない話をするにとどまっていたのだ。
けれど、もう遥希と千尋しかいない千尋の家なので、もういいだろう。
「なーにー?」
グテッと床に寝そべって、時々体を起こしてはビールを飲むという、超絶だらしないことを始めた千尋が、遥希のほうを向く。
「…そんなことしてて、零さないでね?」
「んー」
本当はそんなことを言うために千尋に声を掛けたわけではないのだが、あまりのことに、思わず遥希はそう言ってしまった。
千尋は、『余計なお世話!』と気を悪くすることもなかったが、かといって遥希の言うことを素直に聞く気もないのか、変わらずゴロゴロしている。
「てか、ちーちゃん、さっきの…」
「さっき? いつのさっき?」
「…………駅のさっき」
千尋に起き上がる気がなさそうなので、遥希のほうが、千尋の横に寝転んでみる。
すると千尋は、『何?』とでも言いたげに眉を寄せたが、遥希を邪険に扱うことはしなかった。
「あの週刊誌の…、あの写ってたのって、ちーちゃん……だよね?」
「まーね」
遥希もあの記事を見たとき、写真に写っているのが千尋だと思ったのだが、記事では大和と一緒にいるのが『一般人女性』となっていたから、大変困惑していたのだ。
遥希だってそうだけれど、女性に間違われていい気はしないから、千尋に確認して、もし違っていたら、また機嫌を損ねてしまう…と、ドキドキしながら尋ねたのに、千尋はあっさりとそれを認めた。
「で…、あれ見て、琉と別れるとか考えなくていいとか、それって…」
「どうせハルちゃんのことだから、もしあれが自分と水落だったら…とか考えるでしょ? どうせ。もしそんなことになったら、水落に迷惑が掛かるから、やっぱり水落とはお付き合い続けられない…とか考えちゃうんでしょ? どうせ」
「それは…」
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