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恋の女神は微笑まない (13)
2014.05.18 Sun
遥希的には、千尋がもしあの記事を信じていたら、そんなの嘘だよ! て説明してあげるつもりだったのだが、そもそも千尋はそんなの全然信じていなかったっけ。
だから、それはそれでよかったんだけれど、大和は千尋にあれを見られたくないと思っていたんだとしたら、遥希がしたことって、相当まずかったんじゃ…。
「でもね、ちーちゃん、全然信じてなかったよ。あの記事のこと!」
けれど大和は、千尋にあの記事を見られることも嫌だけれど、それよりも、それを見た千尋が大和を嫌いになってしまうことを恐れているようだと気付いて、遥希は慌てて続ける。
そうだ、千尋は遥希と違って、あの記事のこと、全然信じていなかった。
「マジで!? それで? それで? ちーちゃん、何て言ってたの?」
「えっと……大和くんイケメンなんだから、彼女の1人や2人いるでしょ、て」
「えっ……」
何だか大和が元気になってくれた! と気をよくした遥希は、尋ねられるがまま、つい本当のことをあっさりと喋ってしまった。
「俺はね、いくらイケメンだって、彼女2人いちゃダメでしょ、て思ったんだけど…」
「う、うん、それはそうだよね…」
真実をありのままに話す遥希の言葉に、絶句して固まった大和に代わって、琉が返事を返す。
琉は千尋の気持ちを知らないし、大和がそういう意味で千尋のことを好きだと知ったのも最近なので何とも言い難いが、しかしあの週刊誌の件を大和が非常に気にしていたから、千尋の反応は気になるところだったのだ。
だが、今遥希が何気なく話したそれは、大和が一番恐れていた反応ではないだろうか。
「あ、あの…、ハルちゃん、アイツ、大和のことどう思ってるかとかは言ってなかった? ちょっ…俺にこっそり教えて?」
「え? こっそり? 琉に?」
大和にとっての最悪の反応だった場合、受けるショックが半端でない気がするので、先に琉が確認しておかないと…と思ったのだが、事情を知らない遥希は、当然だが首を傾げる。
「ハルちゃん!」
「はい?」
しかも、琉の声が全然こっそりしていなかったので、しっかり大和の耳にも届いていたらしく、バシンとテーブルを叩いて、大和が遥希のほうに身を乗り出して来た。
「琉にこっそりしなくていい! 俺にハッキリ教えて! ちーちゃん、俺のこと、どう思ってるって!?」
「え…、えっと…」
目力なら千尋で慣れていると思っていたのに、大和に強い視線で見つめられ、遥希はちょっと気圧されてしまう。
琉にはこっそり…と言われたけれど、大和に話していいのだろうか、と思いつつ、遥希はチラッと琉を見てから、徐に口を開いた。
「えっと…、FATEの2人だったら、琉より大和くんのがいいかな、て」
「それだけ!?」
「え…」
後は確か、別に付き合いたいとかじゃない、とか言ってたかなぁ…。
しかしそれを本当に大和に言っていいものかは、鈍感気味の遥希でも、ちょっと考えてしまう。
だって、千尋は、『大和くんが俺のこと好きになるわけないでしょ』なんて言っていたけれど、どうも大和は、千尋が言っていたよりもずっと、千尋のことが好きそうだ。
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だから、それはそれでよかったんだけれど、大和は千尋にあれを見られたくないと思っていたんだとしたら、遥希がしたことって、相当まずかったんじゃ…。
「でもね、ちーちゃん、全然信じてなかったよ。あの記事のこと!」
けれど大和は、千尋にあの記事を見られることも嫌だけれど、それよりも、それを見た千尋が大和を嫌いになってしまうことを恐れているようだと気付いて、遥希は慌てて続ける。
そうだ、千尋は遥希と違って、あの記事のこと、全然信じていなかった。
「マジで!? それで? それで? ちーちゃん、何て言ってたの?」
「えっと……大和くんイケメンなんだから、彼女の1人や2人いるでしょ、て」
「えっ……」
何だか大和が元気になってくれた! と気をよくした遥希は、尋ねられるがまま、つい本当のことをあっさりと喋ってしまった。
「俺はね、いくらイケメンだって、彼女2人いちゃダメでしょ、て思ったんだけど…」
「う、うん、それはそうだよね…」
真実をありのままに話す遥希の言葉に、絶句して固まった大和に代わって、琉が返事を返す。
琉は千尋の気持ちを知らないし、大和がそういう意味で千尋のことを好きだと知ったのも最近なので何とも言い難いが、しかしあの週刊誌の件を大和が非常に気にしていたから、千尋の反応は気になるところだったのだ。
だが、今遥希が何気なく話したそれは、大和が一番恐れていた反応ではないだろうか。
「あ、あの…、ハルちゃん、アイツ、大和のことどう思ってるかとかは言ってなかった? ちょっ…俺にこっそり教えて?」
「え? こっそり? 琉に?」
大和にとっての最悪の反応だった場合、受けるショックが半端でない気がするので、先に琉が確認しておかないと…と思ったのだが、事情を知らない遥希は、当然だが首を傾げる。
「ハルちゃん!」
「はい?」
しかも、琉の声が全然こっそりしていなかったので、しっかり大和の耳にも届いていたらしく、バシンとテーブルを叩いて、大和が遥希のほうに身を乗り出して来た。
「琉にこっそりしなくていい! 俺にハッキリ教えて! ちーちゃん、俺のこと、どう思ってるって!?」
「え…、えっと…」
目力なら千尋で慣れていると思っていたのに、大和に強い視線で見つめられ、遥希はちょっと気圧されてしまう。
琉にはこっそり…と言われたけれど、大和に話していいのだろうか、と思いつつ、遥希はチラッと琉を見てから、徐に口を開いた。
「えっと…、FATEの2人だったら、琉より大和くんのがいいかな、て」
「それだけ!?」
「え…」
後は確か、別に付き合いたいとかじゃない、とか言ってたかなぁ…。
しかしそれを本当に大和に言っていいものかは、鈍感気味の遥希でも、ちょっと考えてしまう。
だって、千尋は、『大和くんが俺のこと好きになるわけないでしょ』なんて言っていたけれど、どうも大和は、千尋が言っていたよりもずっと、千尋のことが好きそうだ。
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