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ビターチョコレートに込めた甘い愛 (76)
2014.04.14 Mon
「俺が作ったけど、純子さんがいっぱい助けてくれたから、純子さんが作ったも同然だし。俺はチョコ切ったり、生クリーム温めたり、その中にチョコを入れてかき混ぜたり、冷えたの切ってココアをまぶしただけだもん」
「いや…、それだけやれば十分じゃない? 堂々と自分で作ったって言っていいレベルだと思うけど…」
「けど、純子さんが全部教えてくれた。1から100まで」
「1から10までね」
生チョコの作り方は知らないけど、今直央くんが言ったのを聞いた限り、一連の流れを一通りやったような感じがするけど…。
しかも、1から100までとか、そんな言葉ないし。
つか、純ちゃんがいろいろ助けてくれたとはいえ、それでもここまで出来たら、十分すごいと思うんだけど、何で直央くん、殆ど純ちゃんがやったみたいに言うかなぁ。
「純ちゃんがいっぱい助けてくれたんだとしても、直央くんが俺のために作ってくれたの、すごく嬉しいし、おいしいよ?」
「…ホント?」
「うん」
「あんなすごいチョコ、あるのに?」
「すごい、て?」
「徳永さんが買って来たヤツ! あれ、超すごかったもん。それなのに、俺の、嬉しいの?」
計算高い女の子だったら、わざと拗ねてみせてるところなんだろうけど、直央くんの場合、そうじゃなくて、ホントにただ疑問に思ってるだけなんだろうなぁ…。
確かにあのチョコは、結構なお値段のする、それなりのお店のものだけど、どんなにお金を積んで買ったものより、好きな人が作ってくれたヤツのほうが、断然嬉しいと思うんだけど、そう思うのって、俺だけ?
「直央くんの作ってくれたののほうが、嬉しい」
直央くんの手作りじゃなくたって、俺にくれようと思って、一生懸命選んでくれたのなら、それだけで嬉しいけどね。
だから、そんなに卑下しないでほしいな。
「俺ね、あの、蓮沼さんがね、俺、」
「え、どっち?」
「えっと…、俺はね、徳永さんは高いのとかすごいのとかいっぱい食べてるから、俺の作ったチョコなんて喜ばないんじゃない? て思ってたの。でも蓮沼さんが、そんなことないよ、て」
「蓮沼が?」
「値段じゃなくて、俺が作ったり選んだりするのが嬉しいんだよ、て力説すんの」
言ってることは間違ってないし、俺も同感だからいいんだけど、それを蓮沼が言ったのかと思うと、ちょっと意外。
直央くんがチョコ上げようとするのを邪魔はしないまでも、積極的にそういうことは言わないと思ったのに。
「でも、そんなのホントかな、てずっと思ってて、だからやっぱりチョコは上げないにしよう、て思ったんだけど、でも、徳永さん、すごく嬉しい、て言うから」
「だって、ホントに嬉しいんだもん」
直央くんの半生を考えたら、恋愛方面に気を向けてる暇なんてなかっただろうから、そういう気持ち、いまいちピンと来ないのも、分からないでもないけど。
でも、俺が、直央くんからチョコ貰って、直央くんの作ったチョコだから、何よりも嬉しいんだって思う気持ち、分かってほしいな。
「徳永さんが嬉しいなら、俺も嬉しい」
「直央くんっ…!」
「うぐ」
ただでさえチョコ貰えて嬉しくて仕方ないのに、直央くんがそんなこと言うから、もう愛おしさとか何かいろいろ込み上げて来ちゃって、思わず直央くんを抱き締めちゃった。
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「いや…、それだけやれば十分じゃない? 堂々と自分で作ったって言っていいレベルだと思うけど…」
「けど、純子さんが全部教えてくれた。1から100まで」
「1から10までね」
生チョコの作り方は知らないけど、今直央くんが言ったのを聞いた限り、一連の流れを一通りやったような感じがするけど…。
しかも、1から100までとか、そんな言葉ないし。
つか、純ちゃんがいろいろ助けてくれたとはいえ、それでもここまで出来たら、十分すごいと思うんだけど、何で直央くん、殆ど純ちゃんがやったみたいに言うかなぁ。
「純ちゃんがいっぱい助けてくれたんだとしても、直央くんが俺のために作ってくれたの、すごく嬉しいし、おいしいよ?」
「…ホント?」
「うん」
「あんなすごいチョコ、あるのに?」
「すごい、て?」
「徳永さんが買って来たヤツ! あれ、超すごかったもん。それなのに、俺の、嬉しいの?」
計算高い女の子だったら、わざと拗ねてみせてるところなんだろうけど、直央くんの場合、そうじゃなくて、ホントにただ疑問に思ってるだけなんだろうなぁ…。
確かにあのチョコは、結構なお値段のする、それなりのお店のものだけど、どんなにお金を積んで買ったものより、好きな人が作ってくれたヤツのほうが、断然嬉しいと思うんだけど、そう思うのって、俺だけ?
「直央くんの作ってくれたののほうが、嬉しい」
直央くんの手作りじゃなくたって、俺にくれようと思って、一生懸命選んでくれたのなら、それだけで嬉しいけどね。
だから、そんなに卑下しないでほしいな。
「俺ね、あの、蓮沼さんがね、俺、」
「え、どっち?」
「えっと…、俺はね、徳永さんは高いのとかすごいのとかいっぱい食べてるから、俺の作ったチョコなんて喜ばないんじゃない? て思ってたの。でも蓮沼さんが、そんなことないよ、て」
「蓮沼が?」
「値段じゃなくて、俺が作ったり選んだりするのが嬉しいんだよ、て力説すんの」
言ってることは間違ってないし、俺も同感だからいいんだけど、それを蓮沼が言ったのかと思うと、ちょっと意外。
直央くんがチョコ上げようとするのを邪魔はしないまでも、積極的にそういうことは言わないと思ったのに。
「でも、そんなのホントかな、てずっと思ってて、だからやっぱりチョコは上げないにしよう、て思ったんだけど、でも、徳永さん、すごく嬉しい、て言うから」
「だって、ホントに嬉しいんだもん」
直央くんの半生を考えたら、恋愛方面に気を向けてる暇なんてなかっただろうから、そういう気持ち、いまいちピンと来ないのも、分からないでもないけど。
でも、俺が、直央くんからチョコ貰って、直央くんの作ったチョコだから、何よりも嬉しいんだって思う気持ち、分かってほしいな。
「徳永さんが嬉しいなら、俺も嬉しい」
「直央くんっ…!」
「うぐ」
ただでさえチョコ貰えて嬉しくて仕方ないのに、直央くんがそんなこと言うから、もう愛おしさとか何かいろいろ込み上げて来ちゃって、思わず直央くんを抱き締めちゃった。
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