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気まぐれシュガー (2)
2014.01.05 Sun
「亮、雪、雪ーーーー!!!」
「いや、分かっ……むっちゃん、お願い、静かに……てか、退いて…」
睦月を静かにさせるためにやって来た身としては、早く睦月を大人しくさせなければとは思うのだが、雪の上に座り込み、かつ、睦月に乗っかられた状態では、それをどうにかするほうが先だと思ってしまう。
「きひひひひ……ひーひっひっ!」
あぁっ、もうわけが分からないっ!
睦月を抱き上げる形で体を起こした亮は、濡れてしまったスウェットのズボンに溜め息を零した。
「むっちゃん、お願いだから、もうちょっと静かに! ね?」
「にゃあっ!」
「ぶっ」
楽しくなりすぎて、自分でも何を言っているのか分からなくなっているのだろうが、急に『にゃあ!』とか言われたら、かわいすぎて、すべてを許してしまいそうになる。
「うひゃひゃ」
亮の腕を抜け出した睦月は、新たな雪を求めて、また駆け出していく。
けれど、もともと数センチしか積もっていなかった雪は、睦月が駆け回ったおかげで殆ど解けてしまっていて、だいぶなくなってしまっている。
「むっちゃん、むっちゃん。もう雪なくなるし、部屋戻ろう? ね?」
「きゃっはー!」
もう亮の声も届かないのか、睦月は建物の角を曲がって、姿を消してしまった。
仕方なく亮が走って睦月を追い掛ければ、雪の上に残る足跡が、今睦月が駆けて行ったものだけではないことに気が付いた。
まさか、睦月と同じように、この雪にはしゃいでいる輩が、他にいるというのだろうか。しかし、先に付いている足跡は、今の睦月のものと同じだ。
…ということは。
「むっちゃん、すでに一周してんの…?」
寮の周囲を一周するなど大した距離ではないけれど、わざわざ(しかも朝っぱらから)走りたいものではない。
けれど睦月は、非常に面倒くさがりな性格をしているわりに、体力自慢で、しょっちゅう走っているから、こんなの大したことではないようで、あっという間に亮との距離を離していってしまった。
「あーもう…」
こんなことなら追い掛けたりなんかしないで、睦月が一周して戻って来るのを待っていればよかった。
亮は肩を落として、足を止めた。ここからだと、先へ進むのと来た道を戻るの、一体どっちが早く元の場所に戻れるだろう。亮がそんなことを思った瞬間だった。
「どーーーーんっ!!」
「だぁ~~~!!」
背後からの突然の襲撃に、亮は驚きのあまり大きな声を上げ、前につんのめりかけた。
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「いや、分かっ……むっちゃん、お願い、静かに……てか、退いて…」
睦月を静かにさせるためにやって来た身としては、早く睦月を大人しくさせなければとは思うのだが、雪の上に座り込み、かつ、睦月に乗っかられた状態では、それをどうにかするほうが先だと思ってしまう。
「きひひひひ……ひーひっひっ!」
あぁっ、もうわけが分からないっ!
睦月を抱き上げる形で体を起こした亮は、濡れてしまったスウェットのズボンに溜め息を零した。
「むっちゃん、お願いだから、もうちょっと静かに! ね?」
「にゃあっ!」
「ぶっ」
楽しくなりすぎて、自分でも何を言っているのか分からなくなっているのだろうが、急に『にゃあ!』とか言われたら、かわいすぎて、すべてを許してしまいそうになる。
「うひゃひゃ」
亮の腕を抜け出した睦月は、新たな雪を求めて、また駆け出していく。
けれど、もともと数センチしか積もっていなかった雪は、睦月が駆け回ったおかげで殆ど解けてしまっていて、だいぶなくなってしまっている。
「むっちゃん、むっちゃん。もう雪なくなるし、部屋戻ろう? ね?」
「きゃっはー!」
もう亮の声も届かないのか、睦月は建物の角を曲がって、姿を消してしまった。
仕方なく亮が走って睦月を追い掛ければ、雪の上に残る足跡が、今睦月が駆けて行ったものだけではないことに気が付いた。
まさか、睦月と同じように、この雪にはしゃいでいる輩が、他にいるというのだろうか。しかし、先に付いている足跡は、今の睦月のものと同じだ。
…ということは。
「むっちゃん、すでに一周してんの…?」
寮の周囲を一周するなど大した距離ではないけれど、わざわざ(しかも朝っぱらから)走りたいものではない。
けれど睦月は、非常に面倒くさがりな性格をしているわりに、体力自慢で、しょっちゅう走っているから、こんなの大したことではないようで、あっという間に亮との距離を離していってしまった。
「あーもう…」
こんなことなら追い掛けたりなんかしないで、睦月が一周して戻って来るのを待っていればよかった。
亮は肩を落として、足を止めた。ここからだと、先へ進むのと来た道を戻るの、一体どっちが早く元の場所に戻れるだろう。亮がそんなことを思った瞬間だった。
「どーーーーんっ!!」
「だぁ~~~!!」
背後からの突然の襲撃に、亮は驚きのあまり大きな声を上げ、前につんのめりかけた。
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