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もしかしたら君は天使かもしれない。 (79)
2013.11.19 Tue
睦月は、亮がベンチに座ったのを見届けると、スタスタとどこかに行ってしまう。
まさか1人で観覧車に乗るとは思えないから、亮がこうやって休んでいる間に、ジェットコースターでも乗ってくるんだろうか。
まぁ、亮にもう1度乗れと言われたって、絶対に乗りたくはないから、たくさん乗りたいなら今のうちに乗って来てくれていいんだけれど、ちょっと寂しい…。
「あー…情けない…」
亮はベンチにぐったりと寄り掛かって、目を閉じた。
睦月のおかげで……かどうかはともかく、お化け屋敷は何とかクリアしたものの、お約束どおりジェットコースターはメチャクチャだったし、ティーカップでも、まさかのこの状態。
睦月と一緒に遊園地に来て、いいところなんて1つも見せられなかったし…。
「ホラ」
「うわぁっ!!」
目を閉じていたとはいえ、人の近付いてくる気配をまったく感じていなかったので、突然頬に触れた冷たい感触に、亮は驚いて大きく体を跳ね上げた。
右足の草履が、すっぽ抜けて………………目の前の睦月にぶつかった。
「………………。亮、テメェ…………」
「うわあぁぁ~~~~、ゴメン、むっちゃん、ゴメンっ!!」
そもそもの原因は、睦月が、持っていたカップを亮の頬にくっ付けたことなのだが、具合の悪い亮のために飲み物を買って来て、それを頬に当てるという、些細ないたずらをしただけにしては、あまりにひどい仕打ちだ。
「ゴメン、ゴメンっ! むっちゃんゴメンッ!」
「………………。…もういいから飲めよ」
あまりにも亮がアタフタと謝って来るものだから、睦月も拍子抜けしたのか、呆れ返ってしまったのか、そう言って睦月は亮にカップを渡すと、落ちていた草履を拾った。
「履かせてやろっか?」
「…自分で履くから、そこに置いてください」
「ぐふ」
睦月に草履を履かせてもらうなんて、いろんな意味で恐れ多いので、そこは丁重にお断りしておく。
意外にも睦月は素直に言うことを聞いて、草履を置くと、亮の隣に座った。
受け取った飲み物に口を付けつつ、隣の様子を窺えば、睦月は前を見たまま、足をプラプラさせていた。
呆れているんだろうか。
それとも、ガッカリしてる?
「…むっちゃん、」
「ん? もう飲んだ? じゃあ観覧車行く?」
「えっ?」
「ん?」
亮の心配をよそに、睦月は特に何も気にしている様子がない。
…あんまりどうでもいいんだろうか。
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まさか1人で観覧車に乗るとは思えないから、亮がこうやって休んでいる間に、ジェットコースターでも乗ってくるんだろうか。
まぁ、亮にもう1度乗れと言われたって、絶対に乗りたくはないから、たくさん乗りたいなら今のうちに乗って来てくれていいんだけれど、ちょっと寂しい…。
「あー…情けない…」
亮はベンチにぐったりと寄り掛かって、目を閉じた。
睦月のおかげで……かどうかはともかく、お化け屋敷は何とかクリアしたものの、お約束どおりジェットコースターはメチャクチャだったし、ティーカップでも、まさかのこの状態。
睦月と一緒に遊園地に来て、いいところなんて1つも見せられなかったし…。
「ホラ」
「うわぁっ!!」
目を閉じていたとはいえ、人の近付いてくる気配をまったく感じていなかったので、突然頬に触れた冷たい感触に、亮は驚いて大きく体を跳ね上げた。
右足の草履が、すっぽ抜けて………………目の前の睦月にぶつかった。
「………………。亮、テメェ…………」
「うわあぁぁ~~~~、ゴメン、むっちゃん、ゴメンっ!!」
そもそもの原因は、睦月が、持っていたカップを亮の頬にくっ付けたことなのだが、具合の悪い亮のために飲み物を買って来て、それを頬に当てるという、些細ないたずらをしただけにしては、あまりにひどい仕打ちだ。
「ゴメン、ゴメンっ! むっちゃんゴメンッ!」
「………………。…もういいから飲めよ」
あまりにも亮がアタフタと謝って来るものだから、睦月も拍子抜けしたのか、呆れ返ってしまったのか、そう言って睦月は亮にカップを渡すと、落ちていた草履を拾った。
「履かせてやろっか?」
「…自分で履くから、そこに置いてください」
「ぐふ」
睦月に草履を履かせてもらうなんて、いろんな意味で恐れ多いので、そこは丁重にお断りしておく。
意外にも睦月は素直に言うことを聞いて、草履を置くと、亮の隣に座った。
受け取った飲み物に口を付けつつ、隣の様子を窺えば、睦月は前を見たまま、足をプラプラさせていた。
呆れているんだろうか。
それとも、ガッカリしてる?
「…むっちゃん、」
「ん? もう飲んだ? じゃあ観覧車行く?」
「えっ?」
「ん?」
亮の心配をよそに、睦月は特に何も気にしている様子がない。
…あんまりどうでもいいんだろうか。
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