恋三昧

スポンサーサイト

--.--.-- --

上記の広告は１ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。

コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。

お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。

　だって。
　もう2度と絶対に係わりたくない人のセフレで、出来ればあんまり係わり合いになりたくないなぁー…て思ってた人が、お兄ちゃんと同じ会社、しかも同じ課で働いてるとか…!

「今日は弟と帰るからさ、」
「―そっか、分かったよ。でも、郁弥くんに弟がいたなんて、知らなかったなぁ」

　この間、先生んち出会ったときに見たのと同じような、胡散臭い笑顔。
　若干芝居がかってるように見えるのは、きっと間違いじゃない（お兄ちゃんは全然気付いてないみたいだけど）。

　……………………。

　ハッ!
　もしかしてお兄ちゃん、森下さんにいろいろ騙されてるんじゃ…!?
　だって何かそんな気がする。森下さん、シレッとした顔で、いろいろしてそうだし!

「森下さっ…」
「真歩、帰るよー?」
「えっ?　あ、」

　森下さんに一言言ってやらなきゃ、て思ったところで、お兄ちゃんに声を掛けられる。
　その隙に森下さんは、「じゃあ郁弥くん、また今度ねー」て手を振って去って行った。ちょっ…言いたいことあったのに…!

「行こうぜ、真歩」
「あ、うん…」

　あーもうっ!　てなってたけど、お兄ちゃんが歩き始めたから、俺は森下さんを諦めて、お兄ちゃんの後を追い掛けた。
　今は森下さんなんかより、お兄ちゃん!

「あ…」

　お兄ちゃんの隣に追い付いたら、別に何も言ってないのに、お兄ちゃんがさりげなく買い物袋を1つ持ってくれた。キュン…!
　買うのは決めてたけど、見てるうちにいろいろ買っちゃって、結局袋2つになっちゃったんだよね。ケーキの箱が見つかんないように、もう1つの袋でコッソリ隠しておこう。

「…えへ」

　これからお兄ちゃんちだぁ～、2人きりだぁ～、しかも明日は土曜日で、学校も会社もお休みの日だっ!　て思ったら、嬉しくなって、つい笑みが零れる。
　あー楽しみっ!

何も知らないふりで生きることだって出来るの

（つか森下さん、『また今度』て、お兄ちゃんと何の約束してんのっ!?）

back　　　　next

関連記事