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15. たったそれだけの重さ (押しつぶされてしまう) (後編)
2008.07.22 Tue
「テツ、お前、何してんだよ! それ、誰にやられた?」
「啓には関係ない」
「関係ないことあるか! また、誰かも知らないヤツなんだろ!? そういうのはもうしないって約束したのにお前、俺らが必死んなって捜してたとき、どこの誰とも知らん男と乳繰り合ってたのか!?」
「捜してくれなんて頼んでないし! 俺が何しようと啓になんか関係ないじゃん! もうほっといてよ! そのおせっかいが迷惑なんだよ!」
「…ッ、………………分かった、もぉいいわ。勝手にしろよ!」
グッと奥歯を噛んで、きっとまだ何か言いたいことがあったはず、けれど啓ちゃんは俺らに背を向けると、玄関のほうに向かってしまう。
「啓ちゃん!」
一応後を追うけど、啓ちゃんは俺の手を振り払って、部屋を出て行ってしまった。
このまま啓ちゃんを追い掛けて行こうか、けれど哲也を1人ここに残してはいけないし、それに啓ちゃんとなら仕事でまた会えるはずだから(もしここで啓ちゃんを連れ戻しても、また哲也とケンカになってしまうだろうし)、ひとまず俺は哲也のほうに戻った。
「……ゴメンな、貴久。色々良くしてくれたのに」
「俺は別にいいけど……啓ちゃんにあんなこと言って良かったの? すっげぇ心配してたのに」
「…………もぉいい。俺は啓やお前に心配してもらえるような人間じゃない…」
「何それ。心配するだろ? 友達なんだから」
「友達……ねぇ…。そうだな、友達だな」
哲也は納得したように言いながらも、深い溜め息をついた。
「貴久……これでも俺のこと、友達って言う?」
俺のほうを向いた哲也は、ギュッと掴んでいたシャツの前を離した。
ハラリと肌蹴たシャツの前から覗く哲也の胸には、やはり見間違いではない…………キスマーク。
啓ちゃんの言葉が間違っていなければ、それは、誰かも知らぬ男の付けたもので。
「俺な、こういうヤツなわけ。知らない男に平気で抱かれて、お金とか貰ってんの。それでも友達って言う?」
「……………………」
「だからもう…………ほっといて」
「ほっとけないって!」
「…………貴久、」
「え、」
グイッ。
「ちょっ…」
シャツの襟を掴まれて、引っ張られる。
バランスは崩さんかったけど、真正面に哲也の顔。
グッと近づいてきて。
「哲……んっ…!?」
唇が、
「啓には関係ない」
「関係ないことあるか! また、誰かも知らないヤツなんだろ!? そういうのはもうしないって約束したのにお前、俺らが必死んなって捜してたとき、どこの誰とも知らん男と乳繰り合ってたのか!?」
「捜してくれなんて頼んでないし! 俺が何しようと啓になんか関係ないじゃん! もうほっといてよ! そのおせっかいが迷惑なんだよ!」
「…ッ、………………分かった、もぉいいわ。勝手にしろよ!」
グッと奥歯を噛んで、きっとまだ何か言いたいことがあったはず、けれど啓ちゃんは俺らに背を向けると、玄関のほうに向かってしまう。
「啓ちゃん!」
一応後を追うけど、啓ちゃんは俺の手を振り払って、部屋を出て行ってしまった。
このまま啓ちゃんを追い掛けて行こうか、けれど哲也を1人ここに残してはいけないし、それに啓ちゃんとなら仕事でまた会えるはずだから(もしここで啓ちゃんを連れ戻しても、また哲也とケンカになってしまうだろうし)、ひとまず俺は哲也のほうに戻った。
「……ゴメンな、貴久。色々良くしてくれたのに」
「俺は別にいいけど……啓ちゃんにあんなこと言って良かったの? すっげぇ心配してたのに」
「…………もぉいい。俺は啓やお前に心配してもらえるような人間じゃない…」
「何それ。心配するだろ? 友達なんだから」
「友達……ねぇ…。そうだな、友達だな」
哲也は納得したように言いながらも、深い溜め息をついた。
「貴久……これでも俺のこと、友達って言う?」
俺のほうを向いた哲也は、ギュッと掴んでいたシャツの前を離した。
ハラリと肌蹴たシャツの前から覗く哲也の胸には、やはり見間違いではない…………キスマーク。
啓ちゃんの言葉が間違っていなければ、それは、誰かも知らぬ男の付けたもので。
「俺な、こういうヤツなわけ。知らない男に平気で抱かれて、お金とか貰ってんの。それでも友達って言う?」
「……………………」
「だからもう…………ほっといて」
「ほっとけないって!」
「…………貴久、」
「え、」
グイッ。
「ちょっ…」
シャツの襟を掴まれて、引っ張られる。
バランスは崩さんかったけど、真正面に哲也の顔。
グッと近づいてきて。
「哲……んっ…!?」
唇が、
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