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絶望ルーレット (15)
2013.07.16 Tue
「つか、マナくん…」
未だにキッチンの入り口のところに突っ立っていた有沢さんが、ジッとこちらを見ていた。
ちょっ…マジで俺、セックスの相手は無理ですよ!?
「マナくん、何でミキちゃんには優しいのに、俺にはそんな冷たいの…?」
「はぁっ!? どこがっ」
有沢さんの発した言葉は、俺が思っていたのとは違って、それにはちょっとホッとしたけれど、声を大きくして反論したくなるくらいにはアホなことだった。
有沢さんに冷たいのは事実だけど、別に先生にだって優しくなんかしていない。有沢さんも先生も、どっちも同じくらい嫌だから、どっちも同じくらいの態度だ。
もし態度が違って見えるのなら、少なくとも先生には、お尻を狙われる心配がないせいだろう。
「だってマナくん、ミキちゃんには、10m以内に近付くな、とか言わない…」
「そりゃ、有沢は変態だもん。マナくんに嫌われるに決まってんじゃん」
しょんぼりしてる有沢さんに向かって、自信満々にそう答える先生。
いや、変態なのはアンタも一緒だよ。でもそれを言うと、態度が違う、て有沢さんがまた言い出しそうだから、黙っとくけど。
「…もうすぐ出来上がりますから、皿…」
皿とかそういうのを出してもらおうと思ったけど、そういえば先生は、1人で歩くの大変なんだ、てことを思い出して、言い掛けたところでやめた。
別に先生のことを心配してるわけじゃない。ただでさえ家事的なことはダメで、何の役にも立たないのに、今の状態で手伝われたって、かえって邪魔なだけだと気が付いたんだ。
「…ん、出すよ、お皿!」
「いや、いいです。座っててください」
「何で? 手伝う! だってさ、何かそういうの、新婚さんみたいじゃない!?」
「じゃないです」
早速、先生のおかしな妄想が始まった。
皿とか出すのを手伝ってもらう、てだけで、何で新婚さんみたいだとか、そういうことを思うわけ?
「ねぇねぇ~、今日は新婚さんごっこしよっか?」
「しません」
「何で~? こないだ夜ご飯食べてかなかった分、今日、いろいろしてくれるんじゃないの?」
「もう、十分いろいろしましたけど」
とりあえずご飯しか作ってはいないけど、変態の相手を散々したんだから、もうこれで十分だと思う。
「ミキちゃん、歩くの大変なんだから、俺が手伝ったげるよ。ね、だからキッチンに入ってもいいですか?」
「…………」
変なところで従順らしい有沢さんは、俺がいいと言うまでは、本当にキッチンに入って来ないみたいだ。
あんまり近寄られたくないけど、ずっとそこから見られ続けるんのもキモいから、いい、て言っちゃおっかな。先生も起きたことだし(役立つかどうかは分かんないけど)。
でも、それを許さない人が1人…。
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未だにキッチンの入り口のところに突っ立っていた有沢さんが、ジッとこちらを見ていた。
ちょっ…マジで俺、セックスの相手は無理ですよ!?
「マナくん、何でミキちゃんには優しいのに、俺にはそんな冷たいの…?」
「はぁっ!? どこがっ」
有沢さんの発した言葉は、俺が思っていたのとは違って、それにはちょっとホッとしたけれど、声を大きくして反論したくなるくらいにはアホなことだった。
有沢さんに冷たいのは事実だけど、別に先生にだって優しくなんかしていない。有沢さんも先生も、どっちも同じくらい嫌だから、どっちも同じくらいの態度だ。
もし態度が違って見えるのなら、少なくとも先生には、お尻を狙われる心配がないせいだろう。
「だってマナくん、ミキちゃんには、10m以内に近付くな、とか言わない…」
「そりゃ、有沢は変態だもん。マナくんに嫌われるに決まってんじゃん」
しょんぼりしてる有沢さんに向かって、自信満々にそう答える先生。
いや、変態なのはアンタも一緒だよ。でもそれを言うと、態度が違う、て有沢さんがまた言い出しそうだから、黙っとくけど。
「…もうすぐ出来上がりますから、皿…」
皿とかそういうのを出してもらおうと思ったけど、そういえば先生は、1人で歩くの大変なんだ、てことを思い出して、言い掛けたところでやめた。
別に先生のことを心配してるわけじゃない。ただでさえ家事的なことはダメで、何の役にも立たないのに、今の状態で手伝われたって、かえって邪魔なだけだと気が付いたんだ。
「…ん、出すよ、お皿!」
「いや、いいです。座っててください」
「何で? 手伝う! だってさ、何かそういうの、新婚さんみたいじゃない!?」
「じゃないです」
早速、先生のおかしな妄想が始まった。
皿とか出すのを手伝ってもらう、てだけで、何で新婚さんみたいだとか、そういうことを思うわけ?
「ねぇねぇ~、今日は新婚さんごっこしよっか?」
「しません」
「何で~? こないだ夜ご飯食べてかなかった分、今日、いろいろしてくれるんじゃないの?」
「もう、十分いろいろしましたけど」
とりあえずご飯しか作ってはいないけど、変態の相手を散々したんだから、もうこれで十分だと思う。
「ミキちゃん、歩くの大変なんだから、俺が手伝ったげるよ。ね、だからキッチンに入ってもいいですか?」
「…………」
変なところで従順らしい有沢さんは、俺がいいと言うまでは、本当にキッチンに入って来ないみたいだ。
あんまり近寄られたくないけど、ずっとそこから見られ続けるんのもキモいから、いい、て言っちゃおっかな。先生も起きたことだし(役立つかどうかは分かんないけど)。
でも、それを許さない人が1人…。
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