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オムライスまでの道のりは、果てしなく険しい (7)
2013.05.10 Fri
「だって俺、料理できねぇもん。もう出前も飽きたし、コンビニも飽きたのっ! オムライス食いたいのっ!! わーん、オムライス食いたいよぉ~!!」
「ちょっ先生っ…」
この人、いくつだよ!
オムライス食いたいからって、何で手足をバタバタさせながら駄々こねるんだよ。俺、こんなの、マンガの中の子どもでしか見たことねぇよっ!
「マナくん、オムライス~! 作ってよぉ~!」
「わ…分かった! 分かったから、先生、ちょっやめてよ!」
あまりのことに、俺はうっかり、了承の返事をしてしまった。
それにしても、先生であることには間違いないから、一応『先生』て呼んでみたけど、この人、本当に先生か? て疑いたくなってくる。
「作ってくれるの!? ふわふわのヤツ!?」
「作りますよっ」
「ヤッター! 上にケチャップで名前とか書いてね?」
「……」
ふざけんな、て言ってやろうかと思ったけれど、面倒くさいんで、とりあえず睨むだけにしておいた。
「つかマナくん、まずはこれに着替えて」
「だから何で! 先生オムライス食いたいだけなんでしょ? 俺がこれ着る必要がどこにあんだよっ」
「そのほうが気分が出るかな、て思って」
「何の気分だよ。大体俺は、メイド服着てオムライス作るのは仕事なの。お金貰ってんの。何でプライベートでそんなことしなきゃなんねぇんだよっ、しかもタダで」
俺は一人暮らしで自炊もしてるから、メイドカフェで働いてなくたって、オムライスくらい作れるし、先生がそれを食いたいとそこまで言うなら、作ってやらないでもないけど、コスプレまでしてやる義理はない。
何となくメイドカフェで男の娘メイドはやってるけど、もともとコスプレが好きとか、そういうわけでもないし、仕事以外で女装もコスプレもしたことはない。
「…………、じゃあ、お金払ったら、やってくれるの?」
「はっ…?」
「マナくん、バイトでお金貰ってるから、メイドさんしてるんでしょ? 俺もバイトで雇うから、これ着てメイドさんして?」
ここまで言ったら、さすがに先生も諦めてくれると思ったのに、先生のしつこさのほうが一枚上手だった。
というか、ここまで先生に関わってきて分かったんだけど、先生の場合、普通の人なら空気の読めない冗談で済むところが、そうでなくて本気なんだ。
だから、金を払うというのも、本気でそのつもりなんだろう。その証拠に、鞄の中から、本当に財布を取り出してる。
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「ちょっ先生っ…」
この人、いくつだよ!
オムライス食いたいからって、何で手足をバタバタさせながら駄々こねるんだよ。俺、こんなの、マンガの中の子どもでしか見たことねぇよっ!
「マナくん、オムライス~! 作ってよぉ~!」
「わ…分かった! 分かったから、先生、ちょっやめてよ!」
あまりのことに、俺はうっかり、了承の返事をしてしまった。
それにしても、先生であることには間違いないから、一応『先生』て呼んでみたけど、この人、本当に先生か? て疑いたくなってくる。
「作ってくれるの!? ふわふわのヤツ!?」
「作りますよっ」
「ヤッター! 上にケチャップで名前とか書いてね?」
「……」
ふざけんな、て言ってやろうかと思ったけれど、面倒くさいんで、とりあえず睨むだけにしておいた。
「つかマナくん、まずはこれに着替えて」
「だから何で! 先生オムライス食いたいだけなんでしょ? 俺がこれ着る必要がどこにあんだよっ」
「そのほうが気分が出るかな、て思って」
「何の気分だよ。大体俺は、メイド服着てオムライス作るのは仕事なの。お金貰ってんの。何でプライベートでそんなことしなきゃなんねぇんだよっ、しかもタダで」
俺は一人暮らしで自炊もしてるから、メイドカフェで働いてなくたって、オムライスくらい作れるし、先生がそれを食いたいとそこまで言うなら、作ってやらないでもないけど、コスプレまでしてやる義理はない。
何となくメイドカフェで男の娘メイドはやってるけど、もともとコスプレが好きとか、そういうわけでもないし、仕事以外で女装もコスプレもしたことはない。
「…………、じゃあ、お金払ったら、やってくれるの?」
「はっ…?」
「マナくん、バイトでお金貰ってるから、メイドさんしてるんでしょ? 俺もバイトで雇うから、これ着てメイドさんして?」
ここまで言ったら、さすがに先生も諦めてくれると思ったのに、先生のしつこさのほうが一枚上手だった。
というか、ここまで先生に関わってきて分かったんだけど、先生の場合、普通の人なら空気の読めない冗談で済むところが、そうでなくて本気なんだ。
だから、金を払うというのも、本気でそのつもりなんだろう。その証拠に、鞄の中から、本当に財布を取り出してる。
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