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オムライスまでの道のりは、果てしなく険しい (6)
2013.05.09 Thu
「先生、これ…」
「着て」
まだ袋の中身を確認したわけじゃないけど、嫌な予感がして先生のほうを見たら、先生は、笑顔だけど真剣な目でそう言ってきた。
「着て、て…」
「ウィッグもあるけど、着ける? 俺的にはないほうがいいけど、着けたほうが気分が出るなら、着けて?」
「先生、何言って…」
先生が新たに袋から取り出したのは、金茶のロングヘアのウィッグだった。
嫌な予感は、嫌な確信へと変わる。
「先生、あの…」
「あっちの部屋、使っていいよ? 何ならここで生着替えでもいいけど」
俺が「no」の返事をするとは思っていないかのように、話が勝手にどんどん進んでいく。
いや…、確かに先生は、俺に何かしらのコスプレをさせようとはしているけど、それが何も女装とは限らない。何かもっと普通の……男の格好かもしれないし…。
俺は恐る恐る、受け取った袋を開けて、覗き込んだ。
「ッ…、バカかアンタはっ!!」
「え、何が?」
袋の中身に、一瞬だけ俺は目眩を起こし掛けたけれど、すぐに気を取り戻して、先生に向かって声を荒げた。
でも先生は、何で俺が怒鳴ったのか、本気で分かっていない様子で、キョトンと首を傾げた。
「何なんだよ、これっ」
「メイドさん」
「それは分かるけどっ、じゃなくて、何でこれっ!」
…袋の中身は、一瞬でも期待した男物の衣装ではなく、思い切りメイド服。
今日、最初に会ったときはこんな荷物持ってなかったから、ビラ配りしてる俺と会った後、わざわざ買ってきたんだろうか。本当にバカだ。バカすぎる。
「マナくん、着てよ」
「着ねぇよ、バッカじゃねぇのっ!?」
「バカじゃないよ。マナくんにこれ着せて、メイドさんになってもらって、オムライス作ってもらおうと思ってたんだから」
「それがバカなんだよっ。何で俺がそんなことしなきゃなんねぇんだよっ!」
言っても無駄かもしれないけど、余りにバカすぎて、言わずにはいられない。
こんなことのために、俺はこんなところまで連れてこられたのか。ホント、冗談じゃない。
「でも、マナくんがオムライス作ってくんないと、俺、明日森下が帰ってくるまで、飲まず食わずなの…」
「はぁ?」
森下というのは多分、先生と一緒に暮らしてるという、セフレの人だろう。飲まず食わず、てのは大袈裟だけど、きっと普段、料理はその人がしているに違いない。
だからって、どうして俺が、先生のためにオムライス作らなきゃなんないんだ。
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「着て」
まだ袋の中身を確認したわけじゃないけど、嫌な予感がして先生のほうを見たら、先生は、笑顔だけど真剣な目でそう言ってきた。
「着て、て…」
「ウィッグもあるけど、着ける? 俺的にはないほうがいいけど、着けたほうが気分が出るなら、着けて?」
「先生、何言って…」
先生が新たに袋から取り出したのは、金茶のロングヘアのウィッグだった。
嫌な予感は、嫌な確信へと変わる。
「先生、あの…」
「あっちの部屋、使っていいよ? 何ならここで生着替えでもいいけど」
俺が「no」の返事をするとは思っていないかのように、話が勝手にどんどん進んでいく。
いや…、確かに先生は、俺に何かしらのコスプレをさせようとはしているけど、それが何も女装とは限らない。何かもっと普通の……男の格好かもしれないし…。
俺は恐る恐る、受け取った袋を開けて、覗き込んだ。
「ッ…、バカかアンタはっ!!」
「え、何が?」
袋の中身に、一瞬だけ俺は目眩を起こし掛けたけれど、すぐに気を取り戻して、先生に向かって声を荒げた。
でも先生は、何で俺が怒鳴ったのか、本気で分かっていない様子で、キョトンと首を傾げた。
「何なんだよ、これっ」
「メイドさん」
「それは分かるけどっ、じゃなくて、何でこれっ!」
…袋の中身は、一瞬でも期待した男物の衣装ではなく、思い切りメイド服。
今日、最初に会ったときはこんな荷物持ってなかったから、ビラ配りしてる俺と会った後、わざわざ買ってきたんだろうか。本当にバカだ。バカすぎる。
「マナくん、着てよ」
「着ねぇよ、バッカじゃねぇのっ!?」
「バカじゃないよ。マナくんにこれ着せて、メイドさんになってもらって、オムライス作ってもらおうと思ってたんだから」
「それがバカなんだよっ。何で俺がそんなことしなきゃなんねぇんだよっ!」
言っても無駄かもしれないけど、余りにバカすぎて、言わずにはいられない。
こんなことのために、俺はこんなところまで連れてこられたのか。ホント、冗談じゃない。
「でも、マナくんがオムライス作ってくんないと、俺、明日森下が帰ってくるまで、飲まず食わずなの…」
「はぁ?」
森下というのは多分、先生と一緒に暮らしてるという、セフレの人だろう。飲まず食わず、てのは大袈裟だけど、きっと普段、料理はその人がしているに違いない。
だからって、どうして俺が、先生のためにオムライス作らなきゃなんないんだ。
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けいったん ⇒
そういう事ですか…
でも オムライスを作るのに 何故にメイド服?(@∇@)へ?
マナく~ん、この変態先生を思いっきり怒っていいよ~!
でも 平気でしょうが…(笑)
とにかく オムライスを作って 満腹で オネムにさせちゃえば いいんじゃないの♪
満腹♪( ̄▽ ̄)=3 プハァー…{[(。-_-。)]}zzzZZZ...byebye☆
でも オムライスを作るのに 何故にメイド服?(@∇@)へ?
マナく~ん、この変態先生を思いっきり怒っていいよ~!
でも 平気でしょうが…(笑)
とにかく オムライスを作って 満腹で オネムにさせちゃえば いいんじゃないの♪
満腹♪( ̄▽ ̄)=3 プハァー…{[(。-_-。)]}zzzZZZ...byebye☆
- |2013.05.09
- |Thu
- |10:46
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
オムライスと言ったら、かわいいメイドさんに、ふーふーあーん、してもらうのが一番でしょう! …てことで、メイドさんです!
三木本先生の発想なんて、そんなところなのです(*^_^*)
> とにかく オムライスを作って 満腹で オネムにさせちゃえば いいんじゃないの♪
三木本先生、お腹いっぱいになったら、すぐにオネムになっちゃいそうですが、オムライス作るには、メイド服が。。。
なかなかすんなりとはいきません(>_<)
コメントありがとうございました!
三木本先生の発想なんて、そんなところなのです(*^_^*)
> とにかく オムライスを作って 満腹で オネムにさせちゃえば いいんじゃないの♪
三木本先生、お腹いっぱいになったら、すぐにオネムになっちゃいそうですが、オムライス作るには、メイド服が。。。
なかなかすんなりとはいきません(>_<)
コメントありがとうございました!
- |2013.05.09
- |Thu
- |22:37
- |URL
- |EDIT|