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もどかしいくらい無欲なところ (3)
2013.04.05 Fri
「でも1年目に何もなかったからこそ、今年何かやったら、すげぇ喜ばれそうじゃね!?」
「女子か!」
そりゃ、何か喜ばれるようなことをしたら、睦月は素直に嬉しがるだろうけど、思い付きもしないくせに、やりたい気持ちばかり募らせたって…。
「でも記念日て、お互いが覚えてて、祝いたいとかそういう気持ちがあってこそじゃね? お前1人が盛り上がってても…」
「そうなんだけど…」
亮は今になってようやく、昔の彼女が、亮が記念日を忘れたことを怒っていた理由が分かった。
確かに自分1人だけが盛り上がっていたって、そんなの空しいだけだ(でも、お付き合いを始めた日、ならまだいいけど、あんまりよく分からないのは、やっぱりちょっと…)。
「なら、そんなに拘んなくても? むっちゃんにも、そんな気ないんだろ?」
「まぁ…」
「つかお前、前もそんなこと言ってたよな? 旅行のときだっけ?」
学園祭の女装コンテストで和衣が賞品のお零れに預かって、亮たちも旅行券を手に入れたため、2人で旅行に行ったはいいのだが、その行先を決めるまでには、今と同じような苦労があったのだ。
無欲すぎる恋人というのも、ちょっと大変。
「その点、真大は何でもハッキリ言うもんなぁ」
「まぁ…そういう意味では楽だけど、むっちゃんだって結構、嫌なことは嫌て言うし、好きなのは好きて言うじゃん?」
「言うけどさぁ、特別感はない。言わなくてもそうするよ、てレベルのことが多いんだよね…」
グリーンピース嫌いだから入れないで! …とかはよく言っているけれど、確かにそれはしてほしいこととかハッキリ言っているけれど、全然記念日関係ない!
「俺が思うにさ、むっちゃんがそこまで無欲の人なら、プレゼントとかは誕生日とかそういうときのために取っといたほうがいいんじゃね? 今張り切ると、ネタが尽きそう」
「あー…」
付き合って何年目の記念日とか、誕生日とか、クリスマスとか。
本当は相手を想う気持ちが大事なのであって、プレゼントなんて二の次なんだけれど、でも相手の喜ぶ顔が見たいとか、プレゼントを選んでいるときとか、全部全部、それを形にしたものだから。
そうした行事に捕らわれすぎないで、いつだってそんな気持ちで、それを表していったらいいんだろうけど。
(そういえば睦月に、こないだバングル貰った…)
それは別に誕生日のプレゼントでもなければ、何かの記念日だったというわけでもない。でも、そうやって自分のことを思ってくれたことが、嬉しかった。
そういう意味では、睦月のほうがずっと上手(うわて)かも。きっと何も意識してはいないんだろうけど。
「ま、よく分かんねぇけど、がんばれ亮」
結局何の役にも立たなければ、何の慰めにもならない言葉しかくれなかった翔真に、亮は溜め息を零した。
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「女子か!」
そりゃ、何か喜ばれるようなことをしたら、睦月は素直に嬉しがるだろうけど、思い付きもしないくせに、やりたい気持ちばかり募らせたって…。
「でも記念日て、お互いが覚えてて、祝いたいとかそういう気持ちがあってこそじゃね? お前1人が盛り上がってても…」
「そうなんだけど…」
亮は今になってようやく、昔の彼女が、亮が記念日を忘れたことを怒っていた理由が分かった。
確かに自分1人だけが盛り上がっていたって、そんなの空しいだけだ(でも、お付き合いを始めた日、ならまだいいけど、あんまりよく分からないのは、やっぱりちょっと…)。
「なら、そんなに拘んなくても? むっちゃんにも、そんな気ないんだろ?」
「まぁ…」
「つかお前、前もそんなこと言ってたよな? 旅行のときだっけ?」
学園祭の女装コンテストで和衣が賞品のお零れに預かって、亮たちも旅行券を手に入れたため、2人で旅行に行ったはいいのだが、その行先を決めるまでには、今と同じような苦労があったのだ。
無欲すぎる恋人というのも、ちょっと大変。
「その点、真大は何でもハッキリ言うもんなぁ」
「まぁ…そういう意味では楽だけど、むっちゃんだって結構、嫌なことは嫌て言うし、好きなのは好きて言うじゃん?」
「言うけどさぁ、特別感はない。言わなくてもそうするよ、てレベルのことが多いんだよね…」
グリーンピース嫌いだから入れないで! …とかはよく言っているけれど、確かにそれはしてほしいこととかハッキリ言っているけれど、全然記念日関係ない!
「俺が思うにさ、むっちゃんがそこまで無欲の人なら、プレゼントとかは誕生日とかそういうときのために取っといたほうがいいんじゃね? 今張り切ると、ネタが尽きそう」
「あー…」
付き合って何年目の記念日とか、誕生日とか、クリスマスとか。
本当は相手を想う気持ちが大事なのであって、プレゼントなんて二の次なんだけれど、でも相手の喜ぶ顔が見たいとか、プレゼントを選んでいるときとか、全部全部、それを形にしたものだから。
そうした行事に捕らわれすぎないで、いつだってそんな気持ちで、それを表していったらいいんだろうけど。
(そういえば睦月に、こないだバングル貰った…)
それは別に誕生日のプレゼントでもなければ、何かの記念日だったというわけでもない。でも、そうやって自分のことを思ってくれたことが、嬉しかった。
そういう意味では、睦月のほうがずっと上手(うわて)かも。きっと何も意識してはいないんだろうけど。
「ま、よく分かんねぇけど、がんばれ亮」
結局何の役にも立たなければ、何の慰めにもならない言葉しかくれなかった翔真に、亮は溜め息を零した。
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