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バレンタインの魔法使い (2)
2013.02.16 Sat
「もういいもんっ。他の人んトコ行っちゃうもんねっ」
「あぁ、そうしろよっ」
「湊が誰かとくっ付いちゃって、後で泣いたって知らないかんねっ」
「はっ!? ちょっ待っ…」
翔真の最後の不吉な一言に、隼人は慌てて翔真を引き留めました。
「おま…今のどういう意味やだよっ」
「どういう意味も何も、そのままの意味だけど? まさか隼人、この世の中で、湊のことが好きなのは自分だけだとでも思ってんの? 俺は魔法使いだけど、隼人だけの魔法使いじゃないもん。隼人以外の人の願いも叶えますー!」
翔真は、ベー、と舌を出した後、そっぽを向いてしまいました。
これには隼人も慌てます。翔真が魔法使いかどうかはともかく、確かに、湊を好きなのが自分だけだなんて、そんなことはあり得ません。何しろ湊はかわいいし、鈍感で天然だけれど、人を優しい気持ちにさせる魅力を持っているので。
「嫌だ…、湊が他の男のモノになってしまうなんて…」
「いや、そこは男じゃなくて、女でしょう」
湊はかわいいけれど、男の子です。翔真も恋人は男だし、好きになるのに性別は関係ないけれど、一般的には男と女がくっ付くものなのですが…。
しかし隼人の脳裏には、湊が、誰か知らぬ男と気持ちを通じ合せ、仲睦まじくしているシーンが浮かんだらしく、頭を抱えてへたり込んでしまいました。
「ちょちょちょっ隼人! そんなに落ち込まないでよっ。俺が助けてあげるってば!」
翔真は最初から、隼人を助けるために現れたのです。隼人の態度があんまりだから、ちょっと強く出ただけなのに、そんなに本気にされたら困ります。
翔真は慌てて、「どーせ俺なんて…」と凹んでいる隼人を慰めます。
「隼人っ、だーいじょうぶっ! 俺を誰だと思ってんの!?」
「…ショウ」
「そうじゃなくてっ! バレンタインの魔法使いだだってば! ちゃんと隼人と湊の心の距離を縮めてあげるからっ!」
「…どうやって」
落ち込んでしまった隼人にとって、翔真の高いテンションは、鬱陶しいだけです。
しかしそんなに隼人の気持ちには気付かず、翔真は、魔法のステッキを振り上げています。やっぱり、すごく鬱陶しいです。
「やっぱバレンタインつったら、チョコでしょうがっ!」
「…は?」
バレンタインにチョコを贈るという風習なら、別に翔真に言われるまでもなく隼人は知っていますし、これまでのバレンタインで、幾度となくチョコは貰って来ています。
それを今さら強調されても…と、隼人は白けた目で翔真を見ます。
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「あぁ、そうしろよっ」
「湊が誰かとくっ付いちゃって、後で泣いたって知らないかんねっ」
「はっ!? ちょっ待っ…」
翔真の最後の不吉な一言に、隼人は慌てて翔真を引き留めました。
「おま…今のどういう意味やだよっ」
「どういう意味も何も、そのままの意味だけど? まさか隼人、この世の中で、湊のことが好きなのは自分だけだとでも思ってんの? 俺は魔法使いだけど、隼人だけの魔法使いじゃないもん。隼人以外の人の願いも叶えますー!」
翔真は、ベー、と舌を出した後、そっぽを向いてしまいました。
これには隼人も慌てます。翔真が魔法使いかどうかはともかく、確かに、湊を好きなのが自分だけだなんて、そんなことはあり得ません。何しろ湊はかわいいし、鈍感で天然だけれど、人を優しい気持ちにさせる魅力を持っているので。
「嫌だ…、湊が他の男のモノになってしまうなんて…」
「いや、そこは男じゃなくて、女でしょう」
湊はかわいいけれど、男の子です。翔真も恋人は男だし、好きになるのに性別は関係ないけれど、一般的には男と女がくっ付くものなのですが…。
しかし隼人の脳裏には、湊が、誰か知らぬ男と気持ちを通じ合せ、仲睦まじくしているシーンが浮かんだらしく、頭を抱えてへたり込んでしまいました。
「ちょちょちょっ隼人! そんなに落ち込まないでよっ。俺が助けてあげるってば!」
翔真は最初から、隼人を助けるために現れたのです。隼人の態度があんまりだから、ちょっと強く出ただけなのに、そんなに本気にされたら困ります。
翔真は慌てて、「どーせ俺なんて…」と凹んでいる隼人を慰めます。
「隼人っ、だーいじょうぶっ! 俺を誰だと思ってんの!?」
「…ショウ」
「そうじゃなくてっ! バレンタインの魔法使いだだってば! ちゃんと隼人と湊の心の距離を縮めてあげるからっ!」
「…どうやって」
落ち込んでしまった隼人にとって、翔真の高いテンションは、鬱陶しいだけです。
しかしそんなに隼人の気持ちには気付かず、翔真は、魔法のステッキを振り上げています。やっぱり、すごく鬱陶しいです。
「やっぱバレンタインつったら、チョコでしょうがっ!」
「…は?」
バレンタインにチョコを贈るという風習なら、別に翔真に言われるまでもなく隼人は知っていますし、これまでのバレンタインで、幾度となくチョコは貰って来ています。
それを今さら強調されても…と、隼人は白けた目で翔真を見ます。
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