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暴君王子のおっしゃることには! (192)
2012.11.09 Fri
(はっ、しまった…!)
これでは、侑仁の胸に顔をうずめている状態だ。
しかも侑仁が、子どもをあやすように一伽のことを抱き直したものだから、さらに深く抱き締められてなってしまった。
「ちょっ侑仁、離してよっ…」
「ヤーダ。一伽がホントのこと言うまで離さない、つったろ?」
「知らないっ。大体、何で俺だけホントのこと言わなくちゃいけないのっ?」
一伽が何を話すかなんて、一伽の自由だ。
侑仁は全然本当のことを話していないのに、一伽にばかり言わせようとするなんて、そんなのズルい。不公平だ。
「お前だけ、て…、俺はもうとっくに言っただろ? 俺の気持ち、お前に伝えたじゃん」
「そんなのっ…」
「知らない、つーなら、もっかい言ってやろうか?」
侑仁に顎を掴まれ、顔を上に向けさせられた。
抱き締められているし、こんなことされたら、何だかキスされるみたいで落ち着かない。
「い言わなくていい!」
「ヤダ、言う。俺は一伽のことが好きだから、友だちとかじゃなくて、愛してる、て意味で。だから一伽と付き合いたいし、キスもしたいし、…もっとそれ以上もね」
「…バカ」
一伽は首を振って、顎を掴んでいた侑仁の手から逃げると、再びその胸に頬を押し付けた。
すると侑仁もまた、一伽の背中に腕を回す。
別にお付き合いしているわけでもないのに、抱き合っちゃって、…変なの。
「なぁ一伽。俺、ホントのこと言ったけど? それでもお前は何も言ってくんないの? それとも、まだ嘘だって言う?」
「…航平くんには、一伽のことだけが特別じゃないとか、言っていたくせに」
「だから、それは…!」
一伽がそのことを蒸し返せば、侑仁は困ったように一伽を見た。
だってそのせいで、一伽は1度は侑仁のことを諦めたのだし、女の子といろいろしまくっちゃったのはあれだけど、侑仁のことを友だちと思えるようにがんばったのだ。
それなのに、そんな後出しジャンケンみたいな真似されたって、今さらどうしたらいいか分からない。
「だって、それはゴメンだけど、でもしょうがねぇじゃん…」
「……」
侑仁はそう言いながら、一伽の頭を撫でた。
…本当は一伽も、侑仁の言い分が分からないわけではない。一伽だって最初は、ニナやエリーに、侑仁のこと好きなんでしょ? と言われても、『はぁ?』という感じだったし、気持ちに気付いたタイミングに文句を言ったところで、どうしようもないのは分かっている。
例えばもし、侑仁がもっと早く自分の気持ちに気付いていたんだとしても、一伽がこんなだったら、きっと一伽が悩んできたみたいに、いろいろ思ったに違いない。
だから、そんなことで侑仁を責めたって仕方ないんだけれど。でも。
「…わーかったよ」
「え?」
何と言ったらいいか分からなくて、一伽がずっと黙っていたら、侑仁のほうが先に口を開いた。でもそれは、別に甘い囁きでも、愛の言葉でも何でもない。
それに一伽は、侑仁の胸に寄り掛かっていたから、彼が溜め息をついたことにも気付いていた。
何だか嫌な予感がして、一伽はモヤモヤしてくる。
「侑仁?」
一伽の髪に触れていた侑仁の手が離れて、背中に回っていた腕が離れて、侑仁は一伽の肩を掴むと、自分の胸から一伽を離した。
さっきまであんなに離せと言っていたのに、本当にそうされたら、すごく寂しくなってきた。
「無理に言わせようとして悪かったよ。…もう聞かない」
「え…。侑仁、それ、どーゆー意味…?」
「どう、て……そのまんまだよ。好きじゃないのに、好きだろ? て聞かれたって、そりゃ答えらんねぇよな」
「え? え?」
「…キスも、悪かったよ」
一伽が、あれ? あれ? と思っているうちに、侑仁は勝手にどんどんと話を進めていっている。
別に一伽、侑仁のこと好きじゃないわけじゃないのに。キスだって、それ自体が嫌だったわけじゃないのに。一伽がちゃんと言わないから、侑仁、そう勘違いしちゃったの?
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これでは、侑仁の胸に顔をうずめている状態だ。
しかも侑仁が、子どもをあやすように一伽のことを抱き直したものだから、さらに深く抱き締められてなってしまった。
「ちょっ侑仁、離してよっ…」
「ヤーダ。一伽がホントのこと言うまで離さない、つったろ?」
「知らないっ。大体、何で俺だけホントのこと言わなくちゃいけないのっ?」
一伽が何を話すかなんて、一伽の自由だ。
侑仁は全然本当のことを話していないのに、一伽にばかり言わせようとするなんて、そんなのズルい。不公平だ。
「お前だけ、て…、俺はもうとっくに言っただろ? 俺の気持ち、お前に伝えたじゃん」
「そんなのっ…」
「知らない、つーなら、もっかい言ってやろうか?」
侑仁に顎を掴まれ、顔を上に向けさせられた。
抱き締められているし、こんなことされたら、何だかキスされるみたいで落ち着かない。
「い言わなくていい!」
「ヤダ、言う。俺は一伽のことが好きだから、友だちとかじゃなくて、愛してる、て意味で。だから一伽と付き合いたいし、キスもしたいし、…もっとそれ以上もね」
「…バカ」
一伽は首を振って、顎を掴んでいた侑仁の手から逃げると、再びその胸に頬を押し付けた。
すると侑仁もまた、一伽の背中に腕を回す。
別にお付き合いしているわけでもないのに、抱き合っちゃって、…変なの。
「なぁ一伽。俺、ホントのこと言ったけど? それでもお前は何も言ってくんないの? それとも、まだ嘘だって言う?」
「…航平くんには、一伽のことだけが特別じゃないとか、言っていたくせに」
「だから、それは…!」
一伽がそのことを蒸し返せば、侑仁は困ったように一伽を見た。
だってそのせいで、一伽は1度は侑仁のことを諦めたのだし、女の子といろいろしまくっちゃったのはあれだけど、侑仁のことを友だちと思えるようにがんばったのだ。
それなのに、そんな後出しジャンケンみたいな真似されたって、今さらどうしたらいいか分からない。
「だって、それはゴメンだけど、でもしょうがねぇじゃん…」
「……」
侑仁はそう言いながら、一伽の頭を撫でた。
…本当は一伽も、侑仁の言い分が分からないわけではない。一伽だって最初は、ニナやエリーに、侑仁のこと好きなんでしょ? と言われても、『はぁ?』という感じだったし、気持ちに気付いたタイミングに文句を言ったところで、どうしようもないのは分かっている。
例えばもし、侑仁がもっと早く自分の気持ちに気付いていたんだとしても、一伽がこんなだったら、きっと一伽が悩んできたみたいに、いろいろ思ったに違いない。
だから、そんなことで侑仁を責めたって仕方ないんだけれど。でも。
「…わーかったよ」
「え?」
何と言ったらいいか分からなくて、一伽がずっと黙っていたら、侑仁のほうが先に口を開いた。でもそれは、別に甘い囁きでも、愛の言葉でも何でもない。
それに一伽は、侑仁の胸に寄り掛かっていたから、彼が溜め息をついたことにも気付いていた。
何だか嫌な予感がして、一伽はモヤモヤしてくる。
「侑仁?」
一伽の髪に触れていた侑仁の手が離れて、背中に回っていた腕が離れて、侑仁は一伽の肩を掴むと、自分の胸から一伽を離した。
さっきまであんなに離せと言っていたのに、本当にそうされたら、すごく寂しくなってきた。
「無理に言わせようとして悪かったよ。…もう聞かない」
「え…。侑仁、それ、どーゆー意味…?」
「どう、て……そのまんまだよ。好きじゃないのに、好きだろ? て聞かれたって、そりゃ答えらんねぇよな」
「え? え?」
「…キスも、悪かったよ」
一伽が、あれ? あれ? と思っているうちに、侑仁は勝手にどんどんと話を進めていっている。
別に一伽、侑仁のこと好きじゃないわけじゃないのに。キスだって、それ自体が嫌だったわけじゃないのに。一伽がちゃんと言わないから、侑仁、そう勘違いしちゃったの?
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- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
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COMMENT-FORM
ちよ ⇒
いっちゃんには、効果的な!?
侑仁くんの、押して、押して、引いて作戦?
いっちゃん、どうする~?
引いて、引いて、引いてきたんだから、
たっくさん押さないとプラスにはなれないよ!
♪一押し~、二押し~、三押し~、四押し~…♪
壁| ΦωΦ)
もう…チラ見じゃなくて、ガン見で応援しています…
侑仁くんの、押して、押して、引いて作戦?
いっちゃん、どうする~?
引いて、引いて、引いてきたんだから、
たっくさん押さないとプラスにはなれないよ!
♪一押し~、二押し~、三押し~、四押し~…♪
壁| ΦωΦ)
もう…チラ見じゃなくて、ガン見で応援しています…
- |2012.11.09
- |Fri
- |08:27
- |URL
- |EDIT|
けいったん ⇒
拗ねて 素直じゃない いっちゃんを可愛いと、昨日はコメったけど…
でも~~
ここまで 素直じゃないのは ダメじゃん!
あーぁー、侑仁が、誤解しちゃったよー
どうすんのさぁ…(。´_`。)=3
ガン見のちよさん、
私と一緒に いっちゃんの背中を押しましょう!
(*^^)*^^)ノ ド~ン♪ ε=ε=(*ノ・▽・)ノアレ~?...byebye☆
でも~~
ここまで 素直じゃないのは ダメじゃん!
あーぁー、侑仁が、誤解しちゃったよー
どうすんのさぁ…(。´_`。)=3
ガン見のちよさん、
私と一緒に いっちゃんの背中を押しましょう!
(*^^)*^^)ノ ド~ン♪ ε=ε=(*ノ・▽・)ノアレ~?...byebye☆
- |2012.11.09
- |Fri
- |11:07
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >ちよさん
押してダメなら引いてみろ作戦!? な侑仁さんです。
いっちゃん、決断の時が迫ってますよ~!
> 引いて、引いて、引いてきたんだから、
> たっくさん押さないとプラスにはなれないよ!
確かに!
らしくなく、いっちゃん、ずっと引いてきましたからね。
たくさん押さないとですよね。
> 壁| ΦωΦ)
> もう…チラ見じゃなくて、ガン見で応援しています…
ガン見…。
そうですね! じっくり見ましょう!!
コメントありがとうございました!
いっちゃん、決断の時が迫ってますよ~!
> 引いて、引いて、引いてきたんだから、
> たっくさん押さないとプラスにはなれないよ!
確かに!
らしくなく、いっちゃん、ずっと引いてきましたからね。
たくさん押さないとですよね。
> 壁| ΦωΦ)
> もう…チラ見じゃなくて、ガン見で応援しています…
ガン見…。
そうですね! じっくり見ましょう!!
コメントありがとうございました!
- |2012.11.10
- |Sat
- |10:59
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
レス遅れてごめんなさい!!
次のコメまで頂いちゃったのに…。
> ここまで 素直じゃないのは ダメじゃん!
ごもっと!
いっちゃん、全然素直になれなくて、お母さんからもゴメンナサイです(>_<)
そして、私も一緒にガン見させてください~!!
コメントありがとうございました!
次のコメまで頂いちゃったのに…。
> ここまで 素直じゃないのは ダメじゃん!
ごもっと!
いっちゃん、全然素直になれなくて、お母さんからもゴメンナサイです(>_<)
そして、私も一緒にガン見させてください~!!
コメントありがとうございました!
- |2012.11.10
- |Sat
- |11:03
- |URL
- |EDIT|