スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
暴君王子のおっしゃることには! (170)
2012.10.18 Thu
途中のコンビニで、侑仁の夕食と、2人分のアルコールと、一伽が食べたがった抹茶味のロールケーキを買ってから、侑仁の家に向かった。
2人でコンビニなんて……何かちょっとデートぽくない? コンビニデート! と一伽は勝手に盛り上がったが、所詮はただの買い物風景でしかないことは、一伽自身もよく分かっている。
しかも一伽的には、侑仁の家にお邪魔するんだから、自分の分と、せめてアルコールの分くらいはお金くらい出したかったのに、侑仁に、『面倒くせぇから一緒でいいよ』とか言われて、結局、全部侑仁が払ってくれた。
「お邪魔しま~」
「す、まで言いなさい」
「ぐふ」
前に来たときと同じく、挨拶を省略して言ったら、侑仁がいつもみたいな感じで突っ込んでくれたので、嬉しくて一伽も笑った。
ご飯だから、ダイニングのほうに行くのかな、と思ったら、侑仁がコンビニの袋をリビングで広げたので、一伽もソファに座った。
「抹茶ロール…、激しくビールと合わなさそうだけど……ホラ」
「合わなくないよ、おいしいよ」
一伽ご所望の抹茶ロールケーキに眉を寄せつつ、侑仁はそれを渡した。
一伽は結構甘いものが好きだから、ロールケーキとアルコールの組み合わせは平気だけれど、侑仁には少し理解しがたいことらしい。
「いただきまーす」
今度はちゃんと最後まで言って、一伽はロールケーキにかぶり付いた。
「そういえば侑仁、ずっと仕事が忙しかったの、毎日コンビニ弁当だったの? 体、大丈夫? つか、寂しくない?」
コンビニで温めてもらったパスタを食べ始めた侑仁を見て、一伽は思わず尋ねてしまった。
ただでさえ、1人ご飯が寂しくて出来ないらしい侑仁が、仕事が忙しかったとはいえ、毎日コンビニ弁当で済ませていたんだとしたら、何だかいろいろ心配だ。
誰か…ご飯を作って帰りを待っていてくれる人がいるとか……だったら、今日いきなり電話をしてきた一伽を、家に招きはしないか。
「いや、メシはいろいろ。会社のヤツと食ったりとか。いくら忙しくても、そこまで寂しくはない」
「そっか」
「でも、殆ど毎日、外で食ってたよ。コンビニのつっても、久々に家でメシ食うー」
侑仁はソファの背に凭れて、大きく伸びをした。
今日、一伽が仕事が終わった後に電話したら、侑仁もちょうど終わったころだったようだけれど、仕事の始まる時間が違うだろうから、侑仁のほうが確実にたくさん働いている。
しかもそんな状態が、今日だけでなく何日も続いていたわけだから、すごく大変だったんだろうな。
雪乃に、仕事が忙しいと嘘をついて、女の子と遊んでいた自分が、情けないやら、申し訳ないやらだ。
「つか、お前に会うのも何気に久々だよな」
体を起こした侑仁が、グラスを傾けた。
一伽が最初に侑仁の家に来たとき、缶のまま直に飲むのはイヤだからグラスが欲しいと言ったワガママを、侑仁は今でもちゃんと覚えてくれているらしい。
「何か全然メールとか寄越さなかったし」
「そんなの侑仁も一緒じゃん。何も連絡くんなかった」
「仕事忙しかったんだってば」
「そうじゃないときだって。今までも、俺からメールすることあっても、侑仁からくれたことないじゃん。…侑仁、他の友だちとか、ご飯誘ったりするんでしょ?」
抑え切れず、思っていたことを言ったら、何だか僻みぽくなってしまい、恥ずかしくて一伽は、ごまかすようにグラスに口を付けた。
別にそんなことまで言うつもりはなかったのに。
「でも、お前のメシは血じゃんか」
侑仁、呆れちゃったかな…と思ったが、視線を向けると、侑仁は何だか不思議そうな顔でキョトンとしてた。
一伽のご飯が血なのと、侑仁が他の友だちを誘うように一伽に連絡をくれないのと、一体何の関係が?
back next
2人でコンビニなんて……何かちょっとデートぽくない? コンビニデート! と一伽は勝手に盛り上がったが、所詮はただの買い物風景でしかないことは、一伽自身もよく分かっている。
しかも一伽的には、侑仁の家にお邪魔するんだから、自分の分と、せめてアルコールの分くらいはお金くらい出したかったのに、侑仁に、『面倒くせぇから一緒でいいよ』とか言われて、結局、全部侑仁が払ってくれた。
「お邪魔しま~」
「す、まで言いなさい」
「ぐふ」
前に来たときと同じく、挨拶を省略して言ったら、侑仁がいつもみたいな感じで突っ込んでくれたので、嬉しくて一伽も笑った。
ご飯だから、ダイニングのほうに行くのかな、と思ったら、侑仁がコンビニの袋をリビングで広げたので、一伽もソファに座った。
「抹茶ロール…、激しくビールと合わなさそうだけど……ホラ」
「合わなくないよ、おいしいよ」
一伽ご所望の抹茶ロールケーキに眉を寄せつつ、侑仁はそれを渡した。
一伽は結構甘いものが好きだから、ロールケーキとアルコールの組み合わせは平気だけれど、侑仁には少し理解しがたいことらしい。
「いただきまーす」
今度はちゃんと最後まで言って、一伽はロールケーキにかぶり付いた。
「そういえば侑仁、ずっと仕事が忙しかったの、毎日コンビニ弁当だったの? 体、大丈夫? つか、寂しくない?」
コンビニで温めてもらったパスタを食べ始めた侑仁を見て、一伽は思わず尋ねてしまった。
ただでさえ、1人ご飯が寂しくて出来ないらしい侑仁が、仕事が忙しかったとはいえ、毎日コンビニ弁当で済ませていたんだとしたら、何だかいろいろ心配だ。
誰か…ご飯を作って帰りを待っていてくれる人がいるとか……だったら、今日いきなり電話をしてきた一伽を、家に招きはしないか。
「いや、メシはいろいろ。会社のヤツと食ったりとか。いくら忙しくても、そこまで寂しくはない」
「そっか」
「でも、殆ど毎日、外で食ってたよ。コンビニのつっても、久々に家でメシ食うー」
侑仁はソファの背に凭れて、大きく伸びをした。
今日、一伽が仕事が終わった後に電話したら、侑仁もちょうど終わったころだったようだけれど、仕事の始まる時間が違うだろうから、侑仁のほうが確実にたくさん働いている。
しかもそんな状態が、今日だけでなく何日も続いていたわけだから、すごく大変だったんだろうな。
雪乃に、仕事が忙しいと嘘をついて、女の子と遊んでいた自分が、情けないやら、申し訳ないやらだ。
「つか、お前に会うのも何気に久々だよな」
体を起こした侑仁が、グラスを傾けた。
一伽が最初に侑仁の家に来たとき、缶のまま直に飲むのはイヤだからグラスが欲しいと言ったワガママを、侑仁は今でもちゃんと覚えてくれているらしい。
「何か全然メールとか寄越さなかったし」
「そんなの侑仁も一緒じゃん。何も連絡くんなかった」
「仕事忙しかったんだってば」
「そうじゃないときだって。今までも、俺からメールすることあっても、侑仁からくれたことないじゃん。…侑仁、他の友だちとか、ご飯誘ったりするんでしょ?」
抑え切れず、思っていたことを言ったら、何だか僻みぽくなってしまい、恥ずかしくて一伽は、ごまかすようにグラスに口を付けた。
別にそんなことまで言うつもりはなかったのに。
「でも、お前のメシは血じゃんか」
侑仁、呆れちゃったかな…と思ったが、視線を向けると、侑仁は何だか不思議そうな顔でキョトンとしてた。
一伽のご飯が血なのと、侑仁が他の友だちを誘うように一伽に連絡をくれないのと、一体何の関係が?
back next
- 関連記事
-
- 暴君王子のおっしゃることには! (171) (2012/10/19)
- 暴君王子のおっしゃることには! (170) (2012/10/18)
- 暴君王子のおっしゃることには! (169) (2012/10/17)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:暴君王子のおっしゃることには!
コメントの投稿はこちらから ♥
COMMENT-FORM
ちよ ⇒
ん~、いっちゃんのこと、お誘いしたかったと思うけど
チュウチュウ吸血メインのいっちゃんだと、
侑仁くん、一緒にモグモグお食事が出来ないのが寂しいのかも…
でも、いっちゃんが一緒にモグモグ出来るのは知っているし、
家飲みとか、誘ってくれればよかったのにね。
あ!もしかして、侑仁くんの携帯って…
ちびっこ用受信専用?Σ((°Д°;;;)))
違うなら皆が納得出来るように言ってね!
チュウチュウ吸血メインのいっちゃんだと、
侑仁くん、一緒にモグモグお食事が出来ないのが寂しいのかも…
でも、いっちゃんが一緒にモグモグ出来るのは知っているし、
家飲みとか、誘ってくれればよかったのにね。
あ!もしかして、侑仁くんの携帯って…
ちびっこ用受信専用?Σ((°Д°;;;)))
違うなら皆が納得出来るように言ってね!
- |2012.10.18
- |Thu
- |08:35
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >ちよさん
なぜかいっちゃんだけを誘ってくれない侑仁さん…。
そりゃいっちゃんも落ち込みますよね(>_<)
でも侑仁さんが寂しがりなのと同じくらい、いっちゃんも寂しがりなんだから、声くらい掛けたって…(^_^;)
> あ!もしかして、侑仁くんの携帯って…
> ちびっこ用受信専用?Σ((°Д°;;;)))
はうぅっ、まさかの!?
IT系の会社に勤めてて、そういうの得意そうなのに、まさかの受信専用!!
それはそれでかわいい気がするけれど、そうでないなら、ちゃんと説明してくださいねっ(笑)
コメントありがとうございました!
そりゃいっちゃんも落ち込みますよね(>_<)
でも侑仁さんが寂しがりなのと同じくらい、いっちゃんも寂しがりなんだから、声くらい掛けたって…(^_^;)
> あ!もしかして、侑仁くんの携帯って…
> ちびっこ用受信専用?Σ((°Д°;;;)))
はうぅっ、まさかの!?
IT系の会社に勤めてて、そういうの得意そうなのに、まさかの受信専用!!
それはそれでかわいい気がするけれど、そうでないなら、ちゃんと説明してくださいねっ(笑)
コメントありがとうございました!
- |2012.10.18
- |Thu
- |22:46
- |URL
- |EDIT|