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暴君王子のおっしゃることには! (50)
2012.06.20 Wed
「…ダメ?」
「ダメ」
一伽は下から侑仁の顔を覗き込むようにして、上目遣いの攻撃を仕掛けてきたが、侑仁はあっさりとそれをかわす。
すると一伽は、途端に唇を尖らせた。
「お前、そうやってキープの女の子増やしてんだろ? それで堕ちる女の子から吸わせてもらえよ」
「だーから、キープて言うなって。つか、『そうやって』とか、人のこと計算高いみたいに言わないでくれる?」
「十分計算高いだろうが」
時々そういうの、計算でなくやる子はいるけれど、一伽のは、どう見たって計算だ。
それで堕ちる女の子はいるだろうけれど、侑仁では、仕掛ける相手が間違っている(というか、そういう計算て、普通女の子がやるもんなんじゃないの?)
「だって、どうせならうまい血飲みたいじゃん」
「最低男」
「侑仁に言われたくないし」
「いや、俺のこと何も知らねぇのに、勝手に女癖悪ぃことにしないでくんね?」
侑仁だって、修行僧みたいにストイックだとか、品行方正、遊びで体の関係なんてありえない、彼女以外の女の子とは話なんてしない――――なんて男ではないけれど、一伽の言動を見聞きしていると、コイツよりはマシだな…と思えてくる。
「つかお前、こないだクラブで声掛けた女の子、今まで飲んだ中で一番うまかったとか言ってたじゃん。何でその子、そういうふうにしなかったわけ?」
「あぁ、あんとき? あんときは、だってもうお腹いっぱいだったから、それで何か満足しちゃって、言うの忘れてた」
「えぇ~~、えぇ~~~」
情けを掛けたとか、そういうんじゃないんだ…。
自分に正直すぎる一伽に、侑仁はちょっと引き気味に視線を向けるが、一伽は少しも気にしていない。
「てことで、いいでしょ? 侑仁ー」
「ヤダ、つってんだろっ」
「ケチィ。減るもんじゃなし、いいじゃん~」
「減るわ、おもっきし」
全然『ということで』でないし、吸血されればもちろん血は減るし、いやそれ以前に、侑仁は血なんか吸われたくないし。
そんな、甘えた素振りを見せられたって、嫌なものは嫌だ。
「大体さぁ、その、お前のための血液バンクに登録したところで、俺に何の得があるわけ?」
「ぅ?」
「お前はメシの心配がなくなったかもだけど、俺がお前に血を吸わせてやったって、何のメリットもねぇじゃん」
「…………。まぁ、確かに」
侑仁にそう言われて、一伽は素直にそれを認めた。
一伽は、侑仁の言うとおり、ご飯の心配が1つ解消されたし、おいしい血は飲めるし、いいことだらけだが、確かに侑仁には何の見返りもない。
これで相手が女の子なら、いろいろ気持ちよくさせてあげる、てこともあるけれど、侑仁にはそれも無理だ。
(そういえばユキちゃんも、血吸わせてもらう代わりに、光宏にご飯作ってあげてたしなぁ)
今では、スーパーの山下さんに会うための口実になってしまっているが、尽くしていることは尽くしている。
けれど一伽は残念ながら、本当にまったく全然料理が出来ないので、その手も使えない。
(俺ってホント、何も出来ない子なんだなぁ…)
「…て、ここで寝んなぁ~~~~!!!!」
俺ってダメダメだ……と反省しながら目を閉じた一伽に、心地よい室温とソファによる睡魔が襲い掛かり、自分には素直の一伽は、侑仁の叫び声が聞こえたけれど、その睡魔にに抗うことをしなかった。
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「ダメ」
一伽は下から侑仁の顔を覗き込むようにして、上目遣いの攻撃を仕掛けてきたが、侑仁はあっさりとそれをかわす。
すると一伽は、途端に唇を尖らせた。
「お前、そうやってキープの女の子増やしてんだろ? それで堕ちる女の子から吸わせてもらえよ」
「だーから、キープて言うなって。つか、『そうやって』とか、人のこと計算高いみたいに言わないでくれる?」
「十分計算高いだろうが」
時々そういうの、計算でなくやる子はいるけれど、一伽のは、どう見たって計算だ。
それで堕ちる女の子はいるだろうけれど、侑仁では、仕掛ける相手が間違っている(というか、そういう計算て、普通女の子がやるもんなんじゃないの?)
「だって、どうせならうまい血飲みたいじゃん」
「最低男」
「侑仁に言われたくないし」
「いや、俺のこと何も知らねぇのに、勝手に女癖悪ぃことにしないでくんね?」
侑仁だって、修行僧みたいにストイックだとか、品行方正、遊びで体の関係なんてありえない、彼女以外の女の子とは話なんてしない――――なんて男ではないけれど、一伽の言動を見聞きしていると、コイツよりはマシだな…と思えてくる。
「つかお前、こないだクラブで声掛けた女の子、今まで飲んだ中で一番うまかったとか言ってたじゃん。何でその子、そういうふうにしなかったわけ?」
「あぁ、あんとき? あんときは、だってもうお腹いっぱいだったから、それで何か満足しちゃって、言うの忘れてた」
「えぇ~~、えぇ~~~」
情けを掛けたとか、そういうんじゃないんだ…。
自分に正直すぎる一伽に、侑仁はちょっと引き気味に視線を向けるが、一伽は少しも気にしていない。
「てことで、いいでしょ? 侑仁ー」
「ヤダ、つってんだろっ」
「ケチィ。減るもんじゃなし、いいじゃん~」
「減るわ、おもっきし」
全然『ということで』でないし、吸血されればもちろん血は減るし、いやそれ以前に、侑仁は血なんか吸われたくないし。
そんな、甘えた素振りを見せられたって、嫌なものは嫌だ。
「大体さぁ、その、お前のための血液バンクに登録したところで、俺に何の得があるわけ?」
「ぅ?」
「お前はメシの心配がなくなったかもだけど、俺がお前に血を吸わせてやったって、何のメリットもねぇじゃん」
「…………。まぁ、確かに」
侑仁にそう言われて、一伽は素直にそれを認めた。
一伽は、侑仁の言うとおり、ご飯の心配が1つ解消されたし、おいしい血は飲めるし、いいことだらけだが、確かに侑仁には何の見返りもない。
これで相手が女の子なら、いろいろ気持ちよくさせてあげる、てこともあるけれど、侑仁にはそれも無理だ。
(そういえばユキちゃんも、血吸わせてもらう代わりに、光宏にご飯作ってあげてたしなぁ)
今では、スーパーの山下さんに会うための口実になってしまっているが、尽くしていることは尽くしている。
けれど一伽は残念ながら、本当にまったく全然料理が出来ないので、その手も使えない。
(俺ってホント、何も出来ない子なんだなぁ…)
「…て、ここで寝んなぁ~~~~!!!!」
俺ってダメダメだ……と反省しながら目を閉じた一伽に、心地よい室温とソファによる睡魔が襲い掛かり、自分には素直の一伽は、侑仁の叫び声が聞こえたけれど、その睡魔にに抗うことをしなかった。
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けいったん ⇒
侑仁には、 ”即・却下!”されちゃったけど(当たり前だって(笑))
今は 美味しい血を吸って お腹いっぱいで 心地よいエアコンの涼風~~~~
これで 「寝るなっ!」って、それは 無理だよねぇ~♪
食後の うたた寝って気持ちいいんだもんなぁ~
これで 太るって 十分 分かってますって!
\(;o ̄∇ ̄o)/ハーイ...byebye☆
今は 美味しい血を吸って お腹いっぱいで 心地よいエアコンの涼風~~~~
これで 「寝るなっ!」って、それは 無理だよねぇ~♪
食後の うたた寝って気持ちいいんだもんなぁ~
これで 太るって 十分 分かってますって!
\(;o ̄∇ ̄o)/ハーイ...byebye☆
- |2012.06.20
- |Wed
- |09:49
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
当然ですが、一伽さんのおねだりは、即却下です(笑)
でもめげずに涼んで、うたた寝~(^_^;)
実は我が家(恋三昧でなく、実際に私が住んでるところ)はエアコンがないんですが、とうとうこの夏、購入することに!!
私、絶対にいっちゃんと同じことになりそう…!
食後のうたた寝には気を付けます!!
コメントありがとうございました!
でもめげずに涼んで、うたた寝~(^_^;)
実は我が家(恋三昧でなく、実際に私が住んでるところ)はエアコンがないんですが、とうとうこの夏、購入することに!!
私、絶対にいっちゃんと同じことになりそう…!
食後のうたた寝には気を付けます!!
コメントありがとうございました!
- |2012.06.20
- |Wed
- |22:22
- |URL
- |EDIT|