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暴君王子のおっしゃることには! (20)
2012.05.21 Mon
一伽 と 航平 と 侑仁
雪乃が毎晩光宏のところへ行くので、一伽は、雪乃から血を吸われるという、鬱陶しい思いをせずに済んでいる。
しかもラッキーなことに、今日は店長の航平の奢りでクラブに行けるのだ(知り合いのDJが回すので、人集めも兼ねているらしい)。
「ヤッター、今日はタダ飯だ~!」
「いや、一伽、あのな」
一伽にしたら、タダでご飯を探し放題なのだから、浮かれる気持ちは分からないではないが、それにしても、それは本来の目的とはちょっと違う…。
「ぐふふ、かわいい女の子、いるかな~」
「お前、完全にナンパ目的じゃねぇか」
「違うって、ご飯目的だって!」
「変わんねぇよ」
航平に突っ込まれても、ご機嫌な一伽はまったく気にしていない。
コイツを誘ったのは失敗だったかな…と、航平は若干の不安を覚えるが、志信が来てくれないとなると、1人でも多くの人を集めるには、一伽でも仕方がない。
王子様的な美貌と素晴らしいセンスを持ち合わせた志信は、しかし生粋のオタクでもあり、今晩は秋葉原でどうしても外せない用事があるというのだ。
「まぁしょうがないよ、秋葉原にはかわいいメイドさんがいっぱいいるもん」
「やっぱ志信も、それ目当てか?」
「かわいいメイドさんに、オムライスとか、あーん、てしてもらうんだよ、絶対」
「…………。…一伽、お前こそ、妙に詳しくないか?」
純粋に電化製品を買う目的でしか秋葉原に行ったことのない航平は、メイドカフェの中なんて、テレビでしか見たことがないし、ネタとして行ってみるならいいけれど、そんなに積極的に行こうとも思わない。
「やっぱさぁ、秋葉原に血吸いに行くなら、吸血鬼ぽい格好のほうがウケんのかな?」
「何だよ、吸血鬼ぽい格好て」
「何か黒っぽいマントとか…タキシード?」
「まぁ…そういうのは、ハロウィンのときにでもしとけ?」
一伽の言う黒いマントやタキシードが、伝説やら伝承やら人々の想像でしかない以上、普段からそんな恰好をしていたら、たとえ本物の吸血鬼だとしても、季節外れのコスプレをしているとしか思われないだろう。
一伽がどうしてもしたいというなら止めないが、とりあえず航平は、そうアドバイスしておいた。
「あ、航平、perfect timing!」
一伽と航平がくだらない話で盛り上がりながら、ちょうど中に入ろうとしたところで、声を掛けられた。
しかし残念ながら、声の主は男。
気安く航平を呼んでいるところから、彼の友人なんだろうことは分かったが、相手が男じゃご飯にならない…と、一伽のテンションはそれほど上がらない。
しかしまぁ、何も挨拶をしないわけにもいかないので、一伽は声のほうを振り返った。
…と。
「あぁ~~~~!!!」
振り返った先にいた男は、一伽の姿を認めた途端、驚きのあまり絶叫した。
しかも、思い切り一伽を指差しながら。
「え、何?」
何で振り返っただけでこんなに驚かれんの? と、一伽はポカンとする。
それにしても、指を差さないでほしいんだけれど。
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雪乃が毎晩光宏のところへ行くので、一伽は、雪乃から血を吸われるという、鬱陶しい思いをせずに済んでいる。
しかもラッキーなことに、今日は店長の航平の奢りでクラブに行けるのだ(知り合いのDJが回すので、人集めも兼ねているらしい)。
「ヤッター、今日はタダ飯だ~!」
「いや、一伽、あのな」
一伽にしたら、タダでご飯を探し放題なのだから、浮かれる気持ちは分からないではないが、それにしても、それは本来の目的とはちょっと違う…。
「ぐふふ、かわいい女の子、いるかな~」
「お前、完全にナンパ目的じゃねぇか」
「違うって、ご飯目的だって!」
「変わんねぇよ」
航平に突っ込まれても、ご機嫌な一伽はまったく気にしていない。
コイツを誘ったのは失敗だったかな…と、航平は若干の不安を覚えるが、志信が来てくれないとなると、1人でも多くの人を集めるには、一伽でも仕方がない。
王子様的な美貌と素晴らしいセンスを持ち合わせた志信は、しかし生粋のオタクでもあり、今晩は秋葉原でどうしても外せない用事があるというのだ。
「まぁしょうがないよ、秋葉原にはかわいいメイドさんがいっぱいいるもん」
「やっぱ志信も、それ目当てか?」
「かわいいメイドさんに、オムライスとか、あーん、てしてもらうんだよ、絶対」
「…………。…一伽、お前こそ、妙に詳しくないか?」
純粋に電化製品を買う目的でしか秋葉原に行ったことのない航平は、メイドカフェの中なんて、テレビでしか見たことがないし、ネタとして行ってみるならいいけれど、そんなに積極的に行こうとも思わない。
「やっぱさぁ、秋葉原に血吸いに行くなら、吸血鬼ぽい格好のほうがウケんのかな?」
「何だよ、吸血鬼ぽい格好て」
「何か黒っぽいマントとか…タキシード?」
「まぁ…そういうのは、ハロウィンのときにでもしとけ?」
一伽の言う黒いマントやタキシードが、伝説やら伝承やら人々の想像でしかない以上、普段からそんな恰好をしていたら、たとえ本物の吸血鬼だとしても、季節外れのコスプレをしているとしか思われないだろう。
一伽がどうしてもしたいというなら止めないが、とりあえず航平は、そうアドバイスしておいた。
「あ、航平、perfect timing!」
一伽と航平がくだらない話で盛り上がりながら、ちょうど中に入ろうとしたところで、声を掛けられた。
しかし残念ながら、声の主は男。
気安く航平を呼んでいるところから、彼の友人なんだろうことは分かったが、相手が男じゃご飯にならない…と、一伽のテンションはそれほど上がらない。
しかしまぁ、何も挨拶をしないわけにもいかないので、一伽は声のほうを振り返った。
…と。
「あぁ~~~~!!!」
振り返った先にいた男は、一伽の姿を認めた途端、驚きのあまり絶叫した。
しかも、思い切り一伽を指差しながら。
「え、何?」
何で振り返っただけでこんなに驚かれんの? と、一伽はポカンとする。
それにしても、指を差さないでほしいんだけれど。
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COMMENT-FORM
ちよ ⇒ もしや…?
声の主は、再会?あの方でしょうか?(*´艸`)
いっちゃん王子(女王様?)、指を差さないでほしいんだけど!
って思いながら、彼の事、指差していそうだなぁ…
コラ~(屮°Д°)σ指差しすんなヨ~!…w(*゜o゜*)w何だってぇぇぇ?
いっちゃん王子(女王様?)、指を差さないでほしいんだけど!
って思いながら、彼の事、指差していそうだなぁ…
コラ~(屮°Д°)σ指差しすんなヨ~!…w(*゜o゜*)w何だってぇぇぇ?
- |2012.05.21
- |Mon
- |18:47
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >ちよさん
一伽さん、自分で自分のこと女王様て言い切っちゃってますからね(笑)
そしてちよさんの仰るとおり、自分のことは棚に上げて、指差されたのに不機嫌になってそうですね…。
まさかの再会、一伽にとっては、吉と出るのか凶と出るのか。
一伽編のスタートです!
コメントありがとうございました!
そしてちよさんの仰るとおり、自分のことは棚に上げて、指差されたのに不機嫌になってそうですね…。
まさかの再会、一伽にとっては、吉と出るのか凶と出るのか。
一伽編のスタートです!
コメントありがとうございました!
- |2012.05.21
- |Mon
- |22:32
- |URL
- |EDIT|