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2. テンションが上がると奇声を発するところ (5)
2012.03.09 Fri
「ちょっ、ねっ、手冷たい!」
「だから手袋しなってば」
今さらのようにそんなこと言う睦月に、亮は先ほど投げ付けられた手袋を差し出す。
すると睦月はちょっと悩んでから、「はいっ」と潤のほうに雪だるまを突き付けたが、意味の分からない潤はもちろん、訝しげに睦月を見るだけだ。
「…何?」
「手袋するから、ちょっと持ってて!」
「はぁ?」
片手が塞がっていては、手袋が出来ない。
だから、手袋を装着する間、代わりに雪だるまを持っていろ、ということらしい。
潤は柳眉を顰めて怪訝そうな顔をしたが、構わず睦月は潤に雪だるまを押し付けた。
「ね、亮っ、手すごい冷たいっ!!」
「冷てっ、触んなよっ」
変な声を上げながら、冷え切った手を亮の頬に押し付けてくる睦月に、亮は上体を反らしてよけようとするが、手袋をすると言った睦月がなかなかそれを受け取らないから、逃げるに逃げられない。
「睦月、手袋! 早く!」
「ぎゃはー!」
睦月の手を冷たがる亮の反応がよほどツボにはまったのか、手袋を着けると言ったはずの睦月は、そうすることもせずに、亮の顔やら首やらに手を伸ばしてくる。
「ちょっ、やめっ…」
「ひゃははは! ッ、!!?? に゛ゃ~~~~~!!!!!」
嫌がる亮にペタペタと手を押し付けていた睦月は、突然頬に触れたものに、引っ繰り返った悲鳴を上げて飛び上がると、一体何事かとキョロキョロ辺りを見回す。
「なっ、な何っ!? あ、潤くん!?」
「早くしろよ、お前」
睦月に雪だるまを持たされたきり放置されていた潤が、苛立って、持っていた雪だるまを睦月の頬にくっ付けたのだ。
「あはは、すまんすまん」
「全然気持ち籠ってねぇ!」
相変わらずまったく悪びれる様子のない睦月は、手袋を着けると潤から雪だるまを受け取った。
「ったく。やってろよ」
潤はガシガシと頭を掻きながら、2人に背を向けた。
「えー、潤くん行っちゃうの~? 一緒に遊ぼ~よぉ~」
「ヤダよ、寒ぃ。それに俺がいるより、2人きりのほうがいいだろ? なぁ、亮」
チラッと振り返った潤が、先ほどの仕返しとばかりに、亮にニヤリと笑って見せた。
「え、ちょっ…」
亮と睦月が付き合っていること、もちろん亮は潤に話してはいないし、睦月がそんなこと言うとも思えない。かといって、自分の友人たちがわざわざ潤にそんなことを言い触らすとも思えない。
なら、一体どうして? と焦る亮に、潤はしてやったりという顔をして、潤は再び背を向けた。
(えー……まさか、ねぇ…?)
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「だから手袋しなってば」
今さらのようにそんなこと言う睦月に、亮は先ほど投げ付けられた手袋を差し出す。
すると睦月はちょっと悩んでから、「はいっ」と潤のほうに雪だるまを突き付けたが、意味の分からない潤はもちろん、訝しげに睦月を見るだけだ。
「…何?」
「手袋するから、ちょっと持ってて!」
「はぁ?」
片手が塞がっていては、手袋が出来ない。
だから、手袋を装着する間、代わりに雪だるまを持っていろ、ということらしい。
潤は柳眉を顰めて怪訝そうな顔をしたが、構わず睦月は潤に雪だるまを押し付けた。
「ね、亮っ、手すごい冷たいっ!!」
「冷てっ、触んなよっ」
変な声を上げながら、冷え切った手を亮の頬に押し付けてくる睦月に、亮は上体を反らしてよけようとするが、手袋をすると言った睦月がなかなかそれを受け取らないから、逃げるに逃げられない。
「睦月、手袋! 早く!」
「ぎゃはー!」
睦月の手を冷たがる亮の反応がよほどツボにはまったのか、手袋を着けると言ったはずの睦月は、そうすることもせずに、亮の顔やら首やらに手を伸ばしてくる。
「ちょっ、やめっ…」
「ひゃははは! ッ、!!?? に゛ゃ~~~~~!!!!!」
嫌がる亮にペタペタと手を押し付けていた睦月は、突然頬に触れたものに、引っ繰り返った悲鳴を上げて飛び上がると、一体何事かとキョロキョロ辺りを見回す。
「なっ、な何っ!? あ、潤くん!?」
「早くしろよ、お前」
睦月に雪だるまを持たされたきり放置されていた潤が、苛立って、持っていた雪だるまを睦月の頬にくっ付けたのだ。
「あはは、すまんすまん」
「全然気持ち籠ってねぇ!」
相変わらずまったく悪びれる様子のない睦月は、手袋を着けると潤から雪だるまを受け取った。
「ったく。やってろよ」
潤はガシガシと頭を掻きながら、2人に背を向けた。
「えー、潤くん行っちゃうの~? 一緒に遊ぼ~よぉ~」
「ヤダよ、寒ぃ。それに俺がいるより、2人きりのほうがいいだろ? なぁ、亮」
チラッと振り返った潤が、先ほどの仕返しとばかりに、亮にニヤリと笑って見せた。
「え、ちょっ…」
亮と睦月が付き合っていること、もちろん亮は潤に話してはいないし、睦月がそんなこと言うとも思えない。かといって、自分の友人たちがわざわざ潤にそんなことを言い触らすとも思えない。
なら、一体どうして? と焦る亮に、潤はしてやったりという顔をして、潤は再び背を向けた。
(えー……まさか、ねぇ…?)
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ちよ ⇒ 今回は勘違い爆弾じゃなく…
潤くん(だけじゃなく)から見たら、ただのルームメイトじゃないって、
お見通しの眼差しと、さりげないお言葉でした~
動揺気味の亮タン、無邪気なむっちゃん、お次はどんな奇声を発するのかな?w(*゜o゜*)w
お見通しの眼差しと、さりげないお言葉でした~
動揺気味の亮タン、無邪気なむっちゃん、お次はどんな奇声を発するのかな?w(*゜o゜*)w
- |2012.03.09
- |Fri
- |08:32
- |URL
- |EDIT|
けいったん ⇒
不意打ちで 潤から投げられた視線と言葉で むっちゃんの冷たい手で触れられた亮のホッペが!(〃ω〃)ポッ
「自家発電」で温もって 良かったね、亮♪
それだけ むっちゃんの世話をしてたら バレバレでしょうが・・・
何を今更~~焦ちゃって~(笑)
ぁゎゎ∑(; ̄□ ̄Å ヾ(@~▽~@)ノ亮~♪ほぇ?...byebye☆
「自家発電」で温もって 良かったね、亮♪
それだけ むっちゃんの世話をしてたら バレバレでしょうが・・・
何を今更~~焦ちゃって~(笑)
ぁゎゎ∑(; ̄□ ̄Å ヾ(@~▽~@)ノ亮~♪ほぇ?...byebye☆
- |2012.03.09
- |Fri
- |11:52
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >ちよさん
カズちゃんたちと同じく、気付かれてないと思ってるのは本人たちだけ、ていう(笑)
みなさんのいいところは、気付いててもさりげないところでしょうか。
でも、動揺してるのは亮タンだけ。
むっちゃん、ますますヒートアップです!
コメントありがとうございました!
みなさんのいいところは、気付いててもさりげないところでしょうか。
でも、動揺してるのは亮タンだけ。
むっちゃん、ますますヒートアップです!
コメントありがとうございました!
- |2012.03.09
- |Fri
- |23:21
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
もう亮タン、むっちゃんに手を焼き、潤くんからもご指摘を頂き、大変な騒ぎです。
ほっぺに冷たい手を当てられて、キャッキャして(してるのは、むっちゃんだけですが…)、こんだけイチャイチャしてたら、潤くんも気付きますわ、そりゃ(笑)
カズちゃん・ゆっちさんもそうですが、今さらかよ、ていうね。
でもむっちゃんは気付かれてても、別に気にしないだろうなぁ…(笑)
コメントありがとうございました!
ほっぺに冷たい手を当てられて、キャッキャして(してるのは、むっちゃんだけですが…)、こんだけイチャイチャしてたら、潤くんも気付きますわ、そりゃ(笑)
カズちゃん・ゆっちさんもそうですが、今さらかよ、ていうね。
でもむっちゃんは気付かれてても、別に気にしないだろうなぁ…(笑)
コメントありがとうございました!
- |2012.03.09
- |Fri
- |23:40
- |URL
- |EDIT|