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Honey Bunny Baby! (23)
2012.02.29 Wed
「かわいいねぇ~、カズちゃん」
「ねぇ~」
女子2人がかわいらしく頷き合っている横で、亮は睦月を待たずに日替わりランチに箸を付けている。基本的に亮と睦月は、自分の分が来たら先に食べ始めるのだ。
それに対して祐介と和衣は、相手の分が来るまで待つタイプ。ラーメンとか、伸びるようなものなら先に食べるけれど、そうでなければ大抵待っている。
だから今日も祐介は、なかなかメニューを決められずにいる和衣を待っていたのだが、今ばかりはさっさと食べてしまいたい気分だった。
だって、目の前のランチに手を付けないでいるのに、同じ会話の輪の中にいる愛菜たちに相槌を打たないのはおかしいから。でもかといって、この2人と、和衣がかわいい件について、あまり話をしたくない。
「つーか、かわいいか? カズがぁ?」
唐揚げを口に運んだ亮が、うぅん? という感じに眉を寄せた。
21歳男子としては、どう考えても『かわいい』の部類に入る和衣だが、小さいころから一緒にいる亮にしたら、そうか? と思ってしまうらしい(それは、みんなが睦月のことを『かわいい』と言うのに対して、祐介が思うのと同じことだ)。
「かわいいじゃん。ねぇ、祐介くんっ?」
とうとう話を振られてしまった。
あ、今日は睦月が和衣と一緒にいるから、先に食べてしまおう、と箸を取ろうとしていた矢先のことだった。
嫌々ながら、祐介が視線をハンバーグ定食から視線を上げると、にっこりと微笑んだ愛菜と目が合った。気のせいでなく、意味深な表情だ。
「…まぁ、」
2人がどういう答えを望んでいるのか分からず、祐介は適当に曖昧な返事をする。
和衣がかわいいことを否定するのも嫌だったし。
「いつもかわいいけどさ、酔っ払うとさらにかわいさアップするよね」
「うんうん」
祐介と和衣が付き合っていることを、もちろん祐介は彼女たちに話していないし、まさか和衣が自分から言うとも思えないが、どう見ても愛菜と眞織は、祐介たちの関係を知っているとしか思えない口振りで話してくる。
やっぱり気付いているんだろうか。
いや、別に気付かれてもいいけれど、和衣は相当恥ずかしがるだろうなぁ。
「カズが、酔っ払うとかわいい? そうかぁ? すげぇ面倒くせぇだけじゃね?」
酔っ払った和衣の面倒を何度か見ている亮が、愛菜たちのかわいい発言に納得いかないのか、眉を寄せて反論しているが、祐介にしたら、睡魔に負けてグダグダになっている睦月を、かわいいと思って甲斐甲斐しく面倒見ている亮に言われたくない。
「かわいいじゃん。酔っ払ってフニャフニャになってた」
「アイツ、すげぇ酔ってたよな。祐介、ちゃんと寮まで帰れた?」
「えっ…」
亮と愛菜が続いていたので(なぜか、和衣がかわいいか否かという話題だが)、祐介は少し気を抜いていて、だから突然亮に話を振られた瞬間、驚いて言葉を詰まらせた。
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「ねぇ~」
女子2人がかわいらしく頷き合っている横で、亮は睦月を待たずに日替わりランチに箸を付けている。基本的に亮と睦月は、自分の分が来たら先に食べ始めるのだ。
それに対して祐介と和衣は、相手の分が来るまで待つタイプ。ラーメンとか、伸びるようなものなら先に食べるけれど、そうでなければ大抵待っている。
だから今日も祐介は、なかなかメニューを決められずにいる和衣を待っていたのだが、今ばかりはさっさと食べてしまいたい気分だった。
だって、目の前のランチに手を付けないでいるのに、同じ会話の輪の中にいる愛菜たちに相槌を打たないのはおかしいから。でもかといって、この2人と、和衣がかわいい件について、あまり話をしたくない。
「つーか、かわいいか? カズがぁ?」
唐揚げを口に運んだ亮が、うぅん? という感じに眉を寄せた。
21歳男子としては、どう考えても『かわいい』の部類に入る和衣だが、小さいころから一緒にいる亮にしたら、そうか? と思ってしまうらしい(それは、みんなが睦月のことを『かわいい』と言うのに対して、祐介が思うのと同じことだ)。
「かわいいじゃん。ねぇ、祐介くんっ?」
とうとう話を振られてしまった。
あ、今日は睦月が和衣と一緒にいるから、先に食べてしまおう、と箸を取ろうとしていた矢先のことだった。
嫌々ながら、祐介が視線をハンバーグ定食から視線を上げると、にっこりと微笑んだ愛菜と目が合った。気のせいでなく、意味深な表情だ。
「…まぁ、」
2人がどういう答えを望んでいるのか分からず、祐介は適当に曖昧な返事をする。
和衣がかわいいことを否定するのも嫌だったし。
「いつもかわいいけどさ、酔っ払うとさらにかわいさアップするよね」
「うんうん」
祐介と和衣が付き合っていることを、もちろん祐介は彼女たちに話していないし、まさか和衣が自分から言うとも思えないが、どう見ても愛菜と眞織は、祐介たちの関係を知っているとしか思えない口振りで話してくる。
やっぱり気付いているんだろうか。
いや、別に気付かれてもいいけれど、和衣は相当恥ずかしがるだろうなぁ。
「カズが、酔っ払うとかわいい? そうかぁ? すげぇ面倒くせぇだけじゃね?」
酔っ払った和衣の面倒を何度か見ている亮が、愛菜たちのかわいい発言に納得いかないのか、眉を寄せて反論しているが、祐介にしたら、睡魔に負けてグダグダになっている睦月を、かわいいと思って甲斐甲斐しく面倒見ている亮に言われたくない。
「かわいいじゃん。酔っ払ってフニャフニャになってた」
「アイツ、すげぇ酔ってたよな。祐介、ちゃんと寮まで帰れた?」
「えっ…」
亮と愛菜が続いていたので(なぜか、和衣がかわいいか否かという話題だが)、祐介は少し気を抜いていて、だから突然亮に話を振られた瞬間、驚いて言葉を詰まらせた。
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