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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (130)
2012.01.28 Sat
ryu & haruki
落ち着いて琉の話を聞いてみると、やはり千尋は、ファミレスで遥希と別れた後、南條と一緒に琉の家に向かったらしい。
やって来た千尋は、テレビ用でない、露骨に不機嫌そうな顔をした琉に臆することなく、遥希にもう1度アタックするつもりがないのか、尋ねて来たという。
琉としては、出来ることならそうしたいけれど、遥希の決心が固いことは分かっていたので、これ以上は無理だと言えば、千尋は不敵な笑みで琉を見た(千尋が本当にそんな顔をしたかどうかは分からない、とにかく琉にはそう見えたらしい)。
『ふぅん。じゃあもう俺、水落のこと、気にしなくていいんだ』
『…どういう意味?』
『俺、ハルちゃんのこと、好きなんだよね。あ、もちろんLOVEて意味で』
『はぁっ!?』
千尋のことは、ゲイとはいえ、遥希とはただの友だちだと思っていた琉は、あまりにも思い掛けない千尋の言葉に、大きな声を上げた。
しかし、千尋の表情は、冗談を言っているような顔ではなかった。本気だと、すぐに分かった。
『ハルちゃんとはずーっと友だちだったから、そんなふうに考えたことなかったんだけど…、お前が現れたら、ハルちゃん、お前のこと好きになっちゃって、俺といるより、お前と一緒にいる時間のほうが多くなっちゃうんだもん。…離れてみて、やっと気が付いたんだ』
『…………』
『ハルちゃんが好き、て』
千尋のその言葉は、琉の胸に大きく突き刺さった。
思わず千尋から目を逸らしそうになったけれど、そうすることは出来なかった。
『最初は、水落がハルちゃんと付き合うなんて、見込みないから大丈夫、て思ってたんだけど、何かお前もハルちゃんのこと超好きみたいだし、そうなると相思相愛じゃん? だから俺、諦めるしかない、て思ってたのに…』
『……』
『なのにハルちゃん、水落に告られたけど、断ったって言うから。…なら、俺にもチャンスがあるな、て思って』
…チャンス。
そう、これは千尋にとってのチャンスだ。
琉には、絶望への扉でしかないけれど。
『…ハルちゃんに、告る、てこと?』
『そのつもり。だから念のために確認に来たの、水落の気持ち』
『俺の…?』
『だってハルちゃん、自分で水落のこと振っといて、ファンはファンだから、てお前らのCD買っちゃうんだもん。そんなの聴いたら、お前のこと思い出してツラくなるだけなのにね。まぁあの子、かなりのドМだからしょうがないけど』
CD、買ってくれたの?
一緒にはいられない、て言って、傷付いて泣いていたのに。
…まだファンでいてくれるの?
『で、いいんだよね? ハルちゃんには、もうアタックしないんだよね?』
『え…』
『だって、せっかく俺が傷心のハルちゃん慰めてお付き合いすることになったのに、後になって水落が、やっぱハルちゃんのこと好き! とか言って現れたら、ハルちゃん、またお前のほうがいいとか言い出しかねないもん』
遥希と千尋が、付き合う?
恋人同士になるの? ――――俺が今、ハルちゃんのことを諦めたら。
back next
落ち着いて琉の話を聞いてみると、やはり千尋は、ファミレスで遥希と別れた後、南條と一緒に琉の家に向かったらしい。
やって来た千尋は、テレビ用でない、露骨に不機嫌そうな顔をした琉に臆することなく、遥希にもう1度アタックするつもりがないのか、尋ねて来たという。
琉としては、出来ることならそうしたいけれど、遥希の決心が固いことは分かっていたので、これ以上は無理だと言えば、千尋は不敵な笑みで琉を見た(千尋が本当にそんな顔をしたかどうかは分からない、とにかく琉にはそう見えたらしい)。
『ふぅん。じゃあもう俺、水落のこと、気にしなくていいんだ』
『…どういう意味?』
『俺、ハルちゃんのこと、好きなんだよね。あ、もちろんLOVEて意味で』
『はぁっ!?』
千尋のことは、ゲイとはいえ、遥希とはただの友だちだと思っていた琉は、あまりにも思い掛けない千尋の言葉に、大きな声を上げた。
しかし、千尋の表情は、冗談を言っているような顔ではなかった。本気だと、すぐに分かった。
『ハルちゃんとはずーっと友だちだったから、そんなふうに考えたことなかったんだけど…、お前が現れたら、ハルちゃん、お前のこと好きになっちゃって、俺といるより、お前と一緒にいる時間のほうが多くなっちゃうんだもん。…離れてみて、やっと気が付いたんだ』
『…………』
『ハルちゃんが好き、て』
千尋のその言葉は、琉の胸に大きく突き刺さった。
思わず千尋から目を逸らしそうになったけれど、そうすることは出来なかった。
『最初は、水落がハルちゃんと付き合うなんて、見込みないから大丈夫、て思ってたんだけど、何かお前もハルちゃんのこと超好きみたいだし、そうなると相思相愛じゃん? だから俺、諦めるしかない、て思ってたのに…』
『……』
『なのにハルちゃん、水落に告られたけど、断ったって言うから。…なら、俺にもチャンスがあるな、て思って』
…チャンス。
そう、これは千尋にとってのチャンスだ。
琉には、絶望への扉でしかないけれど。
『…ハルちゃんに、告る、てこと?』
『そのつもり。だから念のために確認に来たの、水落の気持ち』
『俺の…?』
『だってハルちゃん、自分で水落のこと振っといて、ファンはファンだから、てお前らのCD買っちゃうんだもん。そんなの聴いたら、お前のこと思い出してツラくなるだけなのにね。まぁあの子、かなりのドМだからしょうがないけど』
CD、買ってくれたの?
一緒にはいられない、て言って、傷付いて泣いていたのに。
…まだファンでいてくれるの?
『で、いいんだよね? ハルちゃんには、もうアタックしないんだよね?』
『え…』
『だって、せっかく俺が傷心のハルちゃん慰めてお付き合いすることになったのに、後になって水落が、やっぱハルちゃんのこと好き! とか言って現れたら、ハルちゃん、またお前のほうがいいとか言い出しかねないもん』
遥希と千尋が、付き合う?
恋人同士になるの? ――――俺が今、ハルちゃんのことを諦めたら。
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りんこ ⇒
如月久美子 ⇒ >りんこさん
みなさんきっと、琉タンとハルちゃんの2人だけでなく、この人にも相当ヤキモキさせられてたんじゃないかと…(^_^;)
ちーちゃんの場合、捨て身というより、読んでるみなさんと同様にヤキモキして、し過ぎてブチ切れた、て言ったほうが正しいかも…(笑)
でもそのおかげで2人が再会できたので、感謝は感謝です。。。
こんな大胆な友だち、中々いないですよね。
コメントありがとうございました!
ちーちゃんの場合、捨て身というより、読んでるみなさんと同様にヤキモキして、し過ぎてブチ切れた、て言ったほうが正しいかも…(笑)
でもそのおかげで2人が再会できたので、感謝は感謝です。。。
こんな大胆な友だち、中々いないですよね。
コメントありがとうございました!
- |2012.01.28
- |Sat
- |23:07
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