スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (123)
2012.01.21 Sat
「え…あの、何ですか…?」
「実は……俺がこんなこと言うのもアレなんだけど…、」
南條は周囲を気にしつつ、一段と声を小さくして、まるで内緒話をするかのように、遥希のほうに少し身を乗り出した。
「その…、アイツとまた会ってもらうことって……出来ないのかな?」
「…………え……」
確かに遥希の予想どおり、南條の話は琉に関するものだった。
けれどその内容は、遥希が考えてもみないものだったので、思わず言葉を失ってしまった。
「小野田くんとアイツが、その…別れた、つーか……その、」
「ハルちゃんが振っちゃったの」
「いや、分かって…!」
気を遣って、どう言えば遠回しな、遥希があまり嫌な思いをしないで済む言い方になるか考えていたのに、千尋が横からハッキリと言ってくるから、南條は慌てて千尋に突っ込んだ。
「あの、だから…、俺が口出しするのも変な話なんだけど、アイツ、そのことでかなり参っちゃってて…」
「……」
「いや、もちろん、小野田くんがアイツに愛想尽かしたとか、もう会いたくないって言うなら、無理強いはしないんだけど、少しでもまだ、アイツのこと気に掛けててくれるなら…………ダメかな?」
南條に真剣な目で見つめられ、けれど遥希は、返答に詰まってしまった。
どうしてマネージャーである南條が、そんなこと? 普通、アイドルのマネージャーだったら、琉に男の恋人がいるなんて、必死で別れさせようとするものなんじゃないの?
「つか南條、お前って、アイツから恋愛相談みたいの受けるわけ? どっちかっつーと、お前よりアイツのほうが恋愛経験豊富そうなのに」
「うるさい! 別にアイツからは何も言われてないよ。いや、その…小野田くんに振られた、て話は聞いたけど、それ以上のことは。何も言われてないけど、もう見てらんないくらいひどくて…」
千尋の言葉に突っ込みを入れつつ、南條は、マネジメントするアイドルの様子について、深刻そうに語ってくれた。
琉はプロとして、嫌な顔をすることも、手を抜くこともなく、与えられた仕事はきちんとこなしているのだけれど、とにかく表情が死んでいるのだという。
パッと見には分からなくても、ファンの子なら、様子がおかしいのに気付いてしまうレベルで。
それに、今はメイクでごまかせているけれど、目の下の隈もひどいし、顔の色つやも悪くなる一方。寝ていないのは、一目瞭然らしい。
「そんなにひどい顔で、テレビ出てんの? アイツ。ハルちゃん、気が付いた?」
「え…、まだ…見てないから…」
「見てないの?」
最近FATEが出演した番組を、遥希は、琉とこんなふうになる前に録画予約をしていたけれど、それきりまだ見ていなかった。
そういえば昨日、生放送の音楽番組があったけれど、一体どんな様子だったんだろう。
back next
「実は……俺がこんなこと言うのもアレなんだけど…、」
南條は周囲を気にしつつ、一段と声を小さくして、まるで内緒話をするかのように、遥希のほうに少し身を乗り出した。
「その…、アイツとまた会ってもらうことって……出来ないのかな?」
「…………え……」
確かに遥希の予想どおり、南條の話は琉に関するものだった。
けれどその内容は、遥希が考えてもみないものだったので、思わず言葉を失ってしまった。
「小野田くんとアイツが、その…別れた、つーか……その、」
「ハルちゃんが振っちゃったの」
「いや、分かって…!」
気を遣って、どう言えば遠回しな、遥希があまり嫌な思いをしないで済む言い方になるか考えていたのに、千尋が横からハッキリと言ってくるから、南條は慌てて千尋に突っ込んだ。
「あの、だから…、俺が口出しするのも変な話なんだけど、アイツ、そのことでかなり参っちゃってて…」
「……」
「いや、もちろん、小野田くんがアイツに愛想尽かしたとか、もう会いたくないって言うなら、無理強いはしないんだけど、少しでもまだ、アイツのこと気に掛けててくれるなら…………ダメかな?」
南條に真剣な目で見つめられ、けれど遥希は、返答に詰まってしまった。
どうしてマネージャーである南條が、そんなこと? 普通、アイドルのマネージャーだったら、琉に男の恋人がいるなんて、必死で別れさせようとするものなんじゃないの?
「つか南條、お前って、アイツから恋愛相談みたいの受けるわけ? どっちかっつーと、お前よりアイツのほうが恋愛経験豊富そうなのに」
「うるさい! 別にアイツからは何も言われてないよ。いや、その…小野田くんに振られた、て話は聞いたけど、それ以上のことは。何も言われてないけど、もう見てらんないくらいひどくて…」
千尋の言葉に突っ込みを入れつつ、南條は、マネジメントするアイドルの様子について、深刻そうに語ってくれた。
琉はプロとして、嫌な顔をすることも、手を抜くこともなく、与えられた仕事はきちんとこなしているのだけれど、とにかく表情が死んでいるのだという。
パッと見には分からなくても、ファンの子なら、様子がおかしいのに気付いてしまうレベルで。
それに、今はメイクでごまかせているけれど、目の下の隈もひどいし、顔の色つやも悪くなる一方。寝ていないのは、一目瞭然らしい。
「そんなにひどい顔で、テレビ出てんの? アイツ。ハルちゃん、気が付いた?」
「え…、まだ…見てないから…」
「見てないの?」
最近FATEが出演した番組を、遥希は、琉とこんなふうになる前に録画予約をしていたけれど、それきりまだ見ていなかった。
そういえば昨日、生放送の音楽番組があったけれど、一体どんな様子だったんだろう。
back next
- 関連記事
-
- 映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (124) (2012/01/22)
- 映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (123) (2012/01/21)
- 映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (122) (2012/01/20)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
コメントの投稿はこちらから ♥
COMMENT-FORM
如月久美子 ⇒ >拍手コメ→Kさん
初めまして!
いつも来てくださっているようで、本当にありがとうございます!!
なのに、いつもジリジリさせていてスミマセン…。
ホント、周りからすると、ハルちゃん、何でその胸に飛び込んでいかないの~~~!!?? という感じなんですが、恋に臆病で、琉タンのことをいろんな意味で心配しているハルちゃんには、なかなか出来ない様子です。。。
早くラブラブタイムをお届けできたらです(>_<)
拍手&コメントありがとうございました!
いつも来てくださっているようで、本当にありがとうございます!!
なのに、いつもジリジリさせていてスミマセン…。
ホント、周りからすると、ハルちゃん、何でその胸に飛び込んでいかないの~~~!!?? という感じなんですが、恋に臆病で、琉タンのことをいろんな意味で心配しているハルちゃんには、なかなか出来ない様子です。。。
早くラブラブタイムをお届けできたらです(>_<)
拍手&コメントありがとうございました!
- |2012.01.21
- |Sat
- |22:44
- |URL
- |EDIT|