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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (105)
2012.01.03 Tue
「俺も、もっとお金があって、ちゃんと運転できたら、あの車買っちゃうのに」
「ハルちゃん、影響されすぎ」
そうやって、CMの効果があって売れ行きが伸びてくれたら、その企業だけでなく、出演者にとっても喜ばしいことだ。
車はやはり高い買い物だから、他の商品に比べたら、CMを見てすぐに買うに至る品物ではないけれど、遥希みたいに思ってくれる人が1人でも多くいてくれたら嬉しい。
「ハルちゃん、お腹空いた? あそこにコンビニあるけど、寄る? つか、メシがコンビニかよ、て話だけど」
「うぅん、空いてないよ。でも琉、ずっと運転しっ放しでしょ? ちょっと休憩したほうが」
「いや、行きたいトコはもうすぐだから、それは平気だけど。じゃあ通過するよ?」
日はすっかり暮れて、渋滞は先ほどを思うとだいぶ解消されている。
確かに琉はずっと運転しているが、2時間ほどのことだし、それも渋滞にはまって時間を食っただけで、そんなに長い距離を乗っているわけでもないから、別に平気だ。
「え、どっか目的地があるの?」
遥希には、ちょっとドライブしない? と誘っただけで行き先を言っていなかったのだが、本当にただ車を走らせているだけだと、素直に思っていたらしい。
「もうすぐ着くよ」
「ふぅん? でも今どの辺? 俺、どこ行くのも電車か徒歩だから、それ以外だと、どこ向かってんのか全然分かんないんだよね」
「あはは」
遥希からは全然連絡をくれないから、やっぱり琉のことどうでもいいか、それともウザいと思っているか、どっちかなんだろうなぁ、と思うのに、会って話すと、遥希はすごく楽しそうだから不思議だ。
これで、気を遣って、はしゃいでみせているんだとしたら、遥希は相当の役者だと思う。
「着いたよ、ハルちゃん」
もうすぐ着く、の言葉どおり、それから5分もしないうちに、車は速度を緩めて停止した。
「え、どこ? ここ」
暗い外の様子に戸惑いながらも、遥希は、琉がシートベルトを外したので、わけが分からないながら、車を降りる支度をする。
「ハルちゃん、こっち」
車を降りても、どうしたらいいのか分からずに立ち尽くしている遥希の腕を引く。
本当は手を繋ぎたかったけれど、それはさすがに出来ないから。
「暗いから、足元、気を付けてね?」
「う、うん…」
暗いのと、ここがどこなのか分からないことへの不安からか、答える遥希の声も小さくなっている。
でも大丈夫。少し砂利っぽくなっている狭いところを抜けたら、すぐ。
琉が遥希を連れて行きたかったところ。
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「ハルちゃん、影響されすぎ」
そうやって、CMの効果があって売れ行きが伸びてくれたら、その企業だけでなく、出演者にとっても喜ばしいことだ。
車はやはり高い買い物だから、他の商品に比べたら、CMを見てすぐに買うに至る品物ではないけれど、遥希みたいに思ってくれる人が1人でも多くいてくれたら嬉しい。
「ハルちゃん、お腹空いた? あそこにコンビニあるけど、寄る? つか、メシがコンビニかよ、て話だけど」
「うぅん、空いてないよ。でも琉、ずっと運転しっ放しでしょ? ちょっと休憩したほうが」
「いや、行きたいトコはもうすぐだから、それは平気だけど。じゃあ通過するよ?」
日はすっかり暮れて、渋滞は先ほどを思うとだいぶ解消されている。
確かに琉はずっと運転しているが、2時間ほどのことだし、それも渋滞にはまって時間を食っただけで、そんなに長い距離を乗っているわけでもないから、別に平気だ。
「え、どっか目的地があるの?」
遥希には、ちょっとドライブしない? と誘っただけで行き先を言っていなかったのだが、本当にただ車を走らせているだけだと、素直に思っていたらしい。
「もうすぐ着くよ」
「ふぅん? でも今どの辺? 俺、どこ行くのも電車か徒歩だから、それ以外だと、どこ向かってんのか全然分かんないんだよね」
「あはは」
遥希からは全然連絡をくれないから、やっぱり琉のことどうでもいいか、それともウザいと思っているか、どっちかなんだろうなぁ、と思うのに、会って話すと、遥希はすごく楽しそうだから不思議だ。
これで、気を遣って、はしゃいでみせているんだとしたら、遥希は相当の役者だと思う。
「着いたよ、ハルちゃん」
もうすぐ着く、の言葉どおり、それから5分もしないうちに、車は速度を緩めて停止した。
「え、どこ? ここ」
暗い外の様子に戸惑いながらも、遥希は、琉がシートベルトを外したので、わけが分からないながら、車を降りる支度をする。
「ハルちゃん、こっち」
車を降りても、どうしたらいいのか分からずに立ち尽くしている遥希の腕を引く。
本当は手を繋ぎたかったけれど、それはさすがに出来ないから。
「暗いから、足元、気を付けてね?」
「う、うん…」
暗いのと、ここがどこなのか分からないことへの不安からか、答える遥希の声も小さくなっている。
でも大丈夫。少し砂利っぽくなっている狭いところを抜けたら、すぐ。
琉が遥希を連れて行きたかったところ。
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