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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (103)
2011.12.29 Thu
「で、いつまでハルちゃんは、そんな友だちごっこ、続けてんの?」
「…友だちごっこじゃないもん、友だちだもん」
この間、琉の家に遊びに行ってきた、と千尋に話したら、ひどく呆れた顔をされた。
今だって、遥希は千尋の家に遊びに行っているけれど、千尋とは『友だちごっこ』でなく『友だち』だ。
「それはハルちゃんが俺のこと、ホントに友だちだと思ってるからでしょ? 水落のことはLOVEで好きなんでしょ?」
「…琉も友だち……て思おうとがんばってる」
千尋は、琉も遥希のことを気に入っているから、告白したらうまく行くと思っているようだけれど、たとえそうだとしても、遥希は、琉にそんなスキャンダラスなことはさせたくないから、告白なんかするつもりはない。
そのことは千尋にもハッキリ言ったから、あんまり告白をせっつくようなことは言わなくなった。
でもそれは、やはり千尋にしたら納得のいかないことなのか、時々告白するように言ってくることがある…………例えば、今。
「でも水落は、ハルちゃんがゲイだって打ち明けても、別に引かなかったんでしょ? しかもそれからだって、めっちゃハルちゃんに会いたがってるし。どう考えたって、向こうもハルちゃんのこと好きじゃん」
「そうだとしても、ダメなものはダメなの! ちーちゃんだって、もう社会人なんだから、何かそういう……好きだからとか、やりたいからとかだけじゃダメなことがあるの、分かるでしょ?」
あぁもう。
どうして遥希が、年上の千尋に、こんな説教じみたこと言わなければならないんだろう。
「そりゃそうだけど…。でも結局のところ、ハルちゃんはさ、怖いんでしょ? 何だかんだ言って」
「は? 何が? 何、怖いって」
「水落に告ってOKが貰えたとして、結局水落はノン気だからさ、そのうちやっぱり女のほうがよくなっちゃうんじゃないか、て。そんで捨てられちゃったらどうしよう、て」
「そんなこと思ってないし」
いや、思わないばかりではないけれど。
今までの恋愛経験から、やっぱり、ノン気の男性と付き合うことには、多少抵抗はある。だってみんな、最終的には女性のほうがいいと、離れて行った。
「…結局は傷付くんだもん。最初から付き合わないほうがいいよ」
「今だってハルちゃん、十分傷付いてるじゃん」
「そんなことないよ。前も言ったじゃん。俺、琉と友だちでいるだけでいいの」
「意地っ張りー」
遥希が泣きそうな顔になって、ちょっとこの話題を引っ張り過ぎたと気付いたのか、千尋はその涙を見ないふりで、わざとからかうような口調で、遥希の頭をくしゃくしゃと撫でた。
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「…友だちごっこじゃないもん、友だちだもん」
この間、琉の家に遊びに行ってきた、と千尋に話したら、ひどく呆れた顔をされた。
今だって、遥希は千尋の家に遊びに行っているけれど、千尋とは『友だちごっこ』でなく『友だち』だ。
「それはハルちゃんが俺のこと、ホントに友だちだと思ってるからでしょ? 水落のことはLOVEで好きなんでしょ?」
「…琉も友だち……て思おうとがんばってる」
千尋は、琉も遥希のことを気に入っているから、告白したらうまく行くと思っているようだけれど、たとえそうだとしても、遥希は、琉にそんなスキャンダラスなことはさせたくないから、告白なんかするつもりはない。
そのことは千尋にもハッキリ言ったから、あんまり告白をせっつくようなことは言わなくなった。
でもそれは、やはり千尋にしたら納得のいかないことなのか、時々告白するように言ってくることがある…………例えば、今。
「でも水落は、ハルちゃんがゲイだって打ち明けても、別に引かなかったんでしょ? しかもそれからだって、めっちゃハルちゃんに会いたがってるし。どう考えたって、向こうもハルちゃんのこと好きじゃん」
「そうだとしても、ダメなものはダメなの! ちーちゃんだって、もう社会人なんだから、何かそういう……好きだからとか、やりたいからとかだけじゃダメなことがあるの、分かるでしょ?」
あぁもう。
どうして遥希が、年上の千尋に、こんな説教じみたこと言わなければならないんだろう。
「そりゃそうだけど…。でも結局のところ、ハルちゃんはさ、怖いんでしょ? 何だかんだ言って」
「は? 何が? 何、怖いって」
「水落に告ってOKが貰えたとして、結局水落はノン気だからさ、そのうちやっぱり女のほうがよくなっちゃうんじゃないか、て。そんで捨てられちゃったらどうしよう、て」
「そんなこと思ってないし」
いや、思わないばかりではないけれど。
今までの恋愛経験から、やっぱり、ノン気の男性と付き合うことには、多少抵抗はある。だってみんな、最終的には女性のほうがいいと、離れて行った。
「…結局は傷付くんだもん。最初から付き合わないほうがいいよ」
「今だってハルちゃん、十分傷付いてるじゃん」
「そんなことないよ。前も言ったじゃん。俺、琉と友だちでいるだけでいいの」
「意地っ張りー」
遥希が泣きそうな顔になって、ちょっとこの話題を引っ張り過ぎたと気付いたのか、千尋はその涙を見ないふりで、わざとからかうような口調で、遥希の頭をくしゃくしゃと撫でた。
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如月久美子 ⇒ >拍手コメ→Rさん
こちらこそ、いつもご訪問ありがとうございます。
私は昨日の忘年会で、隣の風邪引きさんから、少し風邪をもらったのか、鼻水が…(ただ単に飲み過ぎただけかもですが…)。
忙しい年の瀬ですが、体に気を付けて、また遊びに来てくださいね(*^_^*)
拍手&コメントありがとうございました!
私は昨日の忘年会で、隣の風邪引きさんから、少し風邪をもらったのか、鼻水が…(ただ単に飲み過ぎただけかもですが…)。
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拍手&コメントありがとうございました!
- |2011.12.29
- |Thu
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