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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (100)
2011.12.26 Mon
chihiro
琉は遥希たちを家まで送ると主張したが、さすがにそれは時間が許さず、2人は普通に電車で帰って来た――――遥希の家に。
千尋はもちろん自分の家に帰ろうとしたのだが、遥希が千尋といろいろ話したいと言うので、仕方なく遥希の家に付いてきたのだ。
「もぉ~、俺、帰って寝たかったのに~」
「いいじゃん、お願ぁ~い」
グズる千尋を宥めつつ、遥希は千尋を家に上げた。
それから遥希は、「コーラ飲みたい、コーラ!」と言う千尋にコーラと、自分用にお茶のペットボトルを冷蔵庫から出してきた。
「そんでハルちゃん、これからどうする気? 本気で水落と友だちでいる気?」
「う、うん…。ダメかな?」
「別にハルちゃんがいいなら、いいんじゃない? 俺には到底真似できないけど、そんなドMなこと」
遥希は、たとえ無理でも、琉への恋愛感情は諦めると言っているが、先ほどの琉の家での様子を見ていると、『たとえ無理でも』というより『本気で無理』だと千尋は思う。
恋愛感情を諦められないまま、遥希のことを友人としてしか見てくれない水落琉と一緒にいるとか、そんなのツラいだけなのに。
「つか、俺が見る限り、水落、ハルちゃんのこと、超~~~好きだと思うけど」
「まさか。ちーちゃん何見てんの?」
「…少なくともハルちゃんよりは、よく見えてると思うけど」
だって琉の中で、千尋の存在なんて、完全に二の次だった。
千尋が遥希に卵焼き食べさせてやったときも、嫉妬丸出しの顔をしていた。
「まだ会ったばっかで、俺のことが物珍しいだけだよ」
「そんなの、だったら俺だってそうじゃん。でも俺、別に水落からメアドとか聞かれなかったけど? 水落はハルちゃんのこと気に入ってるから、会ってすぐにメアド聞いたり、メシ誘ったりするんだって」
「そんなの…」
これだけ琉に気に入られて、甘やかされているくせに、一体どうして千尋の言うことを信じないんだろう。
「…琉が俺のこと気に入ってくれてんだとしても、それは友情だし…。やっぱ俺は琉に恋愛感情なんか、持ってちゃダメだと思う。ちーちゃんだって、友だちだと思ってた人から、LOVEで好きなんだって告られたら、困るでしょ?」
「それは相手にもよるけど」
「でも琉はノン気じゃん。男に告られたら、普通引くでしょ?」
遥希は自分がゲイであることを卑下も悲観もしていないけれど、ゲイであることを打ち明けて、相手に引かれたり気持ち悪がられたりしたら傷付くから、本当にそういうことに理解してくれている人にしか言わないし、そういう素振りも見せないことにしている。
ノン気の男の子を好きになることもあるけれど、少しくらいはノッてくれそうな人と、全然ダメな人は、話してると分かるから。
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琉は遥希たちを家まで送ると主張したが、さすがにそれは時間が許さず、2人は普通に電車で帰って来た――――遥希の家に。
千尋はもちろん自分の家に帰ろうとしたのだが、遥希が千尋といろいろ話したいと言うので、仕方なく遥希の家に付いてきたのだ。
「もぉ~、俺、帰って寝たかったのに~」
「いいじゃん、お願ぁ~い」
グズる千尋を宥めつつ、遥希は千尋を家に上げた。
それから遥希は、「コーラ飲みたい、コーラ!」と言う千尋にコーラと、自分用にお茶のペットボトルを冷蔵庫から出してきた。
「そんでハルちゃん、これからどうする気? 本気で水落と友だちでいる気?」
「う、うん…。ダメかな?」
「別にハルちゃんがいいなら、いいんじゃない? 俺には到底真似できないけど、そんなドMなこと」
遥希は、たとえ無理でも、琉への恋愛感情は諦めると言っているが、先ほどの琉の家での様子を見ていると、『たとえ無理でも』というより『本気で無理』だと千尋は思う。
恋愛感情を諦められないまま、遥希のことを友人としてしか見てくれない水落琉と一緒にいるとか、そんなのツラいだけなのに。
「つか、俺が見る限り、水落、ハルちゃんのこと、超~~~好きだと思うけど」
「まさか。ちーちゃん何見てんの?」
「…少なくともハルちゃんよりは、よく見えてると思うけど」
だって琉の中で、千尋の存在なんて、完全に二の次だった。
千尋が遥希に卵焼き食べさせてやったときも、嫉妬丸出しの顔をしていた。
「まだ会ったばっかで、俺のことが物珍しいだけだよ」
「そんなの、だったら俺だってそうじゃん。でも俺、別に水落からメアドとか聞かれなかったけど? 水落はハルちゃんのこと気に入ってるから、会ってすぐにメアド聞いたり、メシ誘ったりするんだって」
「そんなの…」
これだけ琉に気に入られて、甘やかされているくせに、一体どうして千尋の言うことを信じないんだろう。
「…琉が俺のこと気に入ってくれてんだとしても、それは友情だし…。やっぱ俺は琉に恋愛感情なんか、持ってちゃダメだと思う。ちーちゃんだって、友だちだと思ってた人から、LOVEで好きなんだって告られたら、困るでしょ?」
「それは相手にもよるけど」
「でも琉はノン気じゃん。男に告られたら、普通引くでしょ?」
遥希は自分がゲイであることを卑下も悲観もしていないけれど、ゲイであることを打ち明けて、相手に引かれたり気持ち悪がられたりしたら傷付くから、本当にそういうことに理解してくれている人にしか言わないし、そういう素振りも見せないことにしている。
ノン気の男の子を好きになることもあるけれど、少しくらいはノッてくれそうな人と、全然ダメな人は、話してると分かるから。
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