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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (68)
2011.11.22 Tue
haruki
自分の気持ちを自覚して以来、胸を痛めている遥希のところに千尋からメールが届いたのは、金曜の朝、朝食の支度をしているときだった。
遥希は、琉にちゃんと朝食を取るように言われてから、がんばって朝も食べるようにしている。
…まぁ、朝食と言っても、トースト1枚食べるがやっとなのだが。
「…朝っぱらから、珍し」
ミルクたっぷりのコーヒーを啜りながら、遥希は携帯電話を開いて、千尋からのメールを見た。そして眉を寄せた。
朝だというのに、テンションが妙に高い。
もしかして、昨日の夜から寝ていないのだろうか。
千尋は、服飾系の専門学校を卒業した後、メンズファッションのショップに勤務しているのだが、実は店に置いている洋服のデザインなんかも行っている。
そのデザインの締め切りが近くなると、時々徹夜もしているのだ。
徹夜なんか絶対無理…と、大学生の遥希が言うと、千尋は、大人の世界は厳しいのだ、と言って遥希をからかう。
「明日、クラブ~?」
千尋からのメールは、クラブへのお誘いのものだった。
一時期は頻繁に通っていた遥希だが、バイト代が底を突いてからは、あまり行かなくなってしまったのだが、それでも千尋は時々誘ってくれる。
しかし、明日の夜のことを、今から誘ってくるなんて…。
徹夜明けで、時間の感覚がおかしくなっているのだろうか、と思いつつ、遥希はOKの返事を送った。
トーストの最後のひとかけらを無理に口に押し込み、冷めたミルクコーヒーを飲み干せば、遥希の朝食は終了。
適当に片付けて、学校に行く支度をしていたら、今度は電話のほうが鳴り出した。
「え、ちーちゃん? 何?」
千尋は時間あるかもしれないが、遥希はこれから学校なのに。
「…もしもし?」
『もっしもーし、ハルちゃん、おっはよぉ~』
「…何そのテンション」
先ほどはメールを返したのに、急に電話に出ないのも、後で何を言われるか分からないので、遥希は仕方なく電話を取ったというのに、電話の向こうの千尋は妙なテンションだ。
何だかガックリ来る。
『うひゃひゃ、寝てねぇの、俺!』
「分かるよ。寝なよ。俺、学校行くし」
『んん~寝るけどぉ、ねぇハルちゃん、明日クラブ行く~?』
「行くよ。さっきメールしたじゃん。てか、ねぇちーちゃん、もしかして酔っ払ってる?」
このテンションの高さは、単に寝ていないだけではないだろう。
遥希が尋ねれば、千尋はあっさりとそれを認めた。
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自分の気持ちを自覚して以来、胸を痛めている遥希のところに千尋からメールが届いたのは、金曜の朝、朝食の支度をしているときだった。
遥希は、琉にちゃんと朝食を取るように言われてから、がんばって朝も食べるようにしている。
…まぁ、朝食と言っても、トースト1枚食べるがやっとなのだが。
「…朝っぱらから、珍し」
ミルクたっぷりのコーヒーを啜りながら、遥希は携帯電話を開いて、千尋からのメールを見た。そして眉を寄せた。
朝だというのに、テンションが妙に高い。
もしかして、昨日の夜から寝ていないのだろうか。
千尋は、服飾系の専門学校を卒業した後、メンズファッションのショップに勤務しているのだが、実は店に置いている洋服のデザインなんかも行っている。
そのデザインの締め切りが近くなると、時々徹夜もしているのだ。
徹夜なんか絶対無理…と、大学生の遥希が言うと、千尋は、大人の世界は厳しいのだ、と言って遥希をからかう。
「明日、クラブ~?」
千尋からのメールは、クラブへのお誘いのものだった。
一時期は頻繁に通っていた遥希だが、バイト代が底を突いてからは、あまり行かなくなってしまったのだが、それでも千尋は時々誘ってくれる。
しかし、明日の夜のことを、今から誘ってくるなんて…。
徹夜明けで、時間の感覚がおかしくなっているのだろうか、と思いつつ、遥希はOKの返事を送った。
トーストの最後のひとかけらを無理に口に押し込み、冷めたミルクコーヒーを飲み干せば、遥希の朝食は終了。
適当に片付けて、学校に行く支度をしていたら、今度は電話のほうが鳴り出した。
「え、ちーちゃん? 何?」
千尋は時間あるかもしれないが、遥希はこれから学校なのに。
「…もしもし?」
『もっしもーし、ハルちゃん、おっはよぉ~』
「…何そのテンション」
先ほどはメールを返したのに、急に電話に出ないのも、後で何を言われるか分からないので、遥希は仕方なく電話を取ったというのに、電話の向こうの千尋は妙なテンションだ。
何だかガックリ来る。
『うひゃひゃ、寝てねぇの、俺!』
「分かるよ。寝なよ。俺、学校行くし」
『んん~寝るけどぉ、ねぇハルちゃん、明日クラブ行く~?』
「行くよ。さっきメールしたじゃん。てか、ねぇちーちゃん、もしかして酔っ払ってる?」
このテンションの高さは、単に寝ていないだけではないだろう。
遥希が尋ねれば、千尋はあっさりとそれを認めた。
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