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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (60)
2011.11.14 Mon
「琉は? 今日はお仕事…」
「あぁ。夕方から、新曲の打ち合わせ」
「新曲出るの?」
「まだ時期は全然未定だけどね。たぶん今日、デモ聴けるんじゃないかな」
「そうなんだ…」
まだみんなには内緒ね? と、立てた人差し指を口元に当てる琉の仕草に胸をときめかせながらも、遥希はふと気が付いた。
「でも、あの…仕事あるなら俺…」
まだ昼を過ぎたばかりだけれど、夕方から仕事だというなら、遥希がいつまでもいたのでは邪魔になるだろう。
琉だって、少しもゆっくり出来ないし。
「全然邪魔じゃないよ。ハルちゃん、気にしすぎ」
「でも…」
「ハルちゃん、俺と一緒にいるの、イヤ?」
「えっ何で!?」
急に真面目な顔になった琉が、思い掛けないことを言うので、遥希はひどくビックリしてしまった。
だって、琉といられて夢みたいに幸せだとずっと思っていたのに(そりゃ、迷惑を掛けて、申し訳なくて、消え入りたい気持ちにはなったけれど)。
「いや…だってハルちゃん、何かっていうと、すぐに帰りたがるから」
「それは……だって琉、仕事がある、て言うから…。迷惑かな、て…」
それは本当に思っていること。
別に遥希は少しも慎み深い人間ではなくて、どちらかというと無鉄砲でやんちゃな性格をしているが、スーパーアイドルの琉のことはずっと前から大ファンで、だから迷惑を掛けたくないという気持ちが強くなる。
遥希だって、出来ればこの夢のような時間が、いつまでも続けばいいとは思っているけれど。
「ホント? 俺のこと、ウザくなったとか、そういんじゃなくて?」
「じゃ…じゃない、じゃないっ! そんなわけないっ!」
琉のこと、ウザいなんて思うわけない。
琉にそんなふうに勘違いされたくなかったのと、思った以上に琉が近くから顔を覗き込んできたのに慌てたので、遥希は声を大きくしてしまった。
「そっか、よかった」
おそらく遥希の態度は挙動不審だっただろうけど、琉はそれを気にすることなく、そう言って笑った。
その笑顔が眩しくて、遥希の胸はまた、キュンとしてしまったのだが。
「あ、そうだ。ハルちゃんがそんなに帰りたがるなら、俺がハルちゃんちまで送ってってあげよっかな」
「ぅ? ……? ??? …………うえぇっ!? わたたたっ! ギャッ、ごめんなさ…イダッ!」
琉の言った意味が分からなくて、しばらくは首を傾げていた遥希だったが、その言葉が脳内に行き渡った途端、驚きのあまり、声を張り上げて立ち上がった――――まではよかった。
考えなしに立ち上がったものだから、椅子に足を引っ掛けるわ、そのせいで椅子を引っ繰り返すわ、うるさくしてゴメンなさい! と頭を下げたときは大丈夫だったのに、椅子を元に戻そうとしたら、後頭部をテーブルにぶつけるわで、1人で勝手に大変な騒ぎとなってしまった。
「い、ぅ…」
「ちょっ、ハルちゃん! 大丈夫!?」
「うー…だい、じょー…ぶ…」
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「あぁ。夕方から、新曲の打ち合わせ」
「新曲出るの?」
「まだ時期は全然未定だけどね。たぶん今日、デモ聴けるんじゃないかな」
「そうなんだ…」
まだみんなには内緒ね? と、立てた人差し指を口元に当てる琉の仕草に胸をときめかせながらも、遥希はふと気が付いた。
「でも、あの…仕事あるなら俺…」
まだ昼を過ぎたばかりだけれど、夕方から仕事だというなら、遥希がいつまでもいたのでは邪魔になるだろう。
琉だって、少しもゆっくり出来ないし。
「全然邪魔じゃないよ。ハルちゃん、気にしすぎ」
「でも…」
「ハルちゃん、俺と一緒にいるの、イヤ?」
「えっ何で!?」
急に真面目な顔になった琉が、思い掛けないことを言うので、遥希はひどくビックリしてしまった。
だって、琉といられて夢みたいに幸せだとずっと思っていたのに(そりゃ、迷惑を掛けて、申し訳なくて、消え入りたい気持ちにはなったけれど)。
「いや…だってハルちゃん、何かっていうと、すぐに帰りたがるから」
「それは……だって琉、仕事がある、て言うから…。迷惑かな、て…」
それは本当に思っていること。
別に遥希は少しも慎み深い人間ではなくて、どちらかというと無鉄砲でやんちゃな性格をしているが、スーパーアイドルの琉のことはずっと前から大ファンで、だから迷惑を掛けたくないという気持ちが強くなる。
遥希だって、出来ればこの夢のような時間が、いつまでも続けばいいとは思っているけれど。
「ホント? 俺のこと、ウザくなったとか、そういんじゃなくて?」
「じゃ…じゃない、じゃないっ! そんなわけないっ!」
琉のこと、ウザいなんて思うわけない。
琉にそんなふうに勘違いされたくなかったのと、思った以上に琉が近くから顔を覗き込んできたのに慌てたので、遥希は声を大きくしてしまった。
「そっか、よかった」
おそらく遥希の態度は挙動不審だっただろうけど、琉はそれを気にすることなく、そう言って笑った。
その笑顔が眩しくて、遥希の胸はまた、キュンとしてしまったのだが。
「あ、そうだ。ハルちゃんがそんなに帰りたがるなら、俺がハルちゃんちまで送ってってあげよっかな」
「ぅ? ……? ??? …………うえぇっ!? わたたたっ! ギャッ、ごめんなさ…イダッ!」
琉の言った意味が分からなくて、しばらくは首を傾げていた遥希だったが、その言葉が脳内に行き渡った途端、驚きのあまり、声を張り上げて立ち上がった――――まではよかった。
考えなしに立ち上がったものだから、椅子に足を引っ掛けるわ、そのせいで椅子を引っ繰り返すわ、うるさくしてゴメンなさい! と頭を下げたときは大丈夫だったのに、椅子を元に戻そうとしたら、後頭部をテーブルにぶつけるわで、1人で勝手に大変な騒ぎとなってしまった。
「い、ぅ…」
「ちょっ、ハルちゃん! 大丈夫!?」
「うー…だい、じょー…ぶ…」
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けいったん ⇒ No title
琉と知り合っての この短期間に なんとまぁ~これだけの失態+トンチンカンな言葉の数々を!!
・:*ゞ(∇≦* )ガハッwwww
でもでも そんなハルちゃんに呆れも怒りもしない琉って、 琉って、
なんて 心優しき寛大な人なんでしょう!(○´ェ`○)ポョ
よ~く よ~く考えれば
ハルちゃんの長年お友達している ちーちゃんって 凄いなぁ~(。'-')(。,_,)ウンウン
ハルちゃんって 家族に居たら ちょっと・・・だけど、親戚だったら楽しいだろうな♪
(●´ω`●)ゞエヘヘ...byebye☆
・:*ゞ(∇≦* )ガハッwwww
でもでも そんなハルちゃんに呆れも怒りもしない琉って、 琉って、
なんて 心優しき寛大な人なんでしょう!(○´ェ`○)ポョ
よ~く よ~く考えれば
ハルちゃんの長年お友達している ちーちゃんって 凄いなぁ~(。'-')(。,_,)ウンウン
ハルちゃんって 家族に居たら ちょっと・・・だけど、親戚だったら楽しいだろうな♪
(●´ω`●)ゞエヘヘ...byebye☆
- |2011.11.14
- |Mon
- |11:51
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
ハルちゃん、とんちんかんにもほどがある…、バタバタだし…。
でも琉タンが寛大なのはともかく、よくちーちゃんも、ずっとお友だちでいますよね(しょっちゅうキレてそうですが…)。
確かにハルちゃんが家族だったら、毎日大変そうだけど、親戚くらいならね…!! (○´ェ`○)ポョ (←かわいいから使いたかった)
コメントありがとうございました!
でも琉タンが寛大なのはともかく、よくちーちゃんも、ずっとお友だちでいますよね(しょっちゅうキレてそうですが…)。
確かにハルちゃんが家族だったら、毎日大変そうだけど、親戚くらいならね…!! (○´ェ`○)ポョ (←かわいいから使いたかった)
コメントありがとうございました!
- |2011.11.15
- |Tue
- |07:09
- |URL
- |EDIT|