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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (58)
2011.11.12 Sat
「つかハルちゃん、お風呂もっとゆっくり入ってもよかったのに。俺が顔出したから、気ぃ遣って上がっちゃったんでしょ?」
「え、いや…」
「ゴメンね。30分も経ったのにハルちゃん上がって来ないから、もしかしてお風呂で寝ちゃったのかと思って」
「心配掛けて、スミマセン…。でもいつももっと長く入ってるから、大丈夫です」
遥希は家でも長風呂だが、眠いときは確かに危ないので、すぐに上がるようにしている。
でもあのバスルームの感じからして、琉はきっと、お風呂はすぐに上がるタイプなんだろう。そんな彼からしたら30分は、ちょっと長いかも。
「…てか、ハルちゃん」
「はい?」
琉がオムレツをテーブルに出したところで、食パンがトースターから飛び出した。
何か実家にいたころを思い出す…と遥希が和んでいたら、サラダを取りに行った琉が振り返った。
「ハルちゃん、何で敬語?」
「え?」
盛り付けたサラダを持って来た琉が首を傾げているが、首を傾げたいのは遥希のほうだ。
なぜ敬語なのかと言われても、遥希は会ったときからずっと、琉には敬語を使っているし、いつも勝手に琉と呼んでいても、琉本人には『水落さん』と呼んでいるのに。
「いや…だって昨日は普通に喋ってくれたじゃん。それに琉て言ってくれた…。なのに何で一晩経ったら、元に戻っちゃうの? 寂しい」
「え」
もう2枚パン焼いて? と言われ、再び食パンをトースターにセットしようとしていた遥希は、その一言にピタリと手を止めた。
「…え?」
食パンを持ったままフリーズしてしまった遥希は、ゆっくりと顔だけ琉のほうに向けた。
琉は『寂しい』の言葉どおり、本当に少し寂しそうな、残念そうな顔をしている。
「えと…俺…」
「ん? ハルちゃん、どうしたの?」
ガーンとなって動けずにいる遥希の手から、琉は食パンを勝手に受け取って、トースターに入れた。
(『どうしたの?』じゃないしーーー!!!)
本当にもう、酔った勢いで一体何をやっているんだろう。
千尋から、外でお酒を飲むとき気を付けたほうがいいよ、と言われていたわけが、ようやく分かった。琉にタメ口になっちゃうし、寝ちゃうし、もう最悪っ!
ちなみに千尋が気を付けろと言っているのは、遥希の酒癖というよりは、酔っ払うと完全に無防備になってしまうからなのだが、それは遥希の知らないところだ。
「ハルちゃん、昨日みたいに『琉』て呼んでよ。普通に喋って?」
「あ…ぅ…」
ねだるように見つめられ、遥希の頬が熱くなっていく。
だってこんな顔、テレビ画面越しのドラマでしか、見たことがない。ファンだったら、遥希でなくたって、絶対に赤くなる。
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「え、いや…」
「ゴメンね。30分も経ったのにハルちゃん上がって来ないから、もしかしてお風呂で寝ちゃったのかと思って」
「心配掛けて、スミマセン…。でもいつももっと長く入ってるから、大丈夫です」
遥希は家でも長風呂だが、眠いときは確かに危ないので、すぐに上がるようにしている。
でもあのバスルームの感じからして、琉はきっと、お風呂はすぐに上がるタイプなんだろう。そんな彼からしたら30分は、ちょっと長いかも。
「…てか、ハルちゃん」
「はい?」
琉がオムレツをテーブルに出したところで、食パンがトースターから飛び出した。
何か実家にいたころを思い出す…と遥希が和んでいたら、サラダを取りに行った琉が振り返った。
「ハルちゃん、何で敬語?」
「え?」
盛り付けたサラダを持って来た琉が首を傾げているが、首を傾げたいのは遥希のほうだ。
なぜ敬語なのかと言われても、遥希は会ったときからずっと、琉には敬語を使っているし、いつも勝手に琉と呼んでいても、琉本人には『水落さん』と呼んでいるのに。
「いや…だって昨日は普通に喋ってくれたじゃん。それに琉て言ってくれた…。なのに何で一晩経ったら、元に戻っちゃうの? 寂しい」
「え」
もう2枚パン焼いて? と言われ、再び食パンをトースターにセットしようとしていた遥希は、その一言にピタリと手を止めた。
「…え?」
食パンを持ったままフリーズしてしまった遥希は、ゆっくりと顔だけ琉のほうに向けた。
琉は『寂しい』の言葉どおり、本当に少し寂しそうな、残念そうな顔をしている。
「えと…俺…」
「ん? ハルちゃん、どうしたの?」
ガーンとなって動けずにいる遥希の手から、琉は食パンを勝手に受け取って、トースターに入れた。
(『どうしたの?』じゃないしーーー!!!)
本当にもう、酔った勢いで一体何をやっているんだろう。
千尋から、外でお酒を飲むとき気を付けたほうがいいよ、と言われていたわけが、ようやく分かった。琉にタメ口になっちゃうし、寝ちゃうし、もう最悪っ!
ちなみに千尋が気を付けろと言っているのは、遥希の酒癖というよりは、酔っ払うと完全に無防備になってしまうからなのだが、それは遥希の知らないところだ。
「ハルちゃん、昨日みたいに『琉』て呼んでよ。普通に喋って?」
「あ…ぅ…」
ねだるように見つめられ、遥希の頬が熱くなっていく。
だってこんな顔、テレビ画面越しのドラマでしか、見たことがない。ファンだったら、遥希でなくたって、絶対に赤くなる。
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けいったん ⇒ No title
画面越しに 憧れ見てるカッコイイ”芸能人”が!
画面越しに 見惚れてるキラキラな”スマイル”を!
ハルちゃんの前で これでもか!と、惜しげもなく振り撒いてくれてるんだもんね~♪
しかも 優しい声で甘い言葉を~~!.+:。(〃ω〃)゚.+:。 キャァ♪
いいぞ~琉♪
この勢いで ガンガン押して押して押しまくって下され!( ̄^ ̄ゞ ケイレイ!!
何しろ ”ハルちゃん”なので・・・(笑)
( *  ̄)ポッ...琉と呼んでよ~♡:*.;".*・;・^;・:ヽ(*^▽^*)ノ:・;^・;・*.";.*: ...byebye☆
画面越しに 見惚れてるキラキラな”スマイル”を!
ハルちゃんの前で これでもか!と、惜しげもなく振り撒いてくれてるんだもんね~♪
しかも 優しい声で甘い言葉を~~!.+:。(〃ω〃)゚.+:。 キャァ♪
いいぞ~琉♪
この勢いで ガンガン押して押して押しまくって下され!( ̄^ ̄ゞ ケイレイ!!
何しろ ”ハルちゃん”なので・・・(笑)
( *  ̄)ポッ...琉と呼んでよ~♡:*.;".*・;・^;・:ヽ(*^▽^*)ノ:・;^・;・*.";.*: ...byebye☆
- |2011.11.12
- |Sat
- |11:33
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
琉タン本人は、まったくの無意識に振る舞ってるんですが、ハルちゃんにしたら、顔が赤くなるくらいじゃ済まないですよね~。
こんな飛び切りのスマイル、プライベートで見せる相手はハルちゃんくらいだろうに、でも当の本人は、分かってるんだか分かってないんだか…。
琉タンがガンガン押しまくったら、ハルちゃん、何とか気付いてくれるんでしょうか(^_^;)
コメントありがとうございました!
こんな飛び切りのスマイル、プライベートで見せる相手はハルちゃんくらいだろうに、でも当の本人は、分かってるんだか分かってないんだか…。
琉タンがガンガン押しまくったら、ハルちゃん、何とか気付いてくれるんでしょうか(^_^;)
コメントありがとうございました!
- |2011.11.12
- |Sat
- |22:40
- |URL
- |EDIT|