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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (52)
2011.11.06 Sun
「ハルちゃん? どうしたの? 大丈夫?」
「………………」
琉が、遥希の目の前で手を振っているけれど、それでも遥希は、正気を取り戻すことが出来なかった。
それはそうだ。
だって遥希は、酔っ払って寝てしまった挙句、琉に連れて帰ってもらったのだ。変なことなんて何もしなかった…なんてとんでもない、しっかりバッチリ迷惑を掛けていた。
「ゴゴゴゴゴゴゴメンなさいっっ!!!」
ガーン…と、しばらく放心状態だった遥希は、ようやく自分を取り戻すと、慌てて琉から離れて土下座をした。
こんなことで許してはもらえないかもだけれど、でも謝らないわけにはいかない。
(わーん、俺のバカ! バカバカバカバカーーー!!! もう絶対お酒飲まない~~~~!!)
やはり友人の言葉は、素直に従っておくものだ。
それをこんな形で、身を以って実感するなんて――――。
「ちょちょちょっハルちゃん、頭上げてよ!」
猛省中の遥希の肩を押さえて、琉が遥希の土下座をやめさせた。
琉が起きてからの遥希は、悲鳴を上げてベッドから落ちたかと思ったら、ポカンと口を空けて愕然とした次の瞬間、すごい勢いで土下座なんてするから。
「何、どうしたの、ハルちゃん。え、何? 何で謝んの?」
「だって…」
何てことをしてしまったんだとパニックに陥る遥希は、すでに涙目だ。
泣いても時は戻らないけれど、でも泣きたい。
酔っ払って迷惑を掛けたくないのは、琉だけでなく、友人たちすべてに対してなんだけれど、でも、選りにも選って、琉にまでそんなことをしてしまうなんて…。
「ゴメンなさい…迷惑掛けて…」
「迷惑? 何が? 俺、別に何も迷惑掛けられてないけど」
「でも水落さん、俺、酔っ払って寝ちゃったの、ここまで連れて来てくれたんですよね…?」
酔っ払いの介抱ほど面倒くさいものはない、ということを、遥希もよく知っている(時々だが遥希も、酔った友人の面倒を見てあげることがあるから)。
そんな遥希を、わざわざ家まで連れて来てくれるなんて、迷惑でないはずがないのに。
…いや、ちょっと待て。
そもそも遥希が琉に対して掛けた迷惑は、それだけなのか?
ご飯を食べている間とか、ここまで来る道中とか、本当に何もしなかった?
大体、遥希は今、昨日と違う服を着ているけれど、酔っ払って寝ていたということは、きっと琉が着替えさせてくれたわけで……それだけで迷惑千万だ。
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「………………」
琉が、遥希の目の前で手を振っているけれど、それでも遥希は、正気を取り戻すことが出来なかった。
それはそうだ。
だって遥希は、酔っ払って寝てしまった挙句、琉に連れて帰ってもらったのだ。変なことなんて何もしなかった…なんてとんでもない、しっかりバッチリ迷惑を掛けていた。
「ゴゴゴゴゴゴゴメンなさいっっ!!!」
ガーン…と、しばらく放心状態だった遥希は、ようやく自分を取り戻すと、慌てて琉から離れて土下座をした。
こんなことで許してはもらえないかもだけれど、でも謝らないわけにはいかない。
(わーん、俺のバカ! バカバカバカバカーーー!!! もう絶対お酒飲まない~~~~!!)
やはり友人の言葉は、素直に従っておくものだ。
それをこんな形で、身を以って実感するなんて――――。
「ちょちょちょっハルちゃん、頭上げてよ!」
猛省中の遥希の肩を押さえて、琉が遥希の土下座をやめさせた。
琉が起きてからの遥希は、悲鳴を上げてベッドから落ちたかと思ったら、ポカンと口を空けて愕然とした次の瞬間、すごい勢いで土下座なんてするから。
「何、どうしたの、ハルちゃん。え、何? 何で謝んの?」
「だって…」
何てことをしてしまったんだとパニックに陥る遥希は、すでに涙目だ。
泣いても時は戻らないけれど、でも泣きたい。
酔っ払って迷惑を掛けたくないのは、琉だけでなく、友人たちすべてに対してなんだけれど、でも、選りにも選って、琉にまでそんなことをしてしまうなんて…。
「ゴメンなさい…迷惑掛けて…」
「迷惑? 何が? 俺、別に何も迷惑掛けられてないけど」
「でも水落さん、俺、酔っ払って寝ちゃったの、ここまで連れて来てくれたんですよね…?」
酔っ払いの介抱ほど面倒くさいものはない、ということを、遥希もよく知っている(時々だが遥希も、酔った友人の面倒を見てあげることがあるから)。
そんな遥希を、わざわざ家まで連れて来てくれるなんて、迷惑でないはずがないのに。
…いや、ちょっと待て。
そもそも遥希が琉に対して掛けた迷惑は、それだけなのか?
ご飯を食べている間とか、ここまで来る道中とか、本当に何もしなかった?
大体、遥希は今、昨日と違う服を着ているけれど、酔っ払って寝ていたということは、きっと琉が着替えさせてくれたわけで……それだけで迷惑千万だ。
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