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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (30)
2011.10.15 Sat
haruki
「…はい?」
バイトまでの時間、千尋を家に呼んで、遥希が今までのことを話して聞かせた末に、千尋の口から出たのは、たったそれだけの言葉だった。
「え、ちーちゃん、話聞いてた?」
「聞いてたよ。え、で、何? FATEの琉がどうしたって?」
「だからー、アドレス教えてもらったけど、どうしようって!」
「………………。あのさぁハルちゃん。いくらFATEのファンで、琉のこと大好きだからって、そんな妄想…」
「妄想じゃない!!」
心底呆れた表情で言って来る千尋に、遥希は声を張り上げた。
今まで散々説明してやったというのに、この期に及んで妄想扱いなんて!
「だって…。バイトの帰りに琉に似た人にぶつかって、その拍子にお互いのケータイ間違えて持って来ちゃって、次の日にそれ取りに行ったら本物の琉がいて、ご飯ご馳走になったうえにメアドも交換したって……今どきマンガでもそんなのなくない?」
「グ…」
千尋に、ご丁寧に一から説明するように言われ、遥希は言葉を詰まらせた。
確かにこんなの、一昔前の少女マンガのようだとは、遥希だって思う。もし遥希が千尋の立場で、こんな話を聞かされても、絶対に信じない。
けれどこれは、遥希自身の身に降り掛かった現実だ。
大ファンの琉をたまたま見掛けたとか、運よく話が出来ちゃった! とか、そんなレベルではなく、琉とメールアドレスまで交換してしまったのだ。
こんなこと、きっと他の誰かに話したらマズイのだろうけど、とても1人では抱えておけなくて、散々悩んだ末に千尋に相談したのに、この反応…。
相談する相手、間違えた?
「あーもう、そんな顔しない! だって話が突拍子なさ過ぎて……そんなの普通、いきなり信じないでしょ?」
「でもホントだもん…」
「分かった、分かった。ハルちゃんがそんな嘘つくような子じゃないの、知ってる」
大きく溜め息をついて、千尋は途中で買ってきたアイスココアをコクコク飲んだ。
「で、だから何なの?」
「は?」
一息ついて、千尋はようやく落ち着いたのか、いつもの千尋らしい口調で遥希に尋ねて来た。
だから何、と言われても、今までに説明したとおりなのだが。
「水落琉からメアド教えてもらって、『またメールしてね』とか言われて、それの何が困んの?」
「え、だって」
「水落のこと、ずっとファンだったんでしょ? 好きだったんでしょ? アドレス教えてもらって、ラッキー! これからもっと琉と仲良くなれる! て、悩むとこないじゃん」
千尋は事もなげにそう言ってのけるが、それがずっと遥希を悩ませているのだ。
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「…はい?」
バイトまでの時間、千尋を家に呼んで、遥希が今までのことを話して聞かせた末に、千尋の口から出たのは、たったそれだけの言葉だった。
「え、ちーちゃん、話聞いてた?」
「聞いてたよ。え、で、何? FATEの琉がどうしたって?」
「だからー、アドレス教えてもらったけど、どうしようって!」
「………………。あのさぁハルちゃん。いくらFATEのファンで、琉のこと大好きだからって、そんな妄想…」
「妄想じゃない!!」
心底呆れた表情で言って来る千尋に、遥希は声を張り上げた。
今まで散々説明してやったというのに、この期に及んで妄想扱いなんて!
「だって…。バイトの帰りに琉に似た人にぶつかって、その拍子にお互いのケータイ間違えて持って来ちゃって、次の日にそれ取りに行ったら本物の琉がいて、ご飯ご馳走になったうえにメアドも交換したって……今どきマンガでもそんなのなくない?」
「グ…」
千尋に、ご丁寧に一から説明するように言われ、遥希は言葉を詰まらせた。
確かにこんなの、一昔前の少女マンガのようだとは、遥希だって思う。もし遥希が千尋の立場で、こんな話を聞かされても、絶対に信じない。
けれどこれは、遥希自身の身に降り掛かった現実だ。
大ファンの琉をたまたま見掛けたとか、運よく話が出来ちゃった! とか、そんなレベルではなく、琉とメールアドレスまで交換してしまったのだ。
こんなこと、きっと他の誰かに話したらマズイのだろうけど、とても1人では抱えておけなくて、散々悩んだ末に千尋に相談したのに、この反応…。
相談する相手、間違えた?
「あーもう、そんな顔しない! だって話が突拍子なさ過ぎて……そんなの普通、いきなり信じないでしょ?」
「でもホントだもん…」
「分かった、分かった。ハルちゃんがそんな嘘つくような子じゃないの、知ってる」
大きく溜め息をついて、千尋は途中で買ってきたアイスココアをコクコク飲んだ。
「で、だから何なの?」
「は?」
一息ついて、千尋はようやく落ち着いたのか、いつもの千尋らしい口調で遥希に尋ねて来た。
だから何、と言われても、今までに説明したとおりなのだが。
「水落琉からメアド教えてもらって、『またメールしてね』とか言われて、それの何が困んの?」
「え、だって」
「水落のこと、ずっとファンだったんでしょ? 好きだったんでしょ? アドレス教えてもらって、ラッキー! これからもっと琉と仲良くなれる! て、悩むとこないじゃん」
千尋は事もなげにそう言ってのけるが、それがずっと遥希を悩ませているのだ。
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COMMENT-FORM
けいったん ⇒ No title
さすが、ちーちゃん!
ズバッ&バッサリとな答えを♪・:*ゞ(∇≦* )ガハッ
そうだ!そうだよ!(←このフレーズ以前も書いた記憶が・・・)
ちーちゃんの言うとおり~~!
何が、困るのよ~こんなチャンスを~~(o´∀`艸)ネェッ♪
好き過ぎる琉と会って まだテンパってるのは分かるけど。。。(笑)
さっさと メールでも電話でもしちゃいなさい!
゚。・:★'。・(*´ω`人)。oO(メール[\/]待ってマス♪) .゚・:*:・゚☆...byebye☆
ズバッ&バッサリとな答えを♪・:*ゞ(∇≦* )ガハッ
そうだ!そうだよ!(←このフレーズ以前も書いた記憶が・・・)
ちーちゃんの言うとおり~~!
何が、困るのよ~こんなチャンスを~~(o´∀`艸)ネェッ♪
好き過ぎる琉と会って まだテンパってるのは分かるけど。。。(笑)
さっさと メールでも電話でもしちゃいなさい!
゚。・:★'。・(*´ω`人)。oO(メール[\/]待ってマス♪) .゚・:*:・゚☆...byebye☆
- |2011.10.15
- |Sat
- |10:54
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
ぐずぐずしているハルちゃんに、ちーちゃんからの冷静な一撃(笑)
周りの人から見たら、このチャンスを逃がすな~! グズグズするな~! て感じなんでしょうが、ハルちゃん本人は大慌てです(^^ゞ
けいったんさんの激励で、ハルちゃん、少しはがんばれるでしょうか!?
コメントありがとうございました!
周りの人から見たら、このチャンスを逃がすな~! グズグズするな~! て感じなんでしょうが、ハルちゃん本人は大慌てです(^^ゞ
けいったんさんの激励で、ハルちゃん、少しはがんばれるでしょうか!?
コメントありがとうございました!
- |2011.10.15
- |Sat
- |22:11
- |URL
- |EDIT|