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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (3)
2011.09.18 Sun
「何で!? お願いっ。聞いてよぉ!」
「ヤダよ。前行ったとき、お店、女子高生ばっかだったじゃん。男2人で行って、超恥ずかしかったんだから!」
以前、遥希にたぶらかされて連れて行かされたアイドルショップは、主に女子高生を中心に、100%女の子だけの店内だった。
そこに男の2人連れが行って、男性アイドルの写真を買うのである。とんだ羞恥プレイだ。
「大丈夫、大丈夫。恥ずかしいのは一瞬だから」
「ハルちゃんだって、恥ずかしいの認めてんじゃん!」
「恥ずかしくないよっ」
「なら1人で行きなよ」
「ウグッ…」
千尋に尤もなことを返されて、遥希はとうとう言葉を詰まらせた。
確かにアイドルショップに行ったときは、店内にいたお客さんにも、店員さんにも変な目で見られていたことは、遥希も自覚している。
でも。
そうだとしても。
「欲しいのっ、琉の写真!」
欲しい欲しい欲しい~! と駄々を捏ねてみても、千尋は「知らないよ」と冷たい。
「ここ奢ってあげんのにぃ~、ちーちゃんズルイ」
「…………、…なら自分で払うもん」
「やぁ~」
千尋は奢られるつもりで来たけれど、会計はまだこれからだ。余計な出費にはなるが、自分で金さえ払ってしまえば、遥希に恩を売られることもない。
そう思って千尋が会計伝票に手を伸ばせば、それより先に遥希がサッとそれを取り上げた。
「ハルちゃん!」
「ちーちゃん、お願い~!」
「…………」
このままでは、本気で土下座でもしかねないほどの遥希に、千尋はもう返す言葉をなくしてしまった。
「分ぁ~かったよっ。今回だけだからねっ、これ行ったら、もう絶対に2度と行かないからねっ!」
「ヤッター!」
千尋のOKの条件をきちんと聞いていたのかいないのか、遥希は千尋が一緒に行ってくれると聞いて、両手を上げて喜んだ。
ようやく遥希から解放された千尋は、安堵と苛立ちの混じった溜め息をつく。
やっぱり、遥希からの電話を受けたとき、最初からはっきり断っておけばよかったと、千尋は今さらながらに後悔するのだった。
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「ヤダよ。前行ったとき、お店、女子高生ばっかだったじゃん。男2人で行って、超恥ずかしかったんだから!」
以前、遥希にたぶらかされて連れて行かされたアイドルショップは、主に女子高生を中心に、100%女の子だけの店内だった。
そこに男の2人連れが行って、男性アイドルの写真を買うのである。とんだ羞恥プレイだ。
「大丈夫、大丈夫。恥ずかしいのは一瞬だから」
「ハルちゃんだって、恥ずかしいの認めてんじゃん!」
「恥ずかしくないよっ」
「なら1人で行きなよ」
「ウグッ…」
千尋に尤もなことを返されて、遥希はとうとう言葉を詰まらせた。
確かにアイドルショップに行ったときは、店内にいたお客さんにも、店員さんにも変な目で見られていたことは、遥希も自覚している。
でも。
そうだとしても。
「欲しいのっ、琉の写真!」
欲しい欲しい欲しい~! と駄々を捏ねてみても、千尋は「知らないよ」と冷たい。
「ここ奢ってあげんのにぃ~、ちーちゃんズルイ」
「…………、…なら自分で払うもん」
「やぁ~」
千尋は奢られるつもりで来たけれど、会計はまだこれからだ。余計な出費にはなるが、自分で金さえ払ってしまえば、遥希に恩を売られることもない。
そう思って千尋が会計伝票に手を伸ばせば、それより先に遥希がサッとそれを取り上げた。
「ハルちゃん!」
「ちーちゃん、お願い~!」
「…………」
このままでは、本気で土下座でもしかねないほどの遥希に、千尋はもう返す言葉をなくしてしまった。
「分ぁ~かったよっ。今回だけだからねっ、これ行ったら、もう絶対に2度と行かないからねっ!」
「ヤッター!」
千尋のOKの条件をきちんと聞いていたのかいないのか、遥希は千尋が一緒に行ってくれると聞いて、両手を上げて喜んだ。
ようやく遥希から解放された千尋は、安堵と苛立ちの混じった溜め息をつく。
やっぱり、遥希からの電話を受けたとき、最初からはっきり断っておけばよかったと、千尋は今さらながらに後悔するのだった。
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