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楽園にガラスの靴 (38)
2011.08.19 Fri
「会社に入ったんでもない子、パーティーに連れてきて、何で一緒にご飯食べるの?」
「そうよー」
「仁もミヤも、あの子のことばっか構ってて、つまんないー」
いや、ちょっと待て。
ミヤは、(構ってほしくないのに)直央くんのこと構いっ放しだけど(ムカつく!)、俺は全然構えてねぇから! ホントは俺が一番構いたいのに!
つか、マジで直央くん、どこ行った!?
あぁ~もう、何で俺、こんなトコで足止めされてんだ!?
「大体、ちょっと雰囲気浮いてたよね、あの子」
「うんー」
「会社入り立ての新人さんならまだしも、あれはちょっとねー」
「スーツだって、完全にお仕着せだしー」
俺が、直央くんどこだー!? て焦ってるうちに、女の子たちはお喋りに夢中になる。つか、女の子が4人も5人も集まれば、場所がどこであれ、話の流れはそうなるのね。
人の悪口とゴシップは、女の子が大好きな話のネタだけど、ここはパーティー会場なんだから、もうちょっと慎んだらどうなんでしょうかね、お嬢様方。
大体、俺の連れだっつってんのに、その俺を前にして、よくそんなに悪口言いたい放題が出来るよ。
「悪ぃんだけど、そういう話は、せめて俺のいねぇトコでやってくんねぇ?」
お仕事モードの(主に言い訳がましい債務者にビシッと言うときの)顔で言ってやれば、女の子たちはハッとして、一瞬にして黙り込んだ。
分かってても、男は女の子のこういう一面は出来れば見たくないんだから、もうちょっと気を遣ってよ。
「あのさ、俺も自分の連れ、そこまで悪く言われて、平気でいられるほど鈍感じゃねぇんだわ」
「ぁ…そういうつもりじゃ…」
じゃあ、何のつもり? なんて聞く気にもなれない。
もうその口から、口紅とグロスでテカテカの、何なのその唇、人間として、みたいな口から何か発せられるのを、聞きたくはなかった。
「今日はもうお前らに付き合える気分じゃねぇわ。じゃあな」
「ちょっ、仁、」
「ゴメンなさい、そういうんじゃ…」
呼び止められたけど、振り返る気にもなれなくて、さっさとその場を立ち去る。
そういえばミヤもいたんだっけ、でも気に掛けてやれるだけの余裕はなくて、早く離れたくて、足を速める。
最悪の気分。
早く直央くんに会って、癒されたい。
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「そうよー」
「仁もミヤも、あの子のことばっか構ってて、つまんないー」
いや、ちょっと待て。
ミヤは、(構ってほしくないのに)直央くんのこと構いっ放しだけど(ムカつく!)、俺は全然構えてねぇから! ホントは俺が一番構いたいのに!
つか、マジで直央くん、どこ行った!?
あぁ~もう、何で俺、こんなトコで足止めされてんだ!?
「大体、ちょっと雰囲気浮いてたよね、あの子」
「うんー」
「会社入り立ての新人さんならまだしも、あれはちょっとねー」
「スーツだって、完全にお仕着せだしー」
俺が、直央くんどこだー!? て焦ってるうちに、女の子たちはお喋りに夢中になる。つか、女の子が4人も5人も集まれば、場所がどこであれ、話の流れはそうなるのね。
人の悪口とゴシップは、女の子が大好きな話のネタだけど、ここはパーティー会場なんだから、もうちょっと慎んだらどうなんでしょうかね、お嬢様方。
大体、俺の連れだっつってんのに、その俺を前にして、よくそんなに悪口言いたい放題が出来るよ。
「悪ぃんだけど、そういう話は、せめて俺のいねぇトコでやってくんねぇ?」
お仕事モードの(主に言い訳がましい債務者にビシッと言うときの)顔で言ってやれば、女の子たちはハッとして、一瞬にして黙り込んだ。
分かってても、男は女の子のこういう一面は出来れば見たくないんだから、もうちょっと気を遣ってよ。
「あのさ、俺も自分の連れ、そこまで悪く言われて、平気でいられるほど鈍感じゃねぇんだわ」
「ぁ…そういうつもりじゃ…」
じゃあ、何のつもり? なんて聞く気にもなれない。
もうその口から、口紅とグロスでテカテカの、何なのその唇、人間として、みたいな口から何か発せられるのを、聞きたくはなかった。
「今日はもうお前らに付き合える気分じゃねぇわ。じゃあな」
「ちょっ、仁、」
「ゴメンなさい、そういうんじゃ…」
呼び止められたけど、振り返る気にもなれなくて、さっさとその場を立ち去る。
そういえばミヤもいたんだっけ、でも気に掛けてやれるだけの余裕はなくて、早く離れたくて、足を速める。
最悪の気分。
早く直央くんに会って、癒されたい。
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ちよ ⇒ 直央くんへまっしぐら。
徳永さん、よくぞ言った!ようやく取り巻きから脱出ですね。
イソゲ~ε=┏( ・_・)┛イソゲ~
あぁ…、直央くんにも聞いて欲しいよ。徳永さんのこの想い。
ミヤさんに恋人宣言じゃなくって、直央くんにきちんと宣言して~
イソゲ~ε=┏( ・_・)┛イソゲ~
あぁ…、直央くんにも聞いて欲しいよ。徳永さんのこの想い。
ミヤさんに恋人宣言じゃなくって、直央くんにきちんと宣言して~
- |2011.08.19
- |Fri
- |09:53
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >ちよさん
女の子大好きな私としては、嫌な女を書くのに大変苦労した章なんですが(汗)、徳永さん、ようやく脱出です~。
確かにちよさんのおっしゃるとおり、徳永さん、この思いをしっかり直央くんに伝えろよ、て感じですよね(^_^;)
ミヤさんに宣言してる場合じゃないって!
徳永さん、間に合いますでしょうか、お楽しみにです!
コメントありがとうございました!
確かにちよさんのおっしゃるとおり、徳永さん、この思いをしっかり直央くんに伝えろよ、て感じですよね(^_^;)
ミヤさんに宣言してる場合じゃないって!
徳永さん、間に合いますでしょうか、お楽しみにです!
コメントありがとうございました!
- |2011.08.19
- |Fri
- |23:18
- |URL
- |EDIT|