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楽園にガラスの靴 (36)
2011.08.17 Wed
「ねぇ仁、今日どうしたのー? 全然来てくんないから、つまんなかったー」
「いや、挨拶回りとか、いろいろ長引いちゃって」
甘ったるい声を出して、計算尽くの視線で見つめてくる女の子に、適当な理由を言っておく。
もちろん、挨拶回りが長引いたとか、そんなのは嘘。ここは確実に外せない、てトコだけは押さえたけど、挨拶回りなんてロクにしてない。
それどころじゃない。
「ミヤも~?」
「そう」
ミヤはずっと直央くんにちょっかい出してたんだから、そんなわけないのに、話を振られたミヤは、笑顔であっさりそう答えてる。
作り笑いは苦手だなんて、昔はよく言ってたのに。
「仁、今日のスーツ、カッコい~。新作?」
「あぁ、うん」
別の女の子にそう言われ、若干上の空だった俺は、慌てて返事をした。
こないだ、直央くんのスーツ作ったついでに、俺も自分のを新調したんだけど……よく見てんだね。ホント、気が抜けない。
「ていうか、仁、何で最近、夜遊び来ないの~? ミヤに聞いても知らないって言うし~」
スーツの裾を引っ張られて、たった今、いいスーツだって褒めてくれたんだから、そんなことすんなよ、て軽くイラッとくる。
あぁ~もうダメだ。
いつもだったら、女の子にはもっと優しく出来るのに、今日は全然そんな気になれない。
「仁~?」
「え? あぁ、うん。今忙しくて」
分かりやすい媚びる仕草に、適当に返事をする。
だからー、婚活なら他でやれっつの。
「仕事、忙しいの~? 仁、相変わらず、取り立て屋さんしてんの?」
「してるよ」
「嫌じゃないの? 取り立てなんて、何か怖くない?」
「別に平気」
まぁ、社長自ら取り立て業務してるなんて、よっぽど小さな会社でもなければ、あんまりあることではないと思うけど、取り立てなんて、別に怖くもなければ、嫌でもない。
女の子ウケは、あんまりしなそうだけど。
てか、忙しいのは、何も仕事のせいなんかじゃない。
ちゃんと法律を守って、深夜の取り立てなんか絶対しないし、残業代がかさんで桜子お姉さんを困らせないよう、5時半にはさっさと帰るようにしてるし。
なぜなら、早く家に帰って、直央くんに会いたいから。
そう、夜は直央くんと一緒にいたいから、夜遊びなんかしてる暇ないの!
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「いや、挨拶回りとか、いろいろ長引いちゃって」
甘ったるい声を出して、計算尽くの視線で見つめてくる女の子に、適当な理由を言っておく。
もちろん、挨拶回りが長引いたとか、そんなのは嘘。ここは確実に外せない、てトコだけは押さえたけど、挨拶回りなんてロクにしてない。
それどころじゃない。
「ミヤも~?」
「そう」
ミヤはずっと直央くんにちょっかい出してたんだから、そんなわけないのに、話を振られたミヤは、笑顔であっさりそう答えてる。
作り笑いは苦手だなんて、昔はよく言ってたのに。
「仁、今日のスーツ、カッコい~。新作?」
「あぁ、うん」
別の女の子にそう言われ、若干上の空だった俺は、慌てて返事をした。
こないだ、直央くんのスーツ作ったついでに、俺も自分のを新調したんだけど……よく見てんだね。ホント、気が抜けない。
「ていうか、仁、何で最近、夜遊び来ないの~? ミヤに聞いても知らないって言うし~」
スーツの裾を引っ張られて、たった今、いいスーツだって褒めてくれたんだから、そんなことすんなよ、て軽くイラッとくる。
あぁ~もうダメだ。
いつもだったら、女の子にはもっと優しく出来るのに、今日は全然そんな気になれない。
「仁~?」
「え? あぁ、うん。今忙しくて」
分かりやすい媚びる仕草に、適当に返事をする。
だからー、婚活なら他でやれっつの。
「仕事、忙しいの~? 仁、相変わらず、取り立て屋さんしてんの?」
「してるよ」
「嫌じゃないの? 取り立てなんて、何か怖くない?」
「別に平気」
まぁ、社長自ら取り立て業務してるなんて、よっぽど小さな会社でもなければ、あんまりあることではないと思うけど、取り立てなんて、別に怖くもなければ、嫌でもない。
女の子ウケは、あんまりしなそうだけど。
てか、忙しいのは、何も仕事のせいなんかじゃない。
ちゃんと法律を守って、深夜の取り立てなんか絶対しないし、残業代がかさんで桜子お姉さんを困らせないよう、5時半にはさっさと帰るようにしてるし。
なぜなら、早く家に帰って、直央くんに会いたいから。
そう、夜は直央くんと一緒にいたいから、夜遊びなんかしてる暇ないの!
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