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pray (3)
2008.05.11 Sun
食事を終えた遥斗は、急いで真琴に電話を掛けた。きっと傷ついて、1人で拗ねているに違いない。いや、悪くしたら泣いているかも…。
本当は電話よりも先に会いに行きたかったけれど、すでに日付も変わった時刻。
1人暮らしの自分ならまだしも、家族と同居している真琴の家に行くのは憚られて、先に携帯電話を手にした。
もしかしたら出てくれないかも……という遥斗の不安とは裏腹に、1コールで電話は繋がった。
「あ、もしもし、マコ!? あの、」
『……謝るつもりで掛けてきたの? それともこれからご飯食べに行くの?』
強気な口調とは裏腹に、声には涙が混じっていて、遥斗の胸が痛む。
「……謝ろうと…」
『…』
「ゴメン、マコ」
『……仕事…遅れるなら、電話ぐらいしてくれればいいのに…』
「ゴメン」
『俺、ずっと待ってたのに。仕事、押すとは思ってたけど…でも、終わったらすぐ来てくれると思った』
「ゴメン、どうしても断れなくて…」
どうしようもない自分の言い訳に、遥斗は自身に腹が立ってくる。
恋人同士とはいっても、互いに忙しくて一緒にいられない日が続いていたから、真琴が今日の夜をとても楽しみにしていたことも分かっていたのに。
『無理なら最初から約束なんかしないでよっ…』
「そうじゃない、ホントに会いたかったんだ!」
『でも無理だったじゃん!』
そう声を荒げた後、真琴は大きくしゃくり上げて。
必死に涙を堪えているのが分かる。
「だからそれは仕事で…」
『俺はどうでも良かったの?』
「そうじゃない、何でそんなこと言うんだよ!」
『だってそうじゃん! どうでもいいから全然連絡もしないで、そんで俺のことほっといてご飯食べに行ったんでしょ!?』
「だから仕事でしょうがなかったんだって!」
逆ギレなんて、最低だ。
心の中の冷静な自分がそう言っているのに、遥斗はそれに耳を傾けようともせずに、声を荒げた。
真琴なら仕事のことだって分かってくれると、どこかで甘えていたのかもしれない。
『もういいよっ! はーちゃんのバカ!!』
「もういいって、何だよ! 話をっ…」
分かってもらえないもどかしさに、遥斗もつい声を大きくしてしまう。
『もう知らない!』
「ちょっ…」
慌てる遥斗をよそに、ブチッと電話が切れる。
その後、何度掛け直しても電話は繋がらなくて
「はぁ~…」
謝るつもりだったのに、結局真琴を余計に怒らせて、挙げ句の果てに着信まで拒否されて。
遥斗は深い溜め息をついて、項垂れた。
本当は電話よりも先に会いに行きたかったけれど、すでに日付も変わった時刻。
1人暮らしの自分ならまだしも、家族と同居している真琴の家に行くのは憚られて、先に携帯電話を手にした。
もしかしたら出てくれないかも……という遥斗の不安とは裏腹に、1コールで電話は繋がった。
「あ、もしもし、マコ!? あの、」
『……謝るつもりで掛けてきたの? それともこれからご飯食べに行くの?』
強気な口調とは裏腹に、声には涙が混じっていて、遥斗の胸が痛む。
「……謝ろうと…」
『…』
「ゴメン、マコ」
『……仕事…遅れるなら、電話ぐらいしてくれればいいのに…』
「ゴメン」
『俺、ずっと待ってたのに。仕事、押すとは思ってたけど…でも、終わったらすぐ来てくれると思った』
「ゴメン、どうしても断れなくて…」
どうしようもない自分の言い訳に、遥斗は自身に腹が立ってくる。
恋人同士とはいっても、互いに忙しくて一緒にいられない日が続いていたから、真琴が今日の夜をとても楽しみにしていたことも分かっていたのに。
『無理なら最初から約束なんかしないでよっ…』
「そうじゃない、ホントに会いたかったんだ!」
『でも無理だったじゃん!』
そう声を荒げた後、真琴は大きくしゃくり上げて。
必死に涙を堪えているのが分かる。
「だからそれは仕事で…」
『俺はどうでも良かったの?』
「そうじゃない、何でそんなこと言うんだよ!」
『だってそうじゃん! どうでもいいから全然連絡もしないで、そんで俺のことほっといてご飯食べに行ったんでしょ!?』
「だから仕事でしょうがなかったんだって!」
逆ギレなんて、最低だ。
心の中の冷静な自分がそう言っているのに、遥斗はそれに耳を傾けようともせずに、声を荒げた。
真琴なら仕事のことだって分かってくれると、どこかで甘えていたのかもしれない。
『もういいよっ! はーちゃんのバカ!!』
「もういいって、何だよ! 話をっ…」
分かってもらえないもどかしさに、遥斗もつい声を大きくしてしまう。
『もう知らない!』
「ちょっ…」
慌てる遥斗をよそに、ブチッと電話が切れる。
その後、何度掛け直しても電話は繋がらなくて
「はぁ~…」
謝るつもりだったのに、結局真琴を余計に怒らせて、挙げ句の果てに着信まで拒否されて。
遥斗は深い溜め息をついて、項垂れた。
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