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楽園にガラスの靴 (15)
2011.07.27 Wed
「大丈夫だよ?」
緊張のあまり、ギュッと握り締めていた直央くんの手を解いて、その目を見ながら言う。片手は直央くんの腰を抱いたまま、もう片方は直央くんと手を繋ぐ。
これで、向かう先が気乗りしないパーティーじゃなかったら、最高のデートになるのに。
「着いたよ」
パーティー会場であるホテルの前に車が停まって、ホテルのドアマンがハイヤーのドアを開けてくれる。
このホテルは何回か利用したことあるけど、施設も接客もいいし、直央くんの気を惹くための料理も最高だから、直央くんが初めて来るパーティーの会場としては、申し分ないと思う。
「う…うぅ~…」
「ん? 何、どうしたの、直央くん」
さすがにホテルの中にまで直央くんを抱き寄せて入れないから(相手が直央くんだからとかでなくて、いくらそれほど堅苦しくはないパーティーだとしても、マナーとしてよろしくない)、隣を歩かせてたんだけど、いつの間にか直央くんの歩く速度が遅くなっていって、ふと見たら立ち止まっていた。
「ちょっ、ちょっと、待って、徳永さんっ」
「ぅん? 待つよ? 何?」
きっと直央くんが会場の雰囲気とかに慣れるのに時間かかると思ったから、余裕を持って出て来てるから、いくらでも待ってあげられる。
直央くんが立ち竦んでるところまで戻ったら、直央くんにガシッと腕を掴まれた。
「ちょっ、ッ、緊張して、足動かな、くなった…!」
「え?」
何それ、て思わず笑いそうになったけれど、直央くんが本気で困惑している顔をしてて、冗談なんかじゃないって分かった。
そっと、直央くんの頭を撫でてあげる。
…それは、どっちかって言うと、恋人にしてあげるていうより、お母さんが子どもにしてあげる、みたいな感じだけれど。
「まだ少し時間あるから、ラウンジで何か飲む? 落ち着くよ?」
しかしそう提案してみても、直央くんは首を横に振るばかり。
パーティーにマナーがあるとしたって、ここはホテルで、俺らはお客だから、そんなに緊張しなくてもいいんだけれどな(ホテル側も、客にはリラックスして過ごしてもらいたいと思ってるだろうし)。
「じゃ、あそこにちょっと座る?」
「平気っ…!」
両手を握りこぶしにしてる直央くんは、どうやらそうやって気合を入れてるみたい。
えっと…だから、そんなにガチガチにならなくても…。
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緊張のあまり、ギュッと握り締めていた直央くんの手を解いて、その目を見ながら言う。片手は直央くんの腰を抱いたまま、もう片方は直央くんと手を繋ぐ。
これで、向かう先が気乗りしないパーティーじゃなかったら、最高のデートになるのに。
「着いたよ」
パーティー会場であるホテルの前に車が停まって、ホテルのドアマンがハイヤーのドアを開けてくれる。
このホテルは何回か利用したことあるけど、施設も接客もいいし、直央くんの気を惹くための料理も最高だから、直央くんが初めて来るパーティーの会場としては、申し分ないと思う。
「う…うぅ~…」
「ん? 何、どうしたの、直央くん」
さすがにホテルの中にまで直央くんを抱き寄せて入れないから(相手が直央くんだからとかでなくて、いくらそれほど堅苦しくはないパーティーだとしても、マナーとしてよろしくない)、隣を歩かせてたんだけど、いつの間にか直央くんの歩く速度が遅くなっていって、ふと見たら立ち止まっていた。
「ちょっ、ちょっと、待って、徳永さんっ」
「ぅん? 待つよ? 何?」
きっと直央くんが会場の雰囲気とかに慣れるのに時間かかると思ったから、余裕を持って出て来てるから、いくらでも待ってあげられる。
直央くんが立ち竦んでるところまで戻ったら、直央くんにガシッと腕を掴まれた。
「ちょっ、ッ、緊張して、足動かな、くなった…!」
「え?」
何それ、て思わず笑いそうになったけれど、直央くんが本気で困惑している顔をしてて、冗談なんかじゃないって分かった。
そっと、直央くんの頭を撫でてあげる。
…それは、どっちかって言うと、恋人にしてあげるていうより、お母さんが子どもにしてあげる、みたいな感じだけれど。
「まだ少し時間あるから、ラウンジで何か飲む? 落ち着くよ?」
しかしそう提案してみても、直央くんは首を横に振るばかり。
パーティーにマナーがあるとしたって、ここはホテルで、俺らはお客だから、そんなに緊張しなくてもいいんだけれどな(ホテル側も、客にはリラックスして過ごしてもらいたいと思ってるだろうし)。
「じゃ、あそこにちょっと座る?」
「平気っ…!」
両手を握りこぶしにしてる直央くんは、どうやらそうやって気合を入れてるみたい。
えっと…だから、そんなにガチガチにならなくても…。
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