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お空が泣くから (5)
2011.06.28 Tue
「何で? どこで?」
ますます分からないという顔をする光彰に、穂積は溜め息をついた。
「昨日、お前が傘持って来てないからって、ここまで迎えに来たんだぞ、アイツ」
「マジでか?」
そんなこと、全然聞いていない。
昨日は帰りに受付の女の子に誘われて、一緒に飯を食いに行って、でも結局それだけで終わってしまって、気付けば雨も止んでいたから、光彰は彼女を駅まで送って帰宅したのだ。
時間はそんなに遅くなかったから、リオはまだ起きてテレビを見ていたけれど、そんな素振り、少しも見せなかった。
「とりあえず礼言っといてな。助かったって」
「あぁ……うん」
*****
仕事が終わって、どこにも寄らずに帰宅すれば、リオがキッチンに立っていた。
リオはちょうどピーラーでジャガイモの皮を剥いていたところで、光彰が後ろから「ただいま」と声を掛けたら、驚いてジャガイモをシンクの中に落っことしてしまった。
「ビビったぁ~……光彰帰って来たの、全然気付かなかった」
「ビビりすぎだ。どんだけ皮剥くのに夢中になってんだよ」
「だっていつもこんな時間に帰って来ないじゃんかぁー。まだご飯出来てないよ?」
皮を剥き終えたジャガイモを、今度はまな板に乗せて刻み始める。すでに人参と玉ねぎを切り終えていて、カレーのルウも用意されていた。
「ん? 何、光彰」
帰って来て、着替えもせずにキッチンに立ったままの光彰を、リオは不思議そうに振り返った。
「いや……お前、昨日、会社まで来たんだって?」
「あぁ、うん。穂積に傘貸してやった」
「助かったって、言ってた」
「穂積が? むはっ、嬉しい」
笑顔になって、リオは再びジャガイモに向き合う。
「…悪かったな」
「ふぇ? 何が?」
「俺のこと、迎えに来たんだろ?」
「えー別にぃ。でも帰りの電車賃足らなくて、穂積から1,000円借りた」
手際よく肉を炒め、鍋の中に野菜を入れていく。
今、どちらかというとリオの気持ちはカレーのほうに向かっているようで、話しながらも、光彰のほうを見ようとしない。
「メールでもくれたら、待ってたのに」
日ごろは、どうでもいいようなメールを山のように送りつけてくるくせに、どうしてこういう肝心なときに活用してくれないのかと思う。
「思い付かなかったの。…………、あーっ!!」
「何だよっ!」
いきなり大きな声を上げて振り向いたリオに、今度は光彰が驚かされる番だ。
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ますます分からないという顔をする光彰に、穂積は溜め息をついた。
「昨日、お前が傘持って来てないからって、ここまで迎えに来たんだぞ、アイツ」
「マジでか?」
そんなこと、全然聞いていない。
昨日は帰りに受付の女の子に誘われて、一緒に飯を食いに行って、でも結局それだけで終わってしまって、気付けば雨も止んでいたから、光彰は彼女を駅まで送って帰宅したのだ。
時間はそんなに遅くなかったから、リオはまだ起きてテレビを見ていたけれど、そんな素振り、少しも見せなかった。
「とりあえず礼言っといてな。助かったって」
「あぁ……うん」
*****
仕事が終わって、どこにも寄らずに帰宅すれば、リオがキッチンに立っていた。
リオはちょうどピーラーでジャガイモの皮を剥いていたところで、光彰が後ろから「ただいま」と声を掛けたら、驚いてジャガイモをシンクの中に落っことしてしまった。
「ビビったぁ~……光彰帰って来たの、全然気付かなかった」
「ビビりすぎだ。どんだけ皮剥くのに夢中になってんだよ」
「だっていつもこんな時間に帰って来ないじゃんかぁー。まだご飯出来てないよ?」
皮を剥き終えたジャガイモを、今度はまな板に乗せて刻み始める。すでに人参と玉ねぎを切り終えていて、カレーのルウも用意されていた。
「ん? 何、光彰」
帰って来て、着替えもせずにキッチンに立ったままの光彰を、リオは不思議そうに振り返った。
「いや……お前、昨日、会社まで来たんだって?」
「あぁ、うん。穂積に傘貸してやった」
「助かったって、言ってた」
「穂積が? むはっ、嬉しい」
笑顔になって、リオは再びジャガイモに向き合う。
「…悪かったな」
「ふぇ? 何が?」
「俺のこと、迎えに来たんだろ?」
「えー別にぃ。でも帰りの電車賃足らなくて、穂積から1,000円借りた」
手際よく肉を炒め、鍋の中に野菜を入れていく。
今、どちらかというとリオの気持ちはカレーのほうに向かっているようで、話しながらも、光彰のほうを見ようとしない。
「メールでもくれたら、待ってたのに」
日ごろは、どうでもいいようなメールを山のように送りつけてくるくせに、どうしてこういう肝心なときに活用してくれないのかと思う。
「思い付かなかったの。…………、あーっ!!」
「何だよっ!」
いきなり大きな声を上げて振り向いたリオに、今度は光彰が驚かされる番だ。
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カテゴリー:愛じゃない、恋でもない
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けいったん ⇒ No title
今日は なんと まぁ お早い お帰りで~(¬ー¬) フフ
で、昨日は ご飯だけで 帰ったんだぁー。
へー... フーン...(ェ)...ソッ...
まぁ リオも どーでもいいメールばかりで 肝心なメールをしないのも ちょっと ほんのちょっと悪いか。
それにしても 最後のリオの叫び声!
なにー?何なのーーΣ(・Д・)ハッ!?
如月さま作者が、”女好き”と認定されたよ、光彰。
オメット♪(o^ω^)σ)Д`)プニョプニョ...byebye☆
で、昨日は ご飯だけで 帰ったんだぁー。
へー... フーン...(ェ)...ソッ...
まぁ リオも どーでもいいメールばかりで 肝心なメールをしないのも ちょっと ほんのちょっと悪いか。
それにしても 最後のリオの叫び声!
なにー?何なのーーΣ(・Д・)ハッ!?
如月さま作者が、”女好き”と認定されたよ、光彰。
オメット♪(o^ω^)σ)Д`)プニョプニョ...byebye☆
- |2011.06.28
- |Tue
- |13:24
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
一体何で早く帰ってきたのか……早く雨がやんじゃって、彼女にその気がなくなっちゃったんでしょうか(笑)
でも、そのおかげで早く帰ってきたので、何よりです。
リオたん、肝心なところで抜けてるというか、肉まんのためなら、ちゃんとメールするのに…。
それにしても、数々の女癖の悪い男を書いてきましたが、光彰さんが最強でしょうか。
他の男子は、女好きでも、恋人が出来たら、そういうは卒業してますからね。
まぁ、リオたんは恋人でなく、養ってる相手だから、仕方ないんですが。
あぁ~、私も、こうやって→ (o^ω^)σ)Д`) プニョプニョしたい~~~!!
コメントありがとうございました!
でも、そのおかげで早く帰ってきたので、何よりです。
リオたん、肝心なところで抜けてるというか、肉まんのためなら、ちゃんとメールするのに…。
それにしても、数々の女癖の悪い男を書いてきましたが、光彰さんが最強でしょうか。
他の男子は、女好きでも、恋人が出来たら、そういうは卒業してますからね。
まぁ、リオたんは恋人でなく、養ってる相手だから、仕方ないんですが。
あぁ~、私も、こうやって→ (o^ω^)σ)Д`) プニョプニョしたい~~~!!
コメントありがとうございました!