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キャンディじゃなくてキスが欲しいよ (15)
2011.03.20 Sun
「ありがとう…。どーしよ、超嬉しい…。俺、ホント、今日いろいろあったから、も…何か…」
今日は喜怒哀楽がいっぱいあった1日で、でもまさか最後にこんなことが待ってるんて、思ってもみなくて。
今まで祐介と一緒にいて、嬉しかったこととかいっぱいあったのに、今日は一段と胸がいっぱいになってしまう。
「え、そんなに何かいろいろあったの? 今日?」
和衣が1人で(いや、睦月も巻き込んで)、勝手にヤキモキしていたことを知らない祐介は、不思議そうな顔をする。
だから和衣は、本当は内緒にしておこうと思っていたことを、正直に打ち明けることにした。思っていることを言わないでいると、却って後で大変な事態に陥ることは、経験済みだから。
「…あのね、今日祐介ずっといなかったじゃん? で、ホワイトデーの、いつ渡そうかなーとかって思ってたら、俺、バイトあんの、すっかり忘れてたの」
「え、バイト行かなかったの?」
「むっちゃんが迎えに来てくれて、思い出した。そんでね、バイトから帰って来ても祐介いないし、むっちゃんと一緒にご飯食べて、それでもいなくて、そしたら潤くん帰って来てね、」
そこでいったん言葉を止めて、和衣は祐介を見た。
「祐介、彼女と一緒だったよ、て言われた」
「…………、はっ!? え、あの…彼女? え、誰の? 俺の?」
何にも全然やましいことはないけれど、急に浮上した自分の浮気疑惑に、祐介は困惑する。確かに今日、潤とは会ったけれど、それでどうして『彼女と一緒だった』なんて言われてしまうんだろう。
少しも気付いていない様子の祐介に、和衣はクスリと笑った。
祐介のことはもちろん信じているけれど、もし本当に浮気をしていたのだとして、ここまで気付かないふりが出来たら、本当に名演技だ。
「祐介、今日は由里ちゃんと一緒だったんじゃないの? 1日」
「え、そうだけど…、あっ、えっ? もしかして由里のこと!?」
和衣に言われて、祐介はようやくハッとした。
まさか潤は、由里を見て、祐介が彼女といると思ったのだろうか。
…あぁしかし、祐介は一緒にいたのが妹だから何も考えていなかったし、意識もしていなかったけれど、知らない人が見たら、そう思ってしまうかもしれない。
「祐介が、ホントに誰か別の彼女とデートしてたんでなきゃ、潤くんが見たの、由里ちゃんだと思うけど」
「いやいや、誰ともしてないし。由里だから、マジで」
由里の買い物に付き合わされているときに、潤に会ったのだ。
もちろん他の誰かとデートもしていないし、潤が和衣に話したのは、間違いなく由里のことだ。
「きっと潤くんたち、由里ちゃんが祐介の彼女だ、て思ってるよ?」
「勘弁して」
祐介は心底嫌そうに即答した。
あれが妹だからいいようなものの、彼女だったら、少しどころでなく苦手かも…。男を尻に敷くほど気が強いのは、身内だけで十分だ。
「…ていうかさ、睦月が俺殴ったのって、もしかして…」
「あわわわわ、…ゴメンね」
和衣と睦月がずっと一緒にいたのなら、睦月だって潤の話を聞いているはずで。
祐介が、和衣でない誰か他の女の子とデートをしていたのだと、そう思ってしまったのだとしたら…。
「潤くんたちの話聞いた後で、あの、祐介たち帰って来たから……ゴメン」
「いや、いいんだけど…」
睦月の暴挙の理由が分かったところで、別に和衣を責めるつもりもないし、今さら睦月に怒る気力もない。
大体、睦月の傍若無人ぶりには、子どものころから慣れているのだ。
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今日は喜怒哀楽がいっぱいあった1日で、でもまさか最後にこんなことが待ってるんて、思ってもみなくて。
今まで祐介と一緒にいて、嬉しかったこととかいっぱいあったのに、今日は一段と胸がいっぱいになってしまう。
「え、そんなに何かいろいろあったの? 今日?」
和衣が1人で(いや、睦月も巻き込んで)、勝手にヤキモキしていたことを知らない祐介は、不思議そうな顔をする。
だから和衣は、本当は内緒にしておこうと思っていたことを、正直に打ち明けることにした。思っていることを言わないでいると、却って後で大変な事態に陥ることは、経験済みだから。
「…あのね、今日祐介ずっといなかったじゃん? で、ホワイトデーの、いつ渡そうかなーとかって思ってたら、俺、バイトあんの、すっかり忘れてたの」
「え、バイト行かなかったの?」
「むっちゃんが迎えに来てくれて、思い出した。そんでね、バイトから帰って来ても祐介いないし、むっちゃんと一緒にご飯食べて、それでもいなくて、そしたら潤くん帰って来てね、」
そこでいったん言葉を止めて、和衣は祐介を見た。
「祐介、彼女と一緒だったよ、て言われた」
「…………、はっ!? え、あの…彼女? え、誰の? 俺の?」
何にも全然やましいことはないけれど、急に浮上した自分の浮気疑惑に、祐介は困惑する。確かに今日、潤とは会ったけれど、それでどうして『彼女と一緒だった』なんて言われてしまうんだろう。
少しも気付いていない様子の祐介に、和衣はクスリと笑った。
祐介のことはもちろん信じているけれど、もし本当に浮気をしていたのだとして、ここまで気付かないふりが出来たら、本当に名演技だ。
「祐介、今日は由里ちゃんと一緒だったんじゃないの? 1日」
「え、そうだけど…、あっ、えっ? もしかして由里のこと!?」
和衣に言われて、祐介はようやくハッとした。
まさか潤は、由里を見て、祐介が彼女といると思ったのだろうか。
…あぁしかし、祐介は一緒にいたのが妹だから何も考えていなかったし、意識もしていなかったけれど、知らない人が見たら、そう思ってしまうかもしれない。
「祐介が、ホントに誰か別の彼女とデートしてたんでなきゃ、潤くんが見たの、由里ちゃんだと思うけど」
「いやいや、誰ともしてないし。由里だから、マジで」
由里の買い物に付き合わされているときに、潤に会ったのだ。
もちろん他の誰かとデートもしていないし、潤が和衣に話したのは、間違いなく由里のことだ。
「きっと潤くんたち、由里ちゃんが祐介の彼女だ、て思ってるよ?」
「勘弁して」
祐介は心底嫌そうに即答した。
あれが妹だからいいようなものの、彼女だったら、少しどころでなく苦手かも…。男を尻に敷くほど気が強いのは、身内だけで十分だ。
「…ていうかさ、睦月が俺殴ったのって、もしかして…」
「あわわわわ、…ゴメンね」
和衣と睦月がずっと一緒にいたのなら、睦月だって潤の話を聞いているはずで。
祐介が、和衣でない誰か他の女の子とデートをしていたのだと、そう思ってしまったのだとしたら…。
「潤くんたちの話聞いた後で、あの、祐介たち帰って来たから……ゴメン」
「いや、いいんだけど…」
睦月の暴挙の理由が分かったところで、別に和衣を責めるつもりもないし、今さら睦月に怒る気力もない。
大体、睦月の傍若無人ぶりには、子どものころから慣れているのだ。
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