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ハッピークリスマス (8)
2011.01.28 Fri
「え、何?」
「クリスマス。プレゼント」
「………………、…え?」
「え、いや、クリスマスだから…、……プレゼント」
………………。
「………………」
「………………」
「え、ちょっ何か反応してよイク!」
手の上にプレゼントの包みを乗せたまま、郁雅はポカンと蒼一郎を見つめている。
何のリアクションも起こさない郁雅に、蒼一郎は、また失敗しちゃった!? と焦る。
「バカ蒼…」
「えっ、えっ!?」
やっぱダメだった!? 風邪引いた分をこれで帳消しにしようとは思ってないけれど……と、蒼一郎はワタワタしながら、郁雅を宥めようと起き上がろうとしたが、熱のせいでクラクラして無理だった。
「あのね、イク、あのねっ」
俯いてしまった郁雅の表情は、蒼一郎からは窺い知ることが出来ない。
怒っちゃった? そのプレゼントじゃダメ? と、熱のせいでうまく働かない脳みそで蒼一郎は懸命に考えるが、全然考えはまとまらない。
どうしよう…、今日の俺は全然ダメだ…。
「イク、あのっ…」
「こんな……俺のことなんか喜ばせて、どーすんの…?」
「は? うわっ」
てっきり郁雅が怒ってしまったのだとばかり思っていた蒼一郎は、一体どう言い訳しようかと考えていたのに、想像だにせぬ、郁雅はどうしてか、横たわっている蒼一郎に抱き付いてきた。
「え、ちょっ、イクっ?」
抱き付くなんて、怒りから来る行動ではない気がするが、熱のせいで蒼一郎の思考力も落ちているし、もしかして感じ取れていないだけで、やっぱり怒ってるの?
でも。
「イク?」
「バカ…、超嬉しいじゃんか…」
「え…?」
郁雅の思いがけない言葉に、蒼一郎の思考が止まり掛ける。
でも、その顔を覗こうと思っても、郁雅が胸にしがみ付いていて出来ない。
「ねぇイク…、イクってば」
「…………、…何で、蒼……具合悪いのに、そんな、何で俺にプレゼントとか…」
蒼一郎の腕の中、郁雅は思いを打ち明ける。
だってそんな、プレゼントとか、そんなこと思ってもみなかった。
イブに風邪を引いた蒼一郎に、怒るとか責めるとかそんな気持ちはないけれど、でもやっぱり残念というか……ガッカリした気持ちはあった。
なのにこんな。
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「クリスマス。プレゼント」
「………………、…え?」
「え、いや、クリスマスだから…、……プレゼント」
………………。
「………………」
「………………」
「え、ちょっ何か反応してよイク!」
手の上にプレゼントの包みを乗せたまま、郁雅はポカンと蒼一郎を見つめている。
何のリアクションも起こさない郁雅に、蒼一郎は、また失敗しちゃった!? と焦る。
「バカ蒼…」
「えっ、えっ!?」
やっぱダメだった!? 風邪引いた分をこれで帳消しにしようとは思ってないけれど……と、蒼一郎はワタワタしながら、郁雅を宥めようと起き上がろうとしたが、熱のせいでクラクラして無理だった。
「あのね、イク、あのねっ」
俯いてしまった郁雅の表情は、蒼一郎からは窺い知ることが出来ない。
怒っちゃった? そのプレゼントじゃダメ? と、熱のせいでうまく働かない脳みそで蒼一郎は懸命に考えるが、全然考えはまとまらない。
どうしよう…、今日の俺は全然ダメだ…。
「イク、あのっ…」
「こんな……俺のことなんか喜ばせて、どーすんの…?」
「は? うわっ」
てっきり郁雅が怒ってしまったのだとばかり思っていた蒼一郎は、一体どう言い訳しようかと考えていたのに、想像だにせぬ、郁雅はどうしてか、横たわっている蒼一郎に抱き付いてきた。
「え、ちょっ、イクっ?」
抱き付くなんて、怒りから来る行動ではない気がするが、熱のせいで蒼一郎の思考力も落ちているし、もしかして感じ取れていないだけで、やっぱり怒ってるの?
でも。
「イク?」
「バカ…、超嬉しいじゃんか…」
「え…?」
郁雅の思いがけない言葉に、蒼一郎の思考が止まり掛ける。
でも、その顔を覗こうと思っても、郁雅が胸にしがみ付いていて出来ない。
「ねぇイク…、イクってば」
「…………、…何で、蒼……具合悪いのに、そんな、何で俺にプレゼントとか…」
蒼一郎の腕の中、郁雅は思いを打ち明ける。
だってそんな、プレゼントとか、そんなこと思ってもみなかった。
イブに風邪を引いた蒼一郎に、怒るとか責めるとかそんな気持ちはないけれど、でもやっぱり残念というか……ガッカリした気持ちはあった。
なのにこんな。
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