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世界はやさしい (1)
2010.11.18 Thu
20歳になったら、やっぱりまずはお酒でしょ。
タバコにも興味はあったけれど、火が点いていないのを1度だけ銜えさせてもらったとき、あまりのまずさにウェッてなっちゃったので、吸わないと決めた。
タバコなら吸うも吸わないも自分のことだけど(しかも最近では愛煙家は敬遠されがちだし)、友だちやバイト先で飲み会もあるので、お酒は飲めたほうが楽しめると思う。
ということで、睦月は目下のところ、飲み会の席で楽しめるよう、いろいろなお酒をお試し中なのである。
試すと言っても、何をどう試していいか分からないし、滅多やたらに買って飲むわけにもいかないので、亮と一緒に買い物に行ったときに、「これはー?」とお伺いを立てるのが常なのだが。
ちなみに亮も、ちゃんと成人してからお酒の味を覚えたいい子だが、睦月とはこなす飲み会の数が違うせいか、自分に合うものをちゃんと把握している。
その亮が下した判断は、「むっちゃん、あんまお酒強くないから、間違っても強いお酒は飲んじゃダメだよ? 飲み過ぎちゃダメだからね」だった。
一口も飲めないほどの下戸ではないが、決して強くはない睦月に、最初から釘を刺したのだ。
睦月に反論されるかなとも思ったが、缶チューハイを1本でフワフワ~と気持ちよく酔いが回ってしまったのは間違いない事実で、強くは否定されなかった。
「でもビールは苦いから、あんまし飲みたくないのー」
「甘いの頼みなよ、甘いの」
デートの帰りに入った店で、ドリンクメニューを覗き込みながら、睦月はウンウン唸っている(ちなみに睦月がアルコールを飲みたがった時点で、食後の行き先はホテルでなく寮だと亮は判断した)。
「どれが甘いのー?」
「カクテルとか、サワーとかじゃない? 睦月、前にカルアミルク飲んで、おいしーて言ってなかった?」
「あー…おいしかったかも。でも今日は他のに挑戦したい気分ー」
「そうなの?」
そう言って睦月は、一生懸命にメニューを眺めているが、残念ながら亮は、どちらかと言うと甘いお酒は苦手なほうなので、なかなか睦月の力にはなってあげられない。
「カシスソーダは? 睦月、炭酸好きでしょ?」
「んー…じゃあそれにする」
結局のところよく分からないし、さっさと注文したいから、睦月は言われるがまま、それに決めた。
お口に合わなかったら、亮に飲んでもらおう。
「亮、お酒詳しー」
「そうでもないよ。超一般的なのしか知らないし」
亮に適当に食べるものを注文してもらった後、睦月は足をプラプラさせながら、再びドリンクメニューを眺める。
「でも俺、何も分かんない。だってさ、こういうふうに一緒に飲むの、亮かカズちゃんくらいだし、あとバイトかゼミの飲み会とかだもん」
「祐介と2人で飲まねぇの?」
「飲まない! だって酔っ払ったら、次の日怒られそうだもん」
祐介の場合、単に過保護なだけでなく、ちゃんとしていないときは叱る、まさに保護者のような存在なので、睦月は今までの経験上、祐介の前では迂闊に酔っ払えないと分かっているらしい。
いつものメンバーで飲んだときも、確かに睦月は甘いお酒を1杯飲んだだけで、あとはずっとコーラだった。
普段だったら、あれも飲んでみたい、これも飲んでみたいと、いろいろ頼みたがるくせに、一体どうしたのかと思っていたが、祐介がいたからだったのか。
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タバコにも興味はあったけれど、火が点いていないのを1度だけ銜えさせてもらったとき、あまりのまずさにウェッてなっちゃったので、吸わないと決めた。
タバコなら吸うも吸わないも自分のことだけど(しかも最近では愛煙家は敬遠されがちだし)、友だちやバイト先で飲み会もあるので、お酒は飲めたほうが楽しめると思う。
ということで、睦月は目下のところ、飲み会の席で楽しめるよう、いろいろなお酒をお試し中なのである。
試すと言っても、何をどう試していいか分からないし、滅多やたらに買って飲むわけにもいかないので、亮と一緒に買い物に行ったときに、「これはー?」とお伺いを立てるのが常なのだが。
ちなみに亮も、ちゃんと成人してからお酒の味を覚えたいい子だが、睦月とはこなす飲み会の数が違うせいか、自分に合うものをちゃんと把握している。
その亮が下した判断は、「むっちゃん、あんまお酒強くないから、間違っても強いお酒は飲んじゃダメだよ? 飲み過ぎちゃダメだからね」だった。
一口も飲めないほどの下戸ではないが、決して強くはない睦月に、最初から釘を刺したのだ。
睦月に反論されるかなとも思ったが、缶チューハイを1本でフワフワ~と気持ちよく酔いが回ってしまったのは間違いない事実で、強くは否定されなかった。
「でもビールは苦いから、あんまし飲みたくないのー」
「甘いの頼みなよ、甘いの」
デートの帰りに入った店で、ドリンクメニューを覗き込みながら、睦月はウンウン唸っている(ちなみに睦月がアルコールを飲みたがった時点で、食後の行き先はホテルでなく寮だと亮は判断した)。
「どれが甘いのー?」
「カクテルとか、サワーとかじゃない? 睦月、前にカルアミルク飲んで、おいしーて言ってなかった?」
「あー…おいしかったかも。でも今日は他のに挑戦したい気分ー」
「そうなの?」
そう言って睦月は、一生懸命にメニューを眺めているが、残念ながら亮は、どちらかと言うと甘いお酒は苦手なほうなので、なかなか睦月の力にはなってあげられない。
「カシスソーダは? 睦月、炭酸好きでしょ?」
「んー…じゃあそれにする」
結局のところよく分からないし、さっさと注文したいから、睦月は言われるがまま、それに決めた。
お口に合わなかったら、亮に飲んでもらおう。
「亮、お酒詳しー」
「そうでもないよ。超一般的なのしか知らないし」
亮に適当に食べるものを注文してもらった後、睦月は足をプラプラさせながら、再びドリンクメニューを眺める。
「でも俺、何も分かんない。だってさ、こういうふうに一緒に飲むの、亮かカズちゃんくらいだし、あとバイトかゼミの飲み会とかだもん」
「祐介と2人で飲まねぇの?」
「飲まない! だって酔っ払ったら、次の日怒られそうだもん」
祐介の場合、単に過保護なだけでなく、ちゃんとしていないときは叱る、まさに保護者のような存在なので、睦月は今までの経験上、祐介の前では迂闊に酔っ払えないと分かっているらしい。
いつものメンバーで飲んだときも、確かに睦月は甘いお酒を1杯飲んだだけで、あとはずっとコーラだった。
普段だったら、あれも飲んでみたい、これも飲んでみたいと、いろいろ頼みたがるくせに、一体どうしたのかと思っていたが、祐介がいたからだったのか。
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粟津原栗子 ⇒ かぁわいいww
むっちゃんだいすきだー(笑
20歳でお酒で寮で、と来たら私は学生時代の寮生活を真っ先に思い出して懐かしくなっちゃいました。男女一緒くたの寮だったので、毎晩のようにコンパがあって、未成年のくせにお酒をガンガン飲まされた記憶です(←ロクなのじゃない…
あとは大学近くに素敵なカクテルバーがあったので、男女トモダチ関係なくしょっちゅう押しかけてた記憶とか。カクテルは美味しいですよ!!
成人してお酒を覚えたよい子のむっちゃんと亮くん、美味しく楽しくお酒を飲んでくれたらいいなぁー
…それにしても缶チューハイ一本でふわふわーって、どんだけ可愛いんだむっちゃんwww
20歳でお酒で寮で、と来たら私は学生時代の寮生活を真っ先に思い出して懐かしくなっちゃいました。男女一緒くたの寮だったので、毎晩のようにコンパがあって、未成年のくせにお酒をガンガン飲まされた記憶です(←ロクなのじゃない…
あとは大学近くに素敵なカクテルバーがあったので、男女トモダチ関係なくしょっちゅう押しかけてた記憶とか。カクテルは美味しいですよ!!
成人してお酒を覚えたよい子のむっちゃんと亮くん、美味しく楽しくお酒を飲んでくれたらいいなぁー
…それにしても缶チューハイ一本でふわふわーって、どんだけ可愛いんだむっちゃんwww
- |2010.11.18
- |Thu
- |17:22
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >粟津原さん
私も、大学生になったら、そのときから解禁な気がして、お酒は…(^_^;)
でも毎晩のようにコンパなんて!! 素敵な!? 環境ですね!!
私が住んでいたところは、田舎だったし、当時はまだ開発中のところだったので、せいぜい居酒屋くらいでした。
今もし大学生だったら、もっと飲み歩いてたんだろうなぁ…(笑)
それにしてもむっちゃん、缶チューハイ1本でこれだけ酔えたら、お手軽ですよね(安上がり!?)
ついつい男子をかわいくしてしまう癖で、むっちゃんを随分かわいくしてしまいました(^_^;)
コメントありがとうございました!
でも毎晩のようにコンパなんて!! 素敵な!? 環境ですね!!
私が住んでいたところは、田舎だったし、当時はまだ開発中のところだったので、せいぜい居酒屋くらいでした。
今もし大学生だったら、もっと飲み歩いてたんだろうなぁ…(笑)
それにしてもむっちゃん、缶チューハイ1本でこれだけ酔えたら、お手軽ですよね(安上がり!?)
ついつい男子をかわいくしてしまう癖で、むっちゃんを随分かわいくしてしまいました(^_^;)
コメントありがとうございました!