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繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (16)
2010.08.19 Thu
「あのさ、彼女が来て、『うわぁ!』はないんじゃない?」
「ゴメ…ビックリして…」
「いや、驚き過ぎだし。あたし、結構向こうから手振ってたんだけど」
全然気付いてなかったの? と真夕子が拗ねた表情を作るので、瑛貴は素直に謝った。確かに、いくら何でも驚き過ぎだ。
「ゴメンね、真夕ちゃん。ね、ご飯行こ? てか、どこ行くの?」
「もぉ…」
反省の言葉もそこそこに、瑛貴の気持ちは食事へと向く。しかも連れて行ってもらう気満々。
七槻の言うとおり、よほど母性本能が強くなければ、呆れて愛想を尽かしかねない。
「真夕ちゃん」
「んー?」
「好き」
瑛貴は依織のことを頭から追いやって、真夕子の手を取った。
*****
JADEの1部営業が終了すると、アフターに行かないホストや内勤たちで、店の後片付けをする。
アフターをこなさないホストでも、開店準備と同様、若い後輩ホストたちに気を遣わせないよう、ナンバークラスは積極的には参加しない。
瑛貴も、内勤ながらJADEの中では入店歴が長いので、本当は後片付けをせずとも他の子はたくさんいるのだが、どうせ暇だし…と、終電の時間までは片付けを手伝っている。
こちらは七槻などとは違って、先輩としての貫録が、残念ながら少なめなので、残っているからといって、むだに周りを緊張させたりしないのだ。
しかも瑛貴は出勤も早いから、1日の中で一番長く店内にいる従業員かもしれない。
「アッキーてホント暇人だよねー」
「うっさい。勤労意欲があるて言え」
優輝にからかわれつつ、瑛貴はそう反論する。
言うほど勤労意欲が旺盛なわけではないが、別に暇潰しに仕事に来ているわけではないのだ。
「だってさー、アッキー仕事来んのも早いし、終わったら駅までダッシュじゃん」
「終電逃したくないからだもん。俺、駅で寝るとか、ファミレスで時間潰すとか、そういうの無理だし」
「乗り過ごしたら、朝までオールで遊ぶとかー」
朝まで遊んで始発で帰って、それから寝て起きれば、すぐに仕事に行く時間だ。
瑛貴の場合、遊ぶのが仕事に行く前というだけで、まったくプライベートな時間がないというわけでもないし、全然友だちがいないわけでもない。
たまにだったら、みんなに付き合って朝まで遊ぶことだってあるのだ。
「じゃあ、今日これから遊び行く?」
あまりにも優輝が瑛貴のことを暇人だと言うので、ついそんなことを言ってみれば、なぜか優輝のほうが渋い顔をした。
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「ゴメ…ビックリして…」
「いや、驚き過ぎだし。あたし、結構向こうから手振ってたんだけど」
全然気付いてなかったの? と真夕子が拗ねた表情を作るので、瑛貴は素直に謝った。確かに、いくら何でも驚き過ぎだ。
「ゴメンね、真夕ちゃん。ね、ご飯行こ? てか、どこ行くの?」
「もぉ…」
反省の言葉もそこそこに、瑛貴の気持ちは食事へと向く。しかも連れて行ってもらう気満々。
七槻の言うとおり、よほど母性本能が強くなければ、呆れて愛想を尽かしかねない。
「真夕ちゃん」
「んー?」
「好き」
瑛貴は依織のことを頭から追いやって、真夕子の手を取った。
*****
JADEの1部営業が終了すると、アフターに行かないホストや内勤たちで、店の後片付けをする。
アフターをこなさないホストでも、開店準備と同様、若い後輩ホストたちに気を遣わせないよう、ナンバークラスは積極的には参加しない。
瑛貴も、内勤ながらJADEの中では入店歴が長いので、本当は後片付けをせずとも他の子はたくさんいるのだが、どうせ暇だし…と、終電の時間までは片付けを手伝っている。
こちらは七槻などとは違って、先輩としての貫録が、残念ながら少なめなので、残っているからといって、むだに周りを緊張させたりしないのだ。
しかも瑛貴は出勤も早いから、1日の中で一番長く店内にいる従業員かもしれない。
「アッキーてホント暇人だよねー」
「うっさい。勤労意欲があるて言え」
優輝にからかわれつつ、瑛貴はそう反論する。
言うほど勤労意欲が旺盛なわけではないが、別に暇潰しに仕事に来ているわけではないのだ。
「だってさー、アッキー仕事来んのも早いし、終わったら駅までダッシュじゃん」
「終電逃したくないからだもん。俺、駅で寝るとか、ファミレスで時間潰すとか、そういうの無理だし」
「乗り過ごしたら、朝までオールで遊ぶとかー」
朝まで遊んで始発で帰って、それから寝て起きれば、すぐに仕事に行く時間だ。
瑛貴の場合、遊ぶのが仕事に行く前というだけで、まったくプライベートな時間がないというわけでもないし、全然友だちがいないわけでもない。
たまにだったら、みんなに付き合って朝まで遊ぶことだってあるのだ。
「じゃあ、今日これから遊び行く?」
あまりにも優輝が瑛貴のことを暇人だと言うので、ついそんなことを言ってみれば、なぜか優輝のほうが渋い顔をした。
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