スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
もしかしたら君は天使かもしれない。 (60)
2013.10.31 Thu
内容は……
『髪が茶色い』
「浴衣こと、全然触れてねぇーー!!」
本気なのか天然なのかボケなのか何なのか、もうさっぱり分からない。
亮は、話でしか睦月のお母さんのことは知らないけれど、睦月にとって彼女は、一筋縄でいく相手ではないようだ。
「まぁ…むっちゃん、いいじゃん、一応約束は果たしたわけだし…」
「ぐぬぅ…」
睦月はまだ納得し切れていない様子だったけれど、こんなことばかりしていたら、テーマパークに行く時間が遅くなるばかりだと気付いたのか、ようやく携帯電話をしまった。
「よし、こうなったら、お化け屋敷入って割引券貰ったら、絶叫マシン乗りまくってやる!」
「ちょっ…無駄なところでストレス発散するの、やめて」
睦月が絶叫マシンに乗りたいと言うのなら、亮は止めないけれど、絶対に自分を誘ってくれるな、と思う。
何度も言うが、亮は絶叫マシンが大嫌いなのだ。
そんな亮の思いが伝わったのか伝わらなかったのか、伝わっていたけれど無視をしたのか、睦月は「さぁ行くぞぉ~!」と、元気よく部屋を出た。
*****
浴衣でお化け屋敷に入ると、アトラクションの割引になるというイベントが功を奏しているのか、テーマパーク内には、子どもから大人まで、浴衣姿が大勢いた。
子どもでも楽しめるレベルのお化け屋敷なのかとホッとすることなかれ、小学生以下の子どもは、浴衣で来園しただけで割引サービスが受けられるのである。
「亮ー、こっちー!」
「ちょっむっちゃん、待って、待って! 走んないのっ!」
浮足立っている睦月は、ただでさえ危なっかしいのに、今は浴衣に草履というスタイルなのだ。
子どものとき以来、浴衣を着ていない亮よりは着慣れているとはいえ、こんなにはしゃいでいたら、何を仕出かすか分からない。
「あっちー! あっうわっ!」
「あーもうっ!」
亮の言葉なんてまるで聞く耳持たず、来園している他のどの子どもよりも無邪気に走っていた睦月は、案の定、浴衣の裾に足を絡めて転びそうになって、亮は頭を抱えた。
「むっちゃん! 走っちゃダメ」
「あいっ!」
小さな子どもに言って聞かすように亮が注意すれば、睦月は拗ねもふて腐れもせず、素直に返事をした(敬礼付き)。
とにかく今は、お化け屋敷が楽しみで楽しみで仕方がないのだ。こうなったら亮も、もう観念するしかない。
back next
『髪が茶色い』
「浴衣こと、全然触れてねぇーー!!」
本気なのか天然なのかボケなのか何なのか、もうさっぱり分からない。
亮は、話でしか睦月のお母さんのことは知らないけれど、睦月にとって彼女は、一筋縄でいく相手ではないようだ。
「まぁ…むっちゃん、いいじゃん、一応約束は果たしたわけだし…」
「ぐぬぅ…」
睦月はまだ納得し切れていない様子だったけれど、こんなことばかりしていたら、テーマパークに行く時間が遅くなるばかりだと気付いたのか、ようやく携帯電話をしまった。
「よし、こうなったら、お化け屋敷入って割引券貰ったら、絶叫マシン乗りまくってやる!」
「ちょっ…無駄なところでストレス発散するの、やめて」
睦月が絶叫マシンに乗りたいと言うのなら、亮は止めないけれど、絶対に自分を誘ってくれるな、と思う。
何度も言うが、亮は絶叫マシンが大嫌いなのだ。
そんな亮の思いが伝わったのか伝わらなかったのか、伝わっていたけれど無視をしたのか、睦月は「さぁ行くぞぉ~!」と、元気よく部屋を出た。
*****
浴衣でお化け屋敷に入ると、アトラクションの割引になるというイベントが功を奏しているのか、テーマパーク内には、子どもから大人まで、浴衣姿が大勢いた。
子どもでも楽しめるレベルのお化け屋敷なのかとホッとすることなかれ、小学生以下の子どもは、浴衣で来園しただけで割引サービスが受けられるのである。
「亮ー、こっちー!」
「ちょっむっちゃん、待って、待って! 走んないのっ!」
浮足立っている睦月は、ただでさえ危なっかしいのに、今は浴衣に草履というスタイルなのだ。
子どものとき以来、浴衣を着ていない亮よりは着慣れているとはいえ、こんなにはしゃいでいたら、何を仕出かすか分からない。
「あっちー! あっうわっ!」
「あーもうっ!」
亮の言葉なんてまるで聞く耳持たず、来園している他のどの子どもよりも無邪気に走っていた睦月は、案の定、浴衣の裾に足を絡めて転びそうになって、亮は頭を抱えた。
「むっちゃん! 走っちゃダメ」
「あいっ!」
小さな子どもに言って聞かすように亮が注意すれば、睦月は拗ねもふて腐れもせず、素直に返事をした(敬礼付き)。
とにかく今は、お化け屋敷が楽しみで楽しみで仕方がないのだ。こうなったら亮も、もう観念するしかない。
back next
- 関連記事
-
- もしかしたら君は天使かもしれない。 (61) (2013/11/01)
- もしかしたら君は天使かもしれない。 (60) (2013/10/31)
- もしかしたら君は天使かもしれない。 (59) (2013/10/30)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:Baby Baby Baby Love