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愛してほしい日々 (3)
2010.01.11 Mon
「人いっぱいいるー…」
超地元の神社にしようかとも思ったが、せっかくなので、電車で数駅のところにある規模の大きめな神社に来てみれば、和衣たちが想像していたよりもずっと多くの人手で賑わっていた。
「お参りのとこ、めっちゃ人いる」
「でもあの後ろに並ばないとだろ?」
初詣に来て、お参りはなし、というわけにはいかない。
次から次へと列が伸びていく後ろに、和衣たちも並んだ。
「うぅー…苦しい…」
和衣たちの後ろにもどんどんと人は並んでいって、しかもキュウキュウに詰めてくるから、亮や翔真はまだしも、小柄な和衣はすっかり押し潰されている。
そんなに押さなくても、ちゃんと順番は回ってくるのに~、と言ってやりたかったけれど、それだけみんなの気持ちも浮き足立っているんだろう、て思って我慢した。
「カズ、だいじょぶ? 顔真っ赤だよ」
「暑いー…」
来るまでずっと寒がっていたけれど、この人いきれに上せてしまったのか、小さな子どもみたいに、和衣の頬は真っ赤になっている。
「こんなに混んでるとか、思わなかったー」
こういう風景、テレビで見たことはあるけれど、まさか自分が体験するとは、思ってもみなかった。
というか、元日に、まともに初詣に来たこと自体が初めてだった。
初詣て大変…。
「ふぅー…」
ようやく順番が来て、和衣は財布の中から100円玉を取り出したが、それを投げ入れようとして、ふと手を止め、隣を見た。
(100円で……いいのかな?)
何となく金額が高いほうが御利益がありそうだけど、あいにく財布の中にある硬貨は、100円玉が1番高額で。かといって、お札をポンポン入れられるほど、和衣だってお金を持っているわけではない。
だから、みんながいくら入れているのか気になったのだ。
「カズ? 何してんの?」
やっと順番になったのに、なぜか賽銭も入れず、手も合わせない和衣に、隣の翔真が不思議そうに声を掛けた。
「ショウちゃん、お賽銭、いくら入れたの?」
「え? 10円だけど」
「え、そうなの?」
あれ? 和衣が思っていたのと、0の数が1個違う…。
「……。気持ちの問題じゃん? カズが入れたい額、入れなよ」
「そう?」
和衣が何で悩んでいるのか想像がついたのか、翔真は若干呆れながらも、アドバイスをしてやった。
「えいっ」
ポーンと100円玉を賽銭箱に放って、和衣はようやく手を合わせた。
超地元の神社にしようかとも思ったが、せっかくなので、電車で数駅のところにある規模の大きめな神社に来てみれば、和衣たちが想像していたよりもずっと多くの人手で賑わっていた。
「お参りのとこ、めっちゃ人いる」
「でもあの後ろに並ばないとだろ?」
初詣に来て、お参りはなし、というわけにはいかない。
次から次へと列が伸びていく後ろに、和衣たちも並んだ。
「うぅー…苦しい…」
和衣たちの後ろにもどんどんと人は並んでいって、しかもキュウキュウに詰めてくるから、亮や翔真はまだしも、小柄な和衣はすっかり押し潰されている。
そんなに押さなくても、ちゃんと順番は回ってくるのに~、と言ってやりたかったけれど、それだけみんなの気持ちも浮き足立っているんだろう、て思って我慢した。
「カズ、だいじょぶ? 顔真っ赤だよ」
「暑いー…」
来るまでずっと寒がっていたけれど、この人いきれに上せてしまったのか、小さな子どもみたいに、和衣の頬は真っ赤になっている。
「こんなに混んでるとか、思わなかったー」
こういう風景、テレビで見たことはあるけれど、まさか自分が体験するとは、思ってもみなかった。
というか、元日に、まともに初詣に来たこと自体が初めてだった。
初詣て大変…。
「ふぅー…」
ようやく順番が来て、和衣は財布の中から100円玉を取り出したが、それを投げ入れようとして、ふと手を止め、隣を見た。
(100円で……いいのかな?)
何となく金額が高いほうが御利益がありそうだけど、あいにく財布の中にある硬貨は、100円玉が1番高額で。かといって、お札をポンポン入れられるほど、和衣だってお金を持っているわけではない。
だから、みんながいくら入れているのか気になったのだ。
「カズ? 何してんの?」
やっと順番になったのに、なぜか賽銭も入れず、手も合わせない和衣に、隣の翔真が不思議そうに声を掛けた。
「ショウちゃん、お賽銭、いくら入れたの?」
「え? 10円だけど」
「え、そうなの?」
あれ? 和衣が思っていたのと、0の数が1個違う…。
「……。気持ちの問題じゃん? カズが入れたい額、入れなよ」
「そう?」
和衣が何で悩んでいるのか想像がついたのか、翔真は若干呆れながらも、アドバイスをしてやった。
「えいっ」
ポーンと100円玉を賽銭箱に放って、和衣はようやく手を合わせた。
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