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いつか王子様が (2)
2008.11.22 Sat
「昨日ね、ここで見掛けたの」
祐人が立ち止まったのは、立ち寄ったというコンビニから100mほど行ったところ。
どうやら帰り道に偶然見掛けたらしい…………けど。
「そんなん今日も会えるとは限らねぇじゃん。昨日だって偶然会ったんだろ?」
この道、1日に何百人の人間が通る思ってんだ。
昨日この時間に通り掛かった人間が、翌日も同じ時間に来るとは限らねぇじゃん、バカ。
「でも……何か学生さんっぽかったし。駅のほうに向かって歩いてたし」
ここ通って駅のほうに帰るとしたら、大学は俺らの通ってるヤツの他にもう1つ。後は専門学校が2つくらいと、高校、中学……は制服着てるか。
にしたって、余程の偶然がなきゃ、再会は難しいんじゃないか?
だって、大学生とか専門学校生だったら、帰る時間なんて毎日同じじゃないだろうし、昨日はたまたま用事があってここ通ったけど、普段は全然違うとこ行ってるんかもしれないし。
「あぁ~~~また会いたい!! もっかい会いたい!」
「会ってどうすんの?」
「へ?」
1人で騒いでる祐人に、とりあえず聞いてみる。
もしまた会えたとして、どうする気だ? お友だちになってください、て言うのか?
「うーうー……とりあえずは、後を付けて…」
「ストーカーか」
というか、こんなとこで待ち伏せしてる時点で、ちょっとストーカーっぽいよな。
「あー、でもまた会えたら、ホントどうしよ! 声、声掛けようかな、どうしよ、タツミ」
……まだ会えるって決まったわけじゃないのに(どっちかって言ったら、会えない確率のほうが高いのに)、祐人は1人で慌てて、1人で騒いでる。
幸せなヤツだ。
「なぁー祐人ー」
「んー?」
「ちょっとコンビニ行って来ていい? のど渇いた」
「えぇー? 一緒にいてよー」
何でだ。
その"めっちゃかっこいい"って彼を見たいのは、お前だけだろ。俺、関係ないじゃん。
「いいじゃんかぁ、後で何か買ってやるから」
そう言って祐人は、逃がすまいと俺のシャツを掴む。
「ちょっ伸びる」
「綿のシャツが伸びるか!」
「祐人、離して、逃げないから!」
「あー、やっぱ逃げる気だったんだな! 人でなし」
「おい!」
わざわざこんなとこまで付き合って無駄な時間一緒に過ごしてやってる友人捉まえて、"人でなし"はないだろ!
「いい加減にしないと、ホントに帰るぞ!」
「嫌だ、タツミ、お願い」
「だから、シャツから手を…」
「ちょっ待っ……来たっ!」
「イダッ」
シャツからやっと手を離してくれたと思ったら、祐人が両手で俺の頭を掴んで、無理やり反対方向を向けようとするから、首がグキッてなった。
ホント、何してくれんだ、このボケ!
祐人が立ち止まったのは、立ち寄ったというコンビニから100mほど行ったところ。
どうやら帰り道に偶然見掛けたらしい…………けど。
「そんなん今日も会えるとは限らねぇじゃん。昨日だって偶然会ったんだろ?」
この道、1日に何百人の人間が通る思ってんだ。
昨日この時間に通り掛かった人間が、翌日も同じ時間に来るとは限らねぇじゃん、バカ。
「でも……何か学生さんっぽかったし。駅のほうに向かって歩いてたし」
ここ通って駅のほうに帰るとしたら、大学は俺らの通ってるヤツの他にもう1つ。後は専門学校が2つくらいと、高校、中学……は制服着てるか。
にしたって、余程の偶然がなきゃ、再会は難しいんじゃないか?
だって、大学生とか専門学校生だったら、帰る時間なんて毎日同じじゃないだろうし、昨日はたまたま用事があってここ通ったけど、普段は全然違うとこ行ってるんかもしれないし。
「あぁ~~~また会いたい!! もっかい会いたい!」
「会ってどうすんの?」
「へ?」
1人で騒いでる祐人に、とりあえず聞いてみる。
もしまた会えたとして、どうする気だ? お友だちになってください、て言うのか?
「うーうー……とりあえずは、後を付けて…」
「ストーカーか」
というか、こんなとこで待ち伏せしてる時点で、ちょっとストーカーっぽいよな。
「あー、でもまた会えたら、ホントどうしよ! 声、声掛けようかな、どうしよ、タツミ」
……まだ会えるって決まったわけじゃないのに(どっちかって言ったら、会えない確率のほうが高いのに)、祐人は1人で慌てて、1人で騒いでる。
幸せなヤツだ。
「なぁー祐人ー」
「んー?」
「ちょっとコンビニ行って来ていい? のど渇いた」
「えぇー? 一緒にいてよー」
何でだ。
その"めっちゃかっこいい"って彼を見たいのは、お前だけだろ。俺、関係ないじゃん。
「いいじゃんかぁ、後で何か買ってやるから」
そう言って祐人は、逃がすまいと俺のシャツを掴む。
「ちょっ伸びる」
「綿のシャツが伸びるか!」
「祐人、離して、逃げないから!」
「あー、やっぱ逃げる気だったんだな! 人でなし」
「おい!」
わざわざこんなとこまで付き合って無駄な時間一緒に過ごしてやってる友人捉まえて、"人でなし"はないだろ!
「いい加減にしないと、ホントに帰るぞ!」
「嫌だ、タツミ、お願い」
「だから、シャツから手を…」
「ちょっ待っ……来たっ!」
「イダッ」
シャツからやっと手を離してくれたと思ったら、祐人が両手で俺の頭を掴んで、無理やり反対方向を向けようとするから、首がグキッてなった。
ホント、何してくれんだ、このボケ!
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柚子季杏 ⇒ タツミ
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
振り回されまくりのタツミくん。
祐人くん、今はイケメンくんに夢中ですが、どうなることやら…。
柚子季さんの言葉、言って聞かせてやりたい…。
返事が遅くなって申し訳ありませんでした。
コメントありがとうございました!
祐人くん、今はイケメンくんに夢中ですが、どうなることやら…。
柚子季さんの言葉、言って聞かせてやりたい…。
返事が遅くなって申し訳ありませんでした。
コメントありがとうございました!