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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (25)
2016.02.14 Sun
「…直央くん、ちょっと貸して?」
どうしていいか分かんなくて、とりあえず徳永さんを見たら(俺よりも宮田さんのことをよく知ってるから、どうしたらいいか分かると思って…)、徳永さんにそう言われたので、素直にスマホを徳永さんに渡した。
「おい、ミヤ、あんま直央くんを困らせるな」
『何だよ、仁。何で代わるんだよ。お前の声とか聞きたくないんだけど』
「うるせぇよ、もう切るぞ」
「ちょっダメ!」
「あ、直央くん!」
せっかく徳永さんに代わってもらったけど、でも徳永さんが『切る』とか言うから、俺はスマホを奪い返した。まだちゃんと謝ってないんだから、切っちゃダメ!
いや、俺はちゃんと謝ったんだけど、宮田さんに伝わってる感じが全然しないんだもん。
「宮田さんっ!」
『あ、直央くんになった』
「今日のこと! 本当にゴメンなさいっ!」
『今日のこと? あぁ、直央くんが俺の顔、すっかり忘れちゃってたこと?』
「う…」
さっきはサラッと流したのに、今度はしっかりと言って来るあたり……やっぱり宮田さん、相当怒ってたのかな…。
宮田さんがちゃんと話聞いてくれないから、つい声を大きくしちゃったけど、今の俺は、そんな立場じゃなかった。
「あの、それはホントに…」
『別にそんなに必死に謝んなくてもいいのにー。まぁ、おかげで直央くんから電話来たから、ラッキーだけど』
「いや、そんな、ラッキーとかそういうことじゃなくて…。あの、すみません…」
『何でそんなに謝んの?』
「だって、すごく申し訳ないし…」
『ふぅん?』
最初はテンション高かった宮田さんだけど、俺が謝れば謝るほど、何だかテンションが下がってってる感じがする。
段々と、俺の仕出かしたことに腹が立って来たのかな。怒らせたくはないけれど、怒っても仕方のないことはしたわけだし、しょうがないよね…。
『そっかー、直央くん、そんなに申し訳ないと思ってたんだー』
「え、えぇ、まぁ…」
『ふーん、そっかーそっかー』
「…宮田さん?」
何となく押し付けがましいようにも聞こえる宮田さんの口調に、何だか嫌な予感がして来る。
だって宮田さん、変な感じの人だもん。あのパーティーのときも、お皿の持ち方とかいろいろ教えてくれて、いい人だったけど、何かおもしろかったもんね。
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どうしていいか分かんなくて、とりあえず徳永さんを見たら(俺よりも宮田さんのことをよく知ってるから、どうしたらいいか分かると思って…)、徳永さんにそう言われたので、素直にスマホを徳永さんに渡した。
「おい、ミヤ、あんま直央くんを困らせるな」
『何だよ、仁。何で代わるんだよ。お前の声とか聞きたくないんだけど』
「うるせぇよ、もう切るぞ」
「ちょっダメ!」
「あ、直央くん!」
せっかく徳永さんに代わってもらったけど、でも徳永さんが『切る』とか言うから、俺はスマホを奪い返した。まだちゃんと謝ってないんだから、切っちゃダメ!
いや、俺はちゃんと謝ったんだけど、宮田さんに伝わってる感じが全然しないんだもん。
「宮田さんっ!」
『あ、直央くんになった』
「今日のこと! 本当にゴメンなさいっ!」
『今日のこと? あぁ、直央くんが俺の顔、すっかり忘れちゃってたこと?』
「う…」
さっきはサラッと流したのに、今度はしっかりと言って来るあたり……やっぱり宮田さん、相当怒ってたのかな…。
宮田さんがちゃんと話聞いてくれないから、つい声を大きくしちゃったけど、今の俺は、そんな立場じゃなかった。
「あの、それはホントに…」
『別にそんなに必死に謝んなくてもいいのにー。まぁ、おかげで直央くんから電話来たから、ラッキーだけど』
「いや、そんな、ラッキーとかそういうことじゃなくて…。あの、すみません…」
『何でそんなに謝んの?』
「だって、すごく申し訳ないし…」
『ふぅん?』
最初はテンション高かった宮田さんだけど、俺が謝れば謝るほど、何だかテンションが下がってってる感じがする。
段々と、俺の仕出かしたことに腹が立って来たのかな。怒らせたくはないけれど、怒っても仕方のないことはしたわけだし、しょうがないよね…。
『そっかー、直央くん、そんなに申し訳ないと思ってたんだー』
「え、えぇ、まぁ…」
『ふーん、そっかーそっかー』
「…宮田さん?」
何となく押し付けがましいようにも聞こえる宮田さんの口調に、何だか嫌な予感がして来る。
だって宮田さん、変な感じの人だもん。あのパーティーのときも、お皿の持ち方とかいろいろ教えてくれて、いい人だったけど、何かおもしろかったもんね。
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